たまには外メシ



●りんごのブランデー・・CALVADOS

 ウイスキーの品不足が続いて人気の高いブランドは値上がりし、客離れを起こしている。バーもじりじり客足が遠のいてるのではないか。一月ほど前、WBSで「最近、ジン系のカクテルの人気が高まってきた」と酒場事情を伝えていたけど、正しくはジンが好まれてるのではなく、ウイスキーが足りないからジン系メニューで売上げをカバーしようとする酒場や酒販業界の戦略といえる。しかし、ウイスキーファンが急にジンファンに鞍替えするものでなし、苦しい作戦であります。


なぜ高級ウイスキーが品不足なのか。答えは、中国人やインド人がウイスキーを呑むようになったからであります。なにせ人口大国であります。日本の人口の1%は100万人だけど、中国のそれは1000万人以上だ。中国人の1%がウイスキーを呑むようになったら1000万人分の需要が生まれる。インドも然り。たちまち品不足になります。


ご存じのように、ウイスキーは需要が増えたからといって増産できるものではない。仕込みから10年、20年かかる。欧米中心の需要しか想定せずに生産してきたメーカーは対応ができない。これが実情であります。(低級ウイスキーは、半ば化学製品みたいなものだから量産できる)


閑話休題。以上は、とても長い前置きでした。久しぶりに「クルラホン」へ行くとカウンターに見慣れぬボトルが並んでいる。なんぞいな、と尋ねると「ブランデーです」と。「CALVADOS」というブランドは原料がブドウではなくリンゴだそう。なんでリンゴなのかといえば、このCALVADOS(地域の名称)はフランスの北部になり、気候の関係でブドウの栽培ができず、リンゴを発酵、蒸溜してつくる。但し、他の地域で生産するのは「アップルブランデー」と呼び、よそとちゃいますねん、と差別化している。


値段はピンキリいろいろありますが、呑んだのは万円する高級品らしい。ストレートで飲むと、いわく言いがたい味で・・まあ、初体験だから仕方ないか。甘い、辛い、苦い、酸っぱい・・自分の味覚感度の低さを棚に上げて、味を表現する言葉の貧しさを嘆く駄目男でありました。
 後日、何気にネットを見ていると、CALVADOSをはじめて飲んだという人のブログに出会った。そこには、ご本人も初体験なので言葉で味を言うの難しいとしつつ、強いて言うなら「接着剤と似ている」とあった。


「そや、それや!」と同感しました。接着剤の味(匂い)です。それも「セメダイン」とか「カネダイン」というやつ。これを液体にして飲んだらCALVADOSの味と同じや、たぶん。まことにええかげんで失礼な発想であります。利き酒の会でビリになるのは当然でありませう。
 このCALVADOSという名前、なんとなく聞き覚えがあるなあと検索すると、パリ北東部の有名観光地の名前でした。モンサン・ミッシェルとか、モネの睡蓮の池のある邸宅とか、見所たくさんあるそうです。


初めて飲んだカルバドスは○○○の味がした
かるばどす



モンサンミッシェル
カルバドス 


モネの大邸宅
karubadosu


観光案内はこちら・・・
http://jp.france.fr/ja/information/39918



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読書と音楽の愉しみ


●中村紘子著「ピアニストだって冒険する」を読む

 Kさんから電話あり。「まちごうて同じ本を2冊買うてしまいましてん、一冊贈るので読んでくれますか」一体、どんなミスをすれば、こんな悔しい事態になるのか。事情はともかく、有り難く頂戴しました。何度も書くが、お酒、食料から書物まで、駄目男の暮らしは授かりもので維持されているのであります。吉田兼好は「徒然草」のなかで、好きな人物とは「物をくれる人」なんて書いていますが、ホント、吉田サンは貧乏性の大先輩であります。


中村紘子は惜しくも昨年72歳で亡くなったが、日本のピアニストの大御所でした。男女問わず、存在感の大きさにおいて、この人と肩を並べられる人はいない。本書が遺作になるなんて、何よりご本人が思っていなかったでせう。音楽ファンだけでなく、本のファンも多かった点でもエライと思います。ナントカいう本では大宅壮一賞をもらってます。


300頁にわたって、回想録、懐旧談が満載ですが、面白さでは「アルゼンチンまで潜りたい」や「ピアニストという蛮族がいる」に比べたらやや劣る。それに、このタイトルがピンとこない。
 話の中心はピアニストとしての生い立ちや内外のピアノコンクールのこと、当然、裏話がメインになるけど、ちょっと筆が滑ると個人批判になる。さりとて、平穏無難に書けばぜんぜん面白くないし・・難しいところです。幸い、といってはナンですが、登場する人物の多くが鬼籍に入っていて文句はいえないのが救いです。いや、ご自身も鬼籍に入ってしまって今ごろアチラ世界でブーイング多々、言い訳の毎日だったりして。


音楽論や業界の話は割愛。中村紘子のもう一つの才能はめちゃ多彩な人脈づくりでせう。それも、本人が積極的につくったというより、なりゆきで出来た人脈がほとんどです。本職では演奏とコンクールイベントで世界中に名を売り、本業以外でも、政治家、外交官、企業人、教育者、各界文化人、まことに間口が広い。世間に音楽ファンなんて少数なのに、実際、中村さんの演奏なんか聴いたことない人なのに「お友達」にしてしまう。生来の人徳に、もしや5%くらい「いちびり」センスも混じってるのではないか。


その多彩な人脈のハイエンドは誰か。皇太子殿下であります。十数年前、親しい小和田夫人(雅子妃の母)と雑談しているなかで「殿下はまだ鉄板焼きというものを召し上がったことがない」と聞き、それならうちで、と自宅にお招きすることになった。(夫妻を招いたが、雅子妃は例の体調不良で欠席)当日は作曲家の団伊玖磨夫妻(故人)も招き、マンションのダイニングルームでランチを楽しんだ。むろん、料理は中村サン入魂の手作り、殿下は大喜びで鉄板焼きを堪能されたそうだ。ま、小和田夫人と世間話できるという間柄がシモジモにはあり得ないのですが。


後半、「プライドと国家の品格」という堅苦しい見出しの章で書いているのは、モロに朝日新聞の悪口。紙面批判ではなく、個人批判なので書かれた当事者は辛い(既に故人ならいいけど)。名前は伏せてあるが、文章から個人の特定は容易にできる。ひと月くらい前、このブログで朝日新聞は人材の劣化が進んでると書いたけれど、昔から劣化しっぱなしの新聞社であります。


30年近く前、あるチャリティコンサートに関して朝日新聞からインタビューの申込みがあった。某編集委員が訪ねて来て、それ自体はどういうこともない内容だったが、終わりに人が変わったような口のきき方で「あんた、中卒だろ。なのに、なんで、そんな色んなこと知ってるんだ」たしかに、著者は高校中退で米国へ留学したから、中卒または高校中退の学歴である。そんな低学歴のくせに世間知が豊かなのはあり得んと。「私は一瞬、あっけにとられ、この単細胞編集委員氏にどう応えたものかと、口ごもってしまった」(198頁)


さらに、同じ編集委員がとんでもない非常識行為をやってしまった。彼の娘はヴァイオリニスト。めでたく結婚することになったが、なんという不運か、ウエディングドレスの試着に行ったその帰途に交通事故で亡くなってしまったのだ。それは100%同情に値する。しかし、彼はその悲しみを、読者を装って読者投稿欄「声」に投稿した。この投稿文を見つけた著者が「あの人に違いない」と判断し、あまりに気の毒な事故ゆえにホロリとしてお悔やみの手紙を送った。


月日が経ち、ある日、一冊の文集が送られてきた。かの娘さんを追悼する文集だった。そこには、なんの事前の断りもなく、挨拶の一言もなく、送ったお悔やみの手紙が掲載されていた。「載せてやった、光栄に思え」と言いたいのか。これが朝日新聞編集委員氏の知性と教養のレベルです。


中村御大の怒りは尤もであります。しかし、一番許せないのは、朝日の社員であるのに読者を装って自社の新聞投稿欄に投稿したことです。公私混同、新聞の私物化。こんな非常識、朝日以外ではあり得ない。 普通の音楽エッセイの本なのに、この部分3頁だけはカリカリ怒りをぶちまけている。アーティストは、普通、営業上の配慮から、メディア個々への好き嫌いを言わないものです。しかし、中村紘子は、それをムシして、朝日新聞大嫌いだと書いてしまった。中村ボスの薫陶を受けた多くのピアニストや音楽関係者もこの本を読む。メディアとの付き合いを大事にする彼らにビミョーな影響を与えるでせう。中には、口には出さねど「亡くなられてよかった」と思う人もいるに違いない。(2017年 新潮社発行)


中村紘子


大阪日暮綴


●今まで無かったのが不思議・・・
        大阪城公園の「JO テラス」開業

 JR環状線 大阪城公園駅まえに「JOーテラス」という飲食施設ができています。実に殺風景だった駅前にようやく集客施設ができました。 今までは、大阪城ホールでコンサートなど、催事があるたびに駅前の広場には露店が20軒くらい並んで「たこ焼き」などを売っていました。なので、営業中も終了後も一帯はゴミだらけ、夏は悪臭が漂うというクサイ駅前広場風景でした。


今般、あたふたと再開発事業をはじめたのは、なんといっても外国人観光客が激増したからです。天守閣界わいなんか年中外国人の方が多い。かつて、団体の主役は修学旅行生だったのに、今じゃ地味な存在です。 そこで、再開発のための組織「大阪城パークマネジメント共同事業体」を起ち上げ、公園管理は「大阪城パークセンター」が指定管理者となってサービスを行っています。要するに、お役所仕事を民間会社に任せた。これで良かったと思います。でも、大阪城公園や天守閣は今でもお役所が管理していると思ってる人が多いでせう。問い合わせやクレームの電話をするとき、つい、市役所の番号を調べたりして。


共同事業体に参加しているのは、あの「電通」をはじめとして、読売テレビ、大和ハウス、NTTなど。大和は施設の建設、管理一式を担当するのだから独占事業です。大阪市役所にとっての大きなメリットは天下り先の確保ができること。(民間会社も同じ)公園運営というノルマのない仕事だから、うってつけの天下り先です。


それはさておき、今秋には天守閣の南にある昔の陸軍施設がリニューアルされて、博物館やレストランなどが開業します。ただいま工事の真っ最中。これが完成したら、ようやく城内における「戦時中」風景が消えることになります。(他にもまだ旧施設は少し残っています)ただし、事業として成功するか否か、やや、マユツバです。他には「西の丸庭園の」迎賓館も改装されて宴会場になっています。 え~~?、知らんかったなあ。世間が気ぜわしすぎるのか、自分が鈍感だけなのか、どうでもいいことながら、こんな「知らんかったニュース」が増えてきました。


駅前のJO テラス
JO



JO


旧陸軍施設も再生工事中です
JO




完成予想図
JO





たなかよしゆきさんの古道紀行 予定表



●「古道紀行」各会 予定表

◆古道紀行 おおばこの会 こばこの部
◆古道紀行 ササユリの会
 の予定表を掲載します。

主宰はたなかよしゆきさんです。お問い合わせは
電話・ファクス 0745-79-6452
ケータイ 090-3485-6452 へお願いします。

(注)文字が小さいので拡大してご覧下さい。

こばこの部

たなか予定表 

2018年

たなか 

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ササユリの会

たなか 






プチ・ケチの研究


●卵2ケ使いOK・・ダイソーだし巻きグッズ

 先日、ダイソーの100円「だしまき」グッズを紹介しました。そのとき、これで卵が2ケ使えたら便利なのにと書いたあとで、2ヶ使いを試してみました。ただし、卵はMサイズです。グッズは1ヶ用なので、無理に2ヶ使うと容器から熱した卵が溢れ出ることを想定し、加熱時間をテキトーに調節してあふれないようにすると、なんとか出来ました。


電子レンジの調理時間は目盛りに合わせず、調理具合を見ながら、ONーOFF操作をします。これがコツです。 卵一個ずつ二回調理するよりずっと楽ちんです。また、前回書いたように味付けはダイソー指示の顆粒出汁ではなく「めんつゆ」を使用、なんの問題もありません。100円の投資でだし巻きがカンタンにできる。ダイソーさんに感謝です。


卵2個分のだし巻き
だし巻き





犬町・猫町情報



「なにわの日 うえまちコンサート」視聴記  
        
~ F ~
 
会長のお誘いでコンサートへ行ってきました。浪速区がもつ多彩な魅力の再発見とその認知度を高めるため「浪速区未来わがまちビジョン」がとりまとめられ様々なイベントが企画されています。 その中の「なにわの日 うえまちコンサート」です。


場所は大阪市立美術館エントランス。立方体の壁は全面石(に近い硬い材質)、パイプ椅子が床とぶっつかるとガシャ~~ン良く響きます特に高音が。 このようなロケーション、正に西欧の文化圏です。 聴衆は、私プラスマイナス10才、約7割方が女性です。


延原武春さんが結成されたテレマン室内オケストラの演奏で「ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲「四季」です。 この曲は以前の投稿で色々と拙い薀蓄を述べたことがあります。
 演奏前と楽章途中に懇切丁寧な説明がありましたが、出来れば演奏前にまとめてすると奏者の気分の繋がりがよいのかと余計な心配をします。 弦楽器にチェンバロを加えてましたが、可哀そうな音量、聞こえません。 ソロヴァイオリンの浅井咲乃さんは元気良く頑張った(過ぎた)演奏と感じました。 久しぶりに生演奏に接し感激。小雨そぼ降る中、公園の階段を降り家路に就きました。(8月5日)


美術館







犬町・猫町 情報


●今年も猛烈! たなかさんの「青春18きっぷ」旅

 毎年、夏場に、ロング&ハードな18きっぷ旅をしているたなかさん、今年は中国地方と九州、長崎の街を訪ねたとの便りを頂きました。おもな目当ては長崎ですが、合計で5泊6日の日程、乗車距離は何キロになるでせうか。ヒマにして旅好きな人は下の略図で計算してみて下さい。


近年はJR各線のダイヤの間引きが進んで、一日数本の列車しかない路線もあります。なので、たなかさんのような長距離移動をするには、一日12時間乗車は当たり前になります。(乗り換えの待ち時間含む)朝8時乗車なら、晩の8時まで、列車か駅の中に拘束されます。駄目男なんか、日当1万円出すと言われても「あの、辞退させてもらひます~フガフガ」と尻込みしてしまいそう。


とはいえ、知らない町を、一人でのんびり、気ままに訪ねる旅の魅力は捨てがたい。なので、一日6時間拘束、ビール付きなら・・駄目男はニコニコ出動します。ところで、各停列車に6時間乗ればモトがとれるのか。たとえば、大阪から広島まで乗車すれば、約6時間。通常運賃は5620円なので、18きっぷの2370円は半額以下になり、お得感は十分あります。夕方、知らない町の酒場で一献、という時間的余裕もあります。これが魅力。あの吉田類の酒場めぐりの雰囲気ですね。


たなかさんのようなヘビーなユーザーから、ちんたら旅派まで、いろんな使い方で多くのファンをつくってきた18きっぷ。今日も全国で、名ばかり青春の老若男女が東奔西乗しているのであります。


スタート7月28日、ゴール8月2日。最終日、三次から山陰線経由で大阪まで各停列車だけでたどりつくのはすごくハードでは、と察します。三次線の北半分は来年春に廃線決定だそうです。

たなか18きっぷ  






閑人帳


●千年前に驚きのハイテク・・投入堂

 5日のテレ東「美の巨人」は興味津々の内容でした。鳥取県三徳山の国宝「投入堂」の歴史、建築技術を紹介する内容です。私たちはあの超絶技巧の建築を見て「なんの因果でこんな険しいところにお堂をつくったのか」と怪しんでしまいます。実際、国宝に指定されてるのに、建築の目的も技術もよくわからない、困ったお宝です。


それはともかく、番組後半での解説が興味津々です。この投入堂のはるか東方、千葉県に同じ構造のお寺「笠森寺」がある。そして、投入堂の西、島根県には出雲大社がある。実は、この三カ所は位置的に一直線で結ばれているのです。その距離、約700キロ。(写真参照)
 千年も前に立てられた寺院、神社が一直線上にある。日本国の地形の輪郭さえ誰も知らなかった時代にこんなことがあり得るのか。


これだけでも凄いことなのに、さらにビックリするのは、その700キロの直線の精度の高さです。千葉の笠森寺の緯度は北緯35度23分58,6秒。投入堂の位置は北緯35度23分47秒、5秒。そして出雲大社は北緯23度23分55秒。(出雲大社はウイキによる) 笠森寺と出雲大社との緯度上でのズレは3,6秒。1秒を距離に直すと約30mなので、3,6秒は108m。たったの100mですよ!!東西700キロ離れたお寺と神社の位置の水平上でのズレが100m! ドヒャ~~~であります。どどど、どないして測りましてん。


標高900mの岩山の大岸壁をくりぬいて、その中にお堂を建てた。なんの因果でこんな険しいとこに・・という疑問の答えは「精密測量の結果、得られたピンポイント」だったのです。ここしかない、です。 企画、設計、施工に関わったのは修験道の開祖、役小角(えんのおづぬ)と言われてるけど、半分、まぼろしの人物ですから確かめようがない。そうだとしても、建築工事はたぶん普通の人間が行ったはずで、それなら、資材の加工、搬入、足場づくりなど、どうしてやったのか。専門家が研究しても分からないそうです。


あの、法隆寺を建てた世界最古の建築会社、天王寺区の「金剛組」にもオファーがあったのでせうか。「あの、ウチは大工しかいてへんから、岸壁くりぬきはでけまへん」とかいって逃げたのか。それはさておき、千年のあいだには何度か改修工事をやってるはずなので、請負の棟梁、職人の記録は残ってると思うのですが・・。


番組で説明役だった学者は、あれほど正確に位置を測量できたのは、春分の日の太陽の位置を精密に測る技術をもつ人間がいたから、と言ってましたが、本当なら神業です。紫式部や清少納言が活躍した時代に、ものすごい科学者がいた。もしや、陰陽師=科学者だったのか。

投入土居


垂直の岸壁をくりぬくだけでも大難儀なのに・・・
投入 


投入堂を軸に東西の直線を引く
投入 



西に出雲大社、東に笠森寺が一直線上に位置する。南北の誤差、100m。
豆乳 



千葉県の笠森寺 投入堂と同じ構造の建物になっている
投入 



投入 





犬町・猫町情報


●投稿 My favorite song「PLAY BACH」 ~F~
 

今から50年遡った頃バッハに興味を持ち様々の曲を聴き倒していた私に、「PLAY BACH」なるレコードにめぐり合いました。ジャック・ルーシェトリオが音楽の父といわれるバッハの宗教曲などをジャズにアレンジして演奏したもので、冷静な曲調に妙な安堵感を覚えたものです。来日公演は今は無き「サンケイホール」に出かけました。「PLAY BACH」はVOL1~VOL5までのシリーズとなりましたが、1961年頃の録音が今一パンチに乏しく物足りなさを感じていました。


そんな時、「ロココ・ジャズ」を紹介され聞いてビックリ!・・。このアルバムはバッハの曲を中心に、スカルラッティ、クープランやモーツアルトなど、ロココ時代(?)に活躍した作曲家の作品をオイゲン・キケロが取りあげたものです。アルバム全体には軽快で張りのある小気味よいタッチの演奏ですが、最後の「神よあわれみたまえ」は涙が出る程出色の出来であります。演奏と言い録音と言い正に名盤だと思います。本人は1997年57才没ですがもっと活躍してほしかったプレーヤーです。


その後「ジャズ・セバスチャン・バッハ」ザ・スウィングル・シンガーズ、「 ブルース・オン・バッハ」MJQ、「スイッチト・オン・バッハ」 ウェンディ・カーロス等のアルバムを漁りましたが、不注意(レコード無しのターンテーブルに針を落とした))でカートリッジ(DL-103S)のカンチレバーごと飛ばしてしまいました (泣き)。 これでレコードとはお別れとなり、以後CDを中心に時たまYouTubのお世話になっています。
 
さて現時点のお気に入りは2点、オイゲン・キケロ「 ロココ・ジャズ」と ジャックルーシェ「the newest Plays Bach in digtal recording」 となります。
 
■オイゲン・キケロ「 ロココ・ジャズ」
 ♪ROKOKO・JAZZ~ EUGEN CICERO / ロココ・ジャズ
~ オイゲン・キケロ ~
 
■ジャックルーシェ「 Plays Bach」
Jacques Loussier Trio play Bach - The Bach Book (complete album) 

 

jazu bahha







プチ・ケチの研究



●合格・・「だしまき」グッズ  ~ダイソー~

 先月紹介した「目玉焼き」グッズは明快に失敗作でした。開発途中で商品化してしまったという感じ。で、目玉焼きグッズがあるのなら「だし巻き」もあるのではと店員さんにきいたところ、ありました。かゆいところに手が届くというか、なんでも作ったるねん、のやる気に感心します。


グッズのカタチをみて、これは相当苦労したやろなあと想像しました。何十回の失敗の山を築いた末にようやくOKになったのでは。だし巻きのイメージに合わない四角い箱と電子レンジでつくると言う点が考案のツボでせう。レシピには、味付けに顆粒だしを1g使うと書いてありますが、ないので、めんつゆを使いました。(好みで砂糖を少し加える)やってみたら、ダイソーレシピよりこの方が簡単、手間が省けます。なんで顆粒だしを指示したのか分からない。


加熱は、500wのレンジなら30秒ずつ、二回加熱します。たった一分でできるのはありがたい。但し、形の安定にもう一分要します。技術を全く要しない(加減がいらない)ので一回目から失敗がない。欲をいえば、卵2個ぶんを作れたら作り置きができるのですが。ユーザーの要望多々なら、そのうち出来るかもしれません。


箱のサイズは80×70×105Hmm
だしまき  


こんな形に仕上がります。
だしまき 


大さじ、小さじ、の分量を量るグッズも100均グッズ
だしあき






閑人帳



●なんどす?・・ダイレクトブリアル

 「ブリアル」は葬式のこと。なので、これは「直葬」のことです。(英語にこんな言葉はないかも)チラシに「Dbプラン 8万円」をうたっているのは、直葬なら8万円から承りますと安さを宣伝している。もちろん、いろんなオプションを加えることができます。なんやかんやで、トータル50万円以上かかるケースが多いのではないでせうか。それでも、昭和時代は200万くらいかかるのが常識だったから、ずいぶん安くなったものです。


ところで、8万円で業者は儲かるのでせうか。貧乏性、駄目男は葬儀業者側にたって心配してしまいます。逝去~お迎え~御安置~打ち合わせ~納棺~火葬~お骨上げ。この流れのなかで、御安置から納棺のあいだに、いろんなオプション追加ができます。あれこれのオプションを提案されて「全部断る」場合のみ8万円だと理解できます。しかし、8万円のうち1万円は火葬料金(大阪市の場合)ですから、実質7万円の売上げです。ビジネスライクに見た場合、これはかなり厳しいと思います。


物的コストで高いのは棺桶代。最低でも1万円くらいかかりそう。すると、残り6万円で、人件費、車両費、事務所経費、通信費、などを賄わなければなりません。おまけに、葬儀屋さんは実質24時間営業です。宣伝文句は「8万円より承ります」でも、あれこれオプションをすすめて、なんとか金額のかさ上げを目論むのは当然です。


もっと安くあげる方法もある
 直葬8万円でも高くはないと思いますが、もっと安くしたい人も結構いるらしい。お葬式は遺族の義務ではありません。だったら葬儀業者抜き、即ち、自分で遺体を火葬場へ運び込む。これなら安上がりです。でも、乗用車には載らないからトラックをレンタルする必要があります。棺桶はどうするのか。通販で買えます。エコノミータイプ、Mサイズなら19,800円。(自分で組み立てます)


棺桶代+車レンタル代+火葬料=大阪市の場合、3万5000円くらいで出来そうです。しかし、こんなのお葬式とはいえないでせう。遺体処分作業一式という感じです。だから需要はないのか。本当にないのなら、ネットでわんさと棺桶の広告をするはずがない。・・でも、棺桶(らしきもの)の配達している場面なんて見たことがないし。


知り合いのAさんは、このダイレクトブリアルを利用されました。病院の霊安室から火葬場へ直行したそう。そんなに段取りよく運ぶことができるのか?と思いますが、タイミングがよければ実施可能らしい。Bさんの場合も直葬でしたが、火葬は翌日になりました。棺が一泊したのはセレモニーホールではなく、葬儀業者のオフイスです。(ホールを使うと別料金要)雑然とした事務所に棺が鎮座する光景は何とも切ない。見てはいけないものを見てしまった思いがあります。


ところで、自治体の火葬料金なんて、全国ちょぼちょぼでは、と思っていましたが、そうでもない。大阪市は1万円ですが、神戸市は1,2万円、京都市は2万円、奈良市は1万円、堺市は2万円。市外の者が使う場合、2倍~5倍とものすごく高くなります。「直葬8万円」営業は、堺市や京都市では成り立ちません。


大阪市の葬儀店のチラシ 
葬式 


棺桶の通信販売広告 「事前購入に最適です」なんて、なんとも気ぜわしい。
葬式 




読書と音楽の愉しみ



●川端康成著「古都」を読む

 よりどり100円均一の陳列台で見つけた古文庫本。ええトシして、今ごろこんな本読んでまんのか、と笑われそうですが、本自体もよれよれに古びていて何やらノスタルジーに浸りながら読みました。 巻末の解説で山本健一氏は本書を評して「・・そして作者は、美しいヒロインを、あるいはヒロイン姉妹を描こうとしたのか、京都の風物を描こうとしたのか、どちらが主でどちらが従なのか、実はよく分からないのだ。この美しい一卵性双生児の姉妹の交わりがたい運命を描くのに、京都の風土が必要だったのか。あるいは逆に、京都の風土、風物の引き立て役としてこの二人の姉妹はあるのか。私の考えではどちらかというと、後者のほうに傾いている」


山本氏は文学的価値よりは観光案内的価値のほうがやや高いと。川端文学ファンとしては納得しがたいかもしれませんが、こういう見方もある。駄目男の見立ては「五分五分やと思います」です。たしかに、京都の年中行事、観光のことを説明しすぎたという印象は否めません。それは川端センセのサービス精神ゆえかもしれないが、読者はそこまで求めていないと思います。ヒロインの切ない出会いと別れを主題にしてほしかった、と考える読者も多いでせう。


双子の姉妹の一人は北山杉の産地、清滝川沿いの小さな集落で「磨き丸太」をつくる仕事をしている、という設定になっていますが、駄目男の若いころ、といっても昭和50年代は読図の練習を兼ねてこの地域を何回も歩きました。なので、川端センセが説明する山村風景はリアルに想像できるのが楽しい。ハイキングファンなら、鷹峯~沢池~菩提滝~中川のコースを歩いた人もおられるでせう。小説では、ピンポイント的に場所や建物を特定することはありませんが、描写に間違いや不自然なところはなく、センセは何度も現地を訪ねて調査したと思われます。


小説なのに、著者は「あとがき」を書いている。本作は新聞の連載小説であったが、当時、睡眠剤の乱用で、精神、体調とも不安定だった。文章の乱れがあり、編集者を困らせたらしい。おまけに作中の会話はすべて京都弁で、これは手に負えないからその筋のプロに頼んだ。頼まれた人も大苦労したのではないか。(締めきりぎりぎりに原稿が届くので、しっかり、書き換え、校正する時間が無い)あとがき=言い訳であります。


京都の観光情報がやたら豊富で詳しいのは、1961年の執筆時、約1年間、上京区の民家を借りて暮らしたから。あれもこれも書きたい、紹介したいと思うのは仕方ないですね。(昭和43年 新潮社発行)

北山



北山杉 



北山