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犬町・猫町情報


小学生時代の思い出    作:DH
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(59) 煙草の事

 小学生と煙草と何の関係があるのかと言われると何の関係もない。不図、思い出したままに書く事にする。我が家の筋向かいは文房具屋だが煙草のコーナーもあった。どうゆう訳かそこのおっちゃんとウマが合い、しょっちゅうその店に遊びに行っていた。相手は大人、こちらは小学生で、可笑しいではないかと言われれば確かにおかしいが、とにかくウマが合ったのだから仕方がない。勢い煙草コーナーに座って留守番の真似事のような事をしている中に幾種類かの煙草の銘柄も覚えてしまった。


一番良く売れたのが「ゴールデン・バット」で定価7銭。客の8割方はこれで、単に「バット」と言っていた。箱の図柄は二匹の蝙蝠である。その一格上が「エアシップ」で10銭。勿論、飛行船の絵で二つとも両切りの10本入りだ。別に「朝日」があって これは吸い口付の20本入り。値段は覚えていない。吸い口と言うのは、今で言えばフィルターと思ってくれればいい。その分煙草の量は少なくなるが、両切りが7~8割吸った所で捨てねばならないのに対し、こちらは最後まで吸える利がある。これは箱ではなく袋入りだった。 やがて戦争が始まり、英語は敵性語だとあって「バット」は「金鵄」に「エアシップ」は「鵬翼」にと名を変えた。


他に「ききょう」と「あやめ」だったか、或は「はぎ」だったか記憶の程は覚束ないが、袋入りの「刻み煙草」があって、これは煙管用である。今は煙管で吸う人がなくなったので想像しにくいが、一袋の刻み煙草で一体何百服吸えるだろうか。一服当りの単価にすると紙巻に比べ刻みの方が可なり安くなる。その上刻みだと2~3服吸ってやめる事もできるが紙巻きだとどうしても一本単位になってしまう。一度に数本吸う人もあるし、一日中煙草を離さず「尻(けつ)の穴から煙が出るほど」吸うヘヴィ・スモーカーもある。あちらでは「チェイン・スモーカー」(鎖のように切れ目なく煙草を吸う人)という言葉もあれば「まるで煙突のように煙草を吸う」という表現もある。


最近は社会全体に煙草を減らそう、止めようという気運の盛り上がりで「ノー・スモーキング」の場がどんどん増え、スモーカーは吸える場所を探すのに苦労する。悪名高かった「ポイ捨て」も目立って減って来たように思う。「百害あって一利無し」と言われる煙草の事だから、これはこれで結構な事に違いないが、隔世の感も否めない。本当に[移れば変わる]世の中だ。


ゴールデンバット(包装の展開形)
道明 たばこ 


エアシップ
道明 たばこ  





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