閑人帳
閑人帳◆白内障手術レポート (その2)
手術はたったの10分で終了
どんなマシンで手術するのか、興味ありましたが、ストレッチャーで手術室へ運び込まれるので天井しか見えない。定位置についたとき大型の顕微鏡みたいな機械がチラと眼に入ったが、すぐシートで顔面を覆われてしまい、わからずじまい。あとで看護士さんに尋ねると顔を覆うタイプの顕微鏡をのぞきながら作業するという。なるほど。
麻酔は準備中に点眼で2~3回、手術中に注射で1~2回、チクリ感覚はあるけど痛いというほどでもない。一番驚いたのは、大型顕微鏡みたいな機械から発せられる強烈な光で、大目を開けて太陽を直視してるような感じです。わ、凄いな、と思ってると、閉じないようにクリップで強制的に開けられてる眼球にジョジョジョ~と殺菌、洗浄?の液体が注がれて、わ、目玉が溺れそう、とヘンな錯覚を起こしてしまう。麻酔は局部麻酔だから目玉以外は普通に感覚があり、話もできます。(しませんでしたけど)もし、麻酔効果が広範囲で長時間なら日帰り手術は難しいかもしれず、麻酔技術の進歩が白内障手術の普及に大きく貢献していると思われます。
一回目は緊張して意識がワヤワヤでしたが、二回目の手術はやや落ち着いて受けたので音を聴きながら「これは古いレンズを粉砕して吸い出してる作業」とか「新しいレンズを挿入している作業」とか、感覚的にわかります。(パンフで手術の内容、順序を覚えておくと、時系列で現在の作業を推定できる)二回目は先生が「これで手術は終わりました」と告げたとき「ありがとうございました」と声を出す余裕がありました。・・と思っていたのに、看護士さんに「どうしたの、血圧180まで上がってるよ」と逆の状況を言われ、落ち着いてた、はウソでありました(汗)。
(注)直径10ミリのアクリル製人工レンズを角膜の3ミリの切り口からどうして入れることができるのか。不思議に思ってましたが、答えは「折りたたんで入れる」でした。中へ入れると樹脂の弾性で自動的にもとの形に復元するそうです。これらを秒単位ですばやく正確に作業するには経験の蓄積が大事です。眼科に限らないけど、手術実施件数が多い病院ほど高い評価を得ているのは、それだけ技術の蓄積があるからでせう。
手術は、準備(60分)~手術(10~20分)~安静・ケアの説明・会計(40分)の合計で2時間程度で終わります。普通の白内障手術は「日帰り」が常識で、入院は重い疾患がある人に限られてるみたいです。手術費用は年齢と収入額によって大きな差があります。65歳以上の人で年金生活者なら、両眼で8千円~3万円程度です。術後のケアにかかる費用はかかりつけの医院での支払いになります。(1回500円~1000円ていど。のべ10回くらい?)
気をつけたいことがあります。病院からの帰りは当然片目になります。視野が狭まり、遠近感が乏しくなって歩行には注意がいります。コケたら、失明とか大惨事になります。ゆえに、遠方の病院を選ぶと往来のリスクが大きい。足が弱ってる人は付き添いが必要です。また、手術した眼には看護士さんが美的配慮ナシで眼帯をテープでベチャリと貼り付けるため、そのまま電車にのると、みんな席をゆずってくれそうなくらいハデな顔面になります。気になる人は顔隠し用の帽子と大型のマスクを忘れないように。(つづく)
こんな感じの機器で手術する
手術の順序
こんな感じの機器で手術する

手術の順序

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