閑人帳



●映画「家族はつらいよ」鑑賞

 友人に試写会のチケットもらってタダ見。85歳、山田洋次監督の85作目の作品とチラシにかいてあった。今作は気楽な喜劇仕立てのホームドラマで、主役は橋爪功演じるがんこオヤジ。前作(1)は熟年離婚がテーマだったらしいけど、今回は高齢者の車運転のいざこざと孤独男の死が主題になっている。


2時間近い作品だけど、前半は展開がもたついて面白くない。喜劇なのに面白くない・・では落第であります。これじゃイカン、と思ったのか、後半、ラストの30分くらいはテンポが早くなって笑いをとる場面が増える。(脚本も山田洋次) 脇役の主人公の同窓生(小林稔侍)が登場してからである。彼は貧しい独り者だが、偶然、主人公と出会って酒場をハシゴ、主人公の家に泊めてもらうが、そこで人生終了(急死)となる。


この、本来は深刻な場面をドタバタ劇に仕立てたので「喜劇」の面目が保てた。ガハハと笑ってTHE ENDになるのですが、後でラストシーンを思い出してみて「これって、他人事と笑えないかも」と思ったことがひとつ。戸建て住宅の二階の部屋で人が亡くなったとき、死後硬直が進んでから遺体を一階へ降ろすのが難しい。救急隊が使う固定バンド付きの担架があればいいけど、普通はないから狭いドアや階段をスムースに運び降ろすのに苦労しそう。映画では担架があるのにその場面でもたついて遺体がもろに階段を滑り落ちてしまい、その瞬間を見た鰻丼の配達人がギャ~~と悲鳴をあげる。リアルに起きたら笑うどころではありませぬ。


もう一つ、孤独死男が火葬場へ運ばれ、最後の別れの場面で故人が大好きだった銀杏を棺の顔のまわりにてんこ盛りに入れる。で、着火するとまもなく、パパン、パンパンと銀杏がはじける音がして・・笑いを誘うのでありますが、本当に音が聞こえるでせうか。アイデアとしては面白い。(5月27日 全国公開 松竹制作)


家族はつらい




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