閑人帳



●行きすぎたグローバリズムは「悪」と知るべし

 駄目男は安倍政権の支持者でありますが、政権が積極的にすすめているTPPの推進、批准には反対です。TPPの何が怖いのか、二年くらいまえにここで書いたけど、反対の考えは今でも変わらない。経済活動においては、もう国境を無くそう、人もカネも自由に行き来させよう。究極の合理主義を求めれば、国境や関税という壁はない方が良い、というのがTPPのうたい文句ですが、それでハピーになれるのは巨大企業とそれにぶら下がる資本家、株主だけです。


TPPではないが、アメリカとメキシコの間で結ばれたNAFTA(北米貿易協定)も思想的にはTPPと変わらない。これによって両国に何が起きたのか、三橋貴明氏がとてもわかりやすい解説を書いているので引用します。(11月17日のブログより引用=青色文字)


 NAFTAにより、米墨間ではモノ、ヒト、カネの移動が自由化されました。結果、何が起きたのか。モノの移動が自由化されたことで、アメリカ産の「安い小麦」がメキシコに雪崩れ込み、メキシコの小麦農家を次々に廃業に追い込んでいきました。ヒトの移動が自由化されたため、廃業したメキシコの小麦農家は、陸続と米墨国境を越え、北に向かいます。安価な労働力を望むアメリカの企業(特に中小企業、地場企業)の経営者は、メキシコ人労働者をむしろ歓迎しました。


さらに、カネの移動が自由化されたことを受け、ペンシルベニアやミシガンなど、まさに今回の大統領選でトランプが引っ繰り返した五大湖周辺のラストベルト(錆び付いた地帯)を中心に、工場がメキシコへと移転していきました。メキシコに移ったアメリカ系企業は、現地の安い労働力を使い、製品を生産。安価な製品が、アメリカに逆輸入されていきます。結果、ステークホルダー(関係者)は・・・


●勝ち組:アメリカの穀物メジャー、アメリカの企業経営者、それらの企業に投資をしている投資家、そしてアメリカの消費者(製品を安く買えるため)

●負け組:アメリカの製造業を中心とする労働者、メキシコの小麦農家
と、勝ち組、負け組に分かれました。


グローバリズムに基づく国際協定(NAFTA)で、企業や人々が「自由に競争」した結果、勝ち組と負け組に分かれた。負け組は自己責任でしょ。・・という話なのでしょうが、現実にはそれでは済まないのです。


トランプの今回の選挙戦は、アメリカの負け組のルサンチマンに訴えかけ、メキシコや大企業、グローバル投資家への憎悪を煽るスタイルでした。そういう意味で、藤井聡先生が指摘されている通り、確かに全体主義的です。とはいえ、これまた藤井先生が書いていらっしゃいますが、その手の全体主義を一気に支持を拡大させてしまったのは、明らかにグローバリズムなのです。


グローバリズムは、国内の所得格差等を悪化させ、全体主義をもたらす。特に、グローバリズム+デフレーションとなると、最悪です。どこの国のことを言いたいのか、書くだけ野暮でございますが。
 全体主義的な国家を望まないならば、早期にデフレから脱却し、グローバリズムを「制限」する必要があるというのが、今回のアメリカ大統領選挙から読み取れるのです。(引用終わり)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12220241238.html


TPPというと、農業や畜産関係のことばかりが取り上げられるけど、本当に恐ろしいのは医療や保険の自由化です。極論を言えば、TPPが構想どおりに実現すれば、世間は王様と奴隷にくっきり分別される。このブログを読んで下さる方は99%奴隷組です。残念ながら。

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