大阪日暮綴



●初春文楽公演鑑賞

 昼の部のダシモノは「寿式三番叟」「奥州安達原」「本朝二四考」の三本。映画はなんでも90分以内にまとめよ、と勝手な主張をする駄目男の論で言えば「奥州安達原」はいかにも冗長で退屈な作品であります。タイトルから察すれば、題材は謡曲(能)の安達ヶ原をモデルにしたように思ってしまうけど、全く無関係な内容で、謡曲ファンには取りつく島もない。歌舞伎の「黒塚」が「安達原」をアレンジした作品で親しまれているのに比べてもクオリティが低すぎる。


話は武家社会の陰謀やテロを主題にしているものの、人事相関がややこしく、また、物語の進行を語り(義太夫)だけに頼るため、動きが少なく、退屈この上ない作品になっている。観客の半分は寝ていましたね。
 前にも書いたけど、200年以上続く古典作品にも駄作はある。こんな退屈な話を継承するより、能の「安達原」の物語を文楽にアレンジしたほうが余程面白い。能での謡いだしはワキによる「旅の衣は鈴懸の・・」だけど、この覚えやすい詞章を義太夫でやれば、文楽、能、両方のファンに親しまれるのではないか。上演時間も40分くらいで済みそうだし、と勝手に想像するのであります。(1月20日 国立文楽劇場)

能の公演「安達原」 狂言は野村萬斎が出ている
https://www.youtube.com/watch?v=I5j87foiwY0


 文楽劇場







スポンサーサイト