大阪日暮綴



●天才とどう向き合うか・・・

 数年前、「アトリエ インカーブ」というグループの作品展を見て感嘆した記憶がある。知的障害者が制作したアート作品展だった。今回、拝見した「アトリエ コーナス」の作品展も、スケールはうんと小さいけど、同じコンセプトの催しで、飛びきり個性的な作品に出会える。(写真参照)


表現方法は様々だが、こちらの作家は重度の自閉症の人たちで、年齢は若者というより中年にさしかかった、30代~40代の人が多い。その生い立ち、境遇から、アートの教育を受けた人は皆無である。


ニモカカワラズ・・・と、一息入れて鑑賞者は悩んでしまう。
 例えば、下の植野康幸「緑の壁 見つめる女」をご覧あれ。これにイチャモンつけられる人がいるだろうか。何がどうダメなのか、言える人、いないと思いますよ。「んぐぐ、これで いいのだ!」・・で、落着です。


これでいいのだ、と落着する素人はともかく、美術評論家や学芸員にとって、このような「巧まざる傑作」と向き合うのはとても難しい。過去に積んできたアカデミックな情報や美意識がまるで役立たない。基礎から学び、厳しいトレーニング、切磋琢磨の結果としての価値感があてはまらない。この道ん十年のプロを悩ませる作品です。


勝手な想像ですが、この作品、50×50センチくらいの高品質の複製をつくったら売れそうな気がします。アンディ・ウオーホル作品を愉しめる人なら支持してくれそう。


ギャラリー あしたの箱
http://ashitanohako.com/hako/


植野康幸「緑の壁 見つめる女」(絵はがきをコピー)
コーナス



大西祐史「クリスマスツリー」
コーナス


河野竜司「ピンク」
コーナス



ギャラリー「あしたの箱」本展は5月30日まで

アトリエ コーナス 





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