読書と音楽の愉しみ



●辛酸なめ子・竹田恒泰著
 「皇室へのソボクなギモン」を読む

 ミョーな名前の辛酸なめ子氏は皇室ファンだそうで、日ごろから皇室に関していろんなコトに興味と疑問をもっている。それで、旧皇族では一番くだけた?というか、メディアの露出度が高い、竹田恒泰氏に会って、大事なことから、しょーもないコトまで、失礼を顧みずあれこれ尋ねてみた。その対話を本にしたものです。


以前に書いたような気がするけど、現在の天皇や皇族の方々は、唯物的にみれば、普通の人間なのですが、国家の象徴という立場でみると、なんだか不思議な存在であり、世界に例のない希有な係累をもっている。
 ごく下世話なところから見ても、天皇陛下には名字がない。住民票もない。選挙権もない・・ので、おそらくマイナンバーカードも作れないのでは、と、しょーもないこと想像してしまいます。(そんなの必要もないけれど)これって、差別ではないか、と思う人もいるでせう。そこんところは超法規的存在であらせられる。


辛酸なめ子氏の疑問は「皇族方は名刺をお持ちですか」といったソボクなものから「神道は宗教なのですか」という、かなりハイレベルなものまであり、竹田氏は誠実に、ときにユーモアを交えて答えています。
 駄目男がいちばん興味をもったのは、世俗に近い日常生活のことではなく、宮中祭祀といわれる、伝統的なしきたりやそれに関わる人たちの存在です。天皇が天皇である由縁を形にした行事の数々ですが、国民がどんなに望んでも、生涯接することがない、宮中の「奥の奥」のしきたりです。


そんな行事の核を担う者に「女官」があって、仕事は天皇のそばで祭祀を司る人だから、国家公務員募集で採用するわけにはいかない。かなりオープンになった皇室の人事であっても、この人たちは「その筋」の家柄で選ばれる。週休二日、8時間勤務、残業無し、の仕事であるはずがなく、どんな仕事(祭祀)をしているのか、はむろん、そんな人がいることさえ世間にしられていない。
 21世紀の今、十二単や大垂髪(おすべらかし)、つまり、ひな人形の女官のスタイルで神事に奉仕する姿なんて庶民には想像外の場面でありませう。


十二単については、こんな面白い会話があります。(192頁)
竹田:「十二単をどんどん脱がせていくと、最後は巫女さんの格好になります。それが内衣白小袖(うちきぬしろこそで)に紅の打袴です。ですから、あれはもう完全な下着ですね」
なめ子:「そうだったのですか。薄着だなあと思っていたのですが、あれは神さまに下着で仕えているということなのですね」
竹田:そういうことになります(笑)


皇室予算のことも書いてありますが、これは宮内庁のHPでも掲載しているので、最新の数字がわかります。天皇陛下と皇太子殿下の生活費が約3億2千万円、皇族(四家)の生活費が約2億3千万円、合計、約5億5千万円。皇族は一人当たりの予算額も決まっていて、例えば佳子様の場合は915万円。マルビとは言えないまでも、意外にシブい金額です。(2012年4月 扶桑社発行)

皇室予算の内容
http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/kunaicho/yosan.html

nameko 




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