読書と音楽の愉しみ



●李登輝著「李登輝より日本へ贈る言葉」を読む

 考え事をするときは日本語で考える、というほどの親日家。今年93歳。本書の出版は2014年、91歳のときだから、もう死ぬことを忘れたんとちゃいまっか、と言いたくなるくらいの元気じいさんです。台湾の現代史の生き字引みたいなおじいさんでもあり、本書を読めば、台湾の近、現代史がほぼ分かります。


147頁に超カンタンな台湾統治史が書いてあります。

1624年 オランダが台湾南部を占領
1626年 スペインが台湾北部を占領
1642年 オランダがスペインを駆逐、台湾の統治者に。
1663年 明の将軍、鄭成功が渡来してオランダを追い出し、
            台湾の統治者になる。
1683年 清国が台湾を併呑、清国の一部になる。
1895年 日清戦争後、台湾は日本の一部になる。
1945年 日本敗戦。連合軍から委託された国民党が進駐。
1951年 サンフランシスコ条約締結により、日本は台湾を放棄するが、台湾の主権の帰属は決まら ないまま現在に至る。


日本の過去400年の歴史に比べれば、外国の侵略、干渉が多くて、難儀な歴史をもっていることが分かります。この時代の「日本史」はほとんど国内問題だけにとどまるのに比べ、かなり深刻です。一番の難儀は、未だに独立国になれないことです。国連に加盟したくても、ほとんどの国に承認してもらえず、オリンピック参加においても「台湾」「中華民国」何れも名乗れない。(参加するときは「チャイニーズ・タイペイ」という名称にしている)要するに、世界中から継子扱いにされている。独立を阻んでいるのは、もちろん中国です。


そんな難しい舵取りを求められる台湾において、李登輝氏はのべ三代にわたって総統をつとめ、なんとか平穏な国政を維持してきた。そのまとめ方の上手さは政治手腕以前に彼の教養や人格がプラスになっているように思えます。独裁者になろうと思えばなれたのに、その道をとらなかった。このようなタイプの政治家は、アジアでは彼一人ではなかったか。


もし、台湾が韓国のような反日国家だったら・・当然、両国はタッグを組んで日本に嫌がらせを仕掛けるでせう。中国と北朝鮮も合わせて、隣国=すべて敵対国になりかねない。ほとんど意識しないけど、台湾が親日国であることはとても大きな救いになっています。(2014年(株)ウエッジ発行)


李登輝氏の経歴
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8E%E7%99%BB%E8%BC%9D


李登輝本




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