大阪日暮綴



●「IMARI展」鑑賞   ~東洋陶磁美術館~

 この美術館にしてはハデなダシモノで、また予備知識など無くても気楽に鑑賞できるので、なかなかの人気です。IMARIと横文字なのは、作品のほとんどがヨーロッパへの輸出品だから。したがって古伊万里のような地味で素朴な器は皆無、これでもか!と言わんばかりの絢爛豪華、コテコテデザインの壺や皿ばかりで、いささかくたびれます。


はじめは支那のデザインを真似たものが多いが、次第に伊万里オリジナルの作品が増え、支那との競合が激しくなって、それがまた作品の質を高める、あるいはユーザーの好みに迎合することにもなり、技術レベルの向上に役立ちます。当時の伊万里の繁栄ぶりはすごかったでせう。


ヨーロッパの宮殿を華やかに飾った伊万里の作品・・といっても、情報交換が極めて難しかった時代に、発注→受注→制作→納品→決裁のプロセスを過誤なく収めるのは大難儀だったはずです。何しろ、木造の帆船でインド洋からアフリカ南端をまわっての航海だから、運ぶだけでも大変なリスクを伴う。嵐で難破したり、海賊におそわれたり、もあります。
高級品はとてもデリケートなつくりで壊れやすいから、梱包も大変。フランス語やドイツ語での宛名書きは誰がやったのだろう・・そんな、しょーもないこと考えながら拝見すると、別世界の王侯貴族の趣味品も、少しは親しみやすいゲージツ作品に見えるのでした。(11月19日まで)


http://www.moco.or.jp/



一部屋だけ撮影OKのサービスがあり、記念撮影ができる。バックの画像は、ベルリンのシャルロッテンブルグ宮殿の「磁器の間」大半は景徳鎮の磁器で飾られている。
伊万里




伊万里 





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