読書感想文
読書感想文
元校長先生のつくった「名言」
~山本紹之介「言葉の散歩道」第二集より~
自家製「名言」つくりましてん、どない? と元神戸の中学校校長さんが自作名言集をつくって本にしています。こういう趣味もあるんですねえ。言うまでもなく、名言はえらい学者や政治家だけがつくるものでなし、誰でもつくれます。普通はせいぜい「迷言」しかつくれませんけど。ここでは dameo が選んだ先生の傑作(?)をいくつか紹介しませう。
かわいそうだ
と言いながら何もしない人は
かわいそうだと言うべきでない
貧困と貧困感とは違う
問題はむしろ
貧困感である
あなたともあろう人が
と言われてみたい
生が充実していればいるほど
瞬間処理ができるようになる
クソもいろいろ
クソタレ
アホクソ
ヤケクソ
ボロクソ
ハナクソ
ヘタクソ
は だめ
ナニクソ
は よい
型を否定する人は
型を否定するという
自分の型にとらわれている
元気で
病気
いたしております
大元気で
病気
いたしております
千円の本を
二回読めば一回あたり五百円に
十回読めば百円になり
知恵は十倍以上になる
本は安い
一所懸命に考えてつくるというより、何かの拍子にふとひらめく、思いつく、といった発想が多いのではないでせうか。そういうことは誰でも経験するとして、そこでメモする、後にカタチを整える、という作業で「名言」または名言らしきものが生まれるのでせう。自称「名言」づくりは俳句や川柳の好きな人に向いてるかも知れません。
巻末の著者略歴によると、1922年生まれ、高校卒業後三年間会社勤めをしたあと中学校教師になる。特に障害児教育、長欠、非行問題に取り組む。また、教育委員としては同和教育にも取り組んだ。最後に神戸市立魚崎中学校、湊川中学校校長を勤めて退職。以後も教育相談、指導、啓発活動を続けた。(1992年(株)JDC発行)
スポンサーサイト
コメント