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犬町・猫町情報


小学生時代の思い出    作:DH
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(61)日露戦争余話・・前項 海軍記念日の続き

 日本海海戦の完勝によって海の戦いは終わった。残るは陸である。折からシベリヤ鉄道の輸送能力のアップもあって、日とともにロシア側の兵力は増強される。日本側は現状で精一杯という困った状況下にあった。所がロシア皇帝を頂点とする貴族制度に対し、明石少佐の諜報活動もあって、農民・労働者の不満が高じ、楫の取り方を誤れば 革命にもなりかねまじく、遠い遠い極東の戦争に全力を投入できるような状況ではなくなった。という訳で日本側にとっては絶妙のタイミング,且つ好条件で講和が成立したが、真相を知らされず、日本が一方的に勝ったと信じている国民は講和条件に納得せず、全権大使の小村寿太郎に弱腰過ぎるとの非難が集中する。勝ったと思っている日本側は講和条件を生ぬるいとする不満。戦争はまだこれからで、負けたとは思っていないロシア側はなぜ講和せねばならぬのかとの不満。で、双方に不満の残る幕引きであった。


伊藤博文暗殺事件の真相
 これが尾を引いて数年後のハルビンでの伊藤博文暗殺事件となる。えーっ。どうしてそんな事になるの?我々の教わった歴史では伊藤は朝鮮人の安重根に殺された事になっている。そうではないと木村毅氏がいろいろの証拠を挙げて説明している。

1)閲兵式は当初の予定になかったが、ロシア側からの強請で急遽伊藤が出ねばならなくさせられた事。
2)伊藤を殺した弾丸はロシアの制式銃であるカービン銃の弾丸である事。
3)その弾丸は水平方向からではなく斜め上方から伊藤の体を貫通しており、発射方向にロシアの兵舎があって、その二階から撃てば丁度角度が一致する 。

 と、暗殺の真犯人はロシア軍だと断定している。その一方、犯人とされた安重根については、
1)安重根が拳銃を入手したのは事件の数日前であり、それから射撃練習を始めた(裁判所における被告の供述)
2)立ち並んでいる衛兵達の間から撃ったというが、そんなにうまく撃てるものか?
3)第一閲兵式場に安重根のような関係のない人間がうろちょろできるものかどうか。
という事で これまた安重根は暗殺の本人ではないと論じている。このように言われると全くその通りと思わざるを得ない。


 では何故、日本側は安重根を犯人と断じ、ろくすっぽ裁判もせずにさっさと処刑してしまったのか? もし木村氏の言うように犯人がロシア軍だという事がはっきりすれば これは日露再戦とならざるを得ないが それこそロシア側の思う壺で 彼らは中途半端に終わった前回の戦争を蒸し返し今度こそ本当に決着を着けたいと思っており これはその為の挑発である。だが日本側には それを受けて立つ余力無く ここは何が何でも安重根を犯人に仕立てて 事を大事に至らぬように納める事がロシアとの戦争を避ける為の止むを得ない処置だった。と言うのが伊藤博文暗殺事件の真相だったようだ。


伊藤博文
伊藤博文  



安重根
安重根 




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