閑人帳



●国民投票はこわい

 英国の国民投票でEUからの離脱が決まった。おかげで世界中が大混乱の体でありますが、離脱賛成の投票者は、これをどれほど認識、予見していただろうか。英国を含む世界中が混乱に陥るという難儀さより、自分の暮らし向きが今より良くなることを願っての一票ではなかっただろうか。むろん、そういう意図で投票するのも当人の自由であるが、多数決で決めるのが民主主義の原則とはいえ、できれば一票のクオリティは高いほうが良い。


つい数日前、適菜収著「日本をダメにするB層」という本をここで紹介し、著者の言いたいことのキモは「民主主義への懐疑」だと書いた。多数決で結果を選ぶのは是としても、一票のクオリティは問われないのか。で、B層という多数派の知的レベルを問題にしたのであります。物事の本質を知らず、知ろうともせず、新聞やTVニュースでの上っ面の知識しかないのに、本人は「常識をわきまえた」つもりでいるのがB層人。当然、メディアの誘導に乗ってしまいやすい人たちでもあります。こういう「常識人のつもり」の人が多数を占めてる社会で質の高い判断、選択ができるのか。ま、現実は、中年亦老ヒ易ク、学成リ難シ、でありますが。


■重大事案では、投票二回制度はどない?
 一回の投票で、かつ僅差で世界中の政治、経済ががらりとしまった今回の国民投票。さらに、離脱に投票した人の数は1741万人で、これは、大阪府、京都府、兵庫県の人口を合計した人数(1669万人)とほぼ同じです。この人たちの一票の重み、重すぎるではありませんか。


すでに再投票のリクエストもあるみたいですが、国家の行く末を決める重大な案件で一発勝負がベストなのか、疑問を感じます。今、思いついたアイデアでありますが、国民投票においては二回投票制度にして、一回目のあと、一ヶ月~六ヶ月くらいクリアランスをつくり、じっくり考える。AかBか、どうしても結論が出ない人は、一回目にA、二回目にBに投票できる。今回の英国の投票でも、もの凄く悩んだすえに残留、離脱を選んだけれど、悔いを残した人も結構いたのではないか。あるいは、悩んだ末に棄権してしまうより、二回投票制度は、投票参加の意義、本人の納得度が高いと思います。


一回目と二回目のあいだの誘致運動は期間限定でOKとする。結果は二回の投票の総数で決める。もちろん、オール棄権もOK。こうして票の母数を増やすことで、選挙民の意思がよりリアルに反映されるのではないでせうか。ただし、選挙費用はかさみます。


■日本での国民投票は?
 行われるとすれば「憲法改正」が案件です。第96条に鑑み、平成19年に制定された国民投票法などに基づき行われます。日本人の殆どが憲法に関してはアレルギー症状をもっているので、かなりテンションが高まりそうな気がします。なので、よ~く考えるために、後悔を少なくするために、投票二回制度もよいのでは。(注)二回投票、どこかの国ですでにやってるかもしれませんね。


国民投票自体、軽率な発想だったと批判されてるキャメロン首相
キャメロン首相




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