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読書と音楽の愉しみ

読書感想文
01 /31 2017



●音楽喫茶「あんさんぶる」

 西成のココルームさんに教えられて初訪問。地下鉄今里筋線の関目成育駅または京阪関目駅の駅前にある外観は至って地味な店です。今どき、クラシック音楽を聴かせる喫茶店があるだけで珍重するべきでせう。 コーヒー550円というのは高いけど、設備投資の一部負担で納得します。この店のウリはタンノイのGRFーメモリーというSPシステム。もう骨董に近いオールドスタイルで、とっくに生産は中止している。メンテナンスはタンノイの代理店であるティアックがやってるらしい。


店主が言う「聴き疲れしない音」であることがタンノイ定評で、営業時間中、ずっと稼働するのなら、それが第一条件になるのは仕方ない。 それはともかく、いつかこのシステムでバッハの無伴奏パルティータやチェロ組曲を聴いてみたいと思いました。


午後の陽射しが差し込む店内
アンサンブル 


タンノイGRFメモリー
アンサンブル





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読書と音楽の愉しみ

読書感想文
01 /25 2017



●わぐりたかし著「地団駄は島根で踏め」を読む

 ふだん何気なく使ってる言葉の語源はこれだ!・・と日本中を旅して23の言葉のモトを突き止めた楽しいレポート。例えば、書名の「地団駄を踏む」は島根県生まれの言葉ですが、現地へ行くと本当に「地団駄」なるモノがあって踏むことができる。ぜんぜん知りませんでした。


取り上げられた23の言葉のうち、自分がすでに語源を知っていたのはどれほどあるか、チェックすると、京都の「あとの祭り」三重県の「関の山」同じく三重県の「あこぎ」徳島県の「うだつ」と、四つしかありません。大方は言葉の由緒を知らずに使ってました。ま、たいていの人はそんなもんかも知れない。「あこぎ」を知っていたのは、昔、能楽堂へよく通ったからです。(阿漕という謡曲がある)


「つつがなく」という言葉の源が重い病を引き起こす害虫「ツツガムシ」だなんてビックリです。その語源を探ったのが 山形県は出羽三山の一つ、修験道の山として知られる羽黒山です。ここに藁でつくった巨大なツツガムシの模型をまつって祭礼に使う。それくらい恐れられていた虫ですが、虫自体はダニの仲間でサイズは1ミリ以下というミニサイズ。昔はこれに咬まれると有効な治療法がなかったために命を失う人が多かった。ツツガムシのツツはツチ(土)でガは咬む、土から出て来て人を咬むから「ツツガムシ」です。


この虫の名前と言葉の用法は聖徳太子の時代にすでにあったというから、千年以上の昔から恐れられてきた。ツツガムシに刺されないよう、つつがなく暮らせますようにという願い、祈りが広まって現代でも使われている。いま、この言葉を聞いてダニを連想する人なんかいないけど、歴史を遡れば「ダニに刺されませんように」が本来の意味でした。まあ、勉強になりましたよ。これは一生覚えているかもしれない・・といっても、あとちょっとの間ですけど。


著者が語源探しに出張した旅先にはとても魅力的なところが多い。羽黒山もそうだし「うやむや」の発祥地である鳥海山山麓、象潟近くの三崎峠なんか昔の険しい峠道が荒れた状態で残っていて歩いてみたくなります。「ひとり相撲」の語源地、愛媛県の大三島、「うんともすんとも」語源地、熊本県人吉も訪ねてみたい。語源の話だけでなく、当地の宿やうまいもんの紹介もあるから、余計、そそられます。


悔しい・・と思ったのは「縁の下の力持ち」の語源が、大阪四天王寺の境内で舞われる舞楽に関わることだった。四天王寺のすぐ近くで生まれ育って、境内を遊び場にしていた、というくらい身近なところだったのに知らなかった。残念であります。(2009年 光文社発行)

わぐりたかし





読書と音楽の愉しみ

読書感想文
01 /24 2017



●マーラー「復活」を聴く ~京都大学交響楽団定演~

 創立100周年、第200回定期演奏会という節目のイベントに出会えてラッキーでした。ネットで情報を見つけてチケットを買おうとしたら、あと2枚しか残っていなかった。冷や汗ものです。この学生オケは、1917年に第一回定期演奏会を催してから、戦時中も、終戦の年も、そして阪神大震災のときも演奏会を中止しなかった。しぶとさは抜群です。


何年か前にこの曲を聴いたときは「人生最後の<復活>」と覚悟したのですが、早とちりでした。今回こそ人生最後になりそうですが・・・。
 今回の演奏では、オケと合唱団の両方をステージに載せたので、もう満員ぎゅうぎゅう詰め、200人以上いたかもしれません。なにしろ、オケはトランペットが7本、ホルンは9本という大編成、ハープも2台用意されました。指揮は十束尚宏。


全体の印象はパワフルな熱演でしたが、アマ・オケの常で出だしがもたつく。演奏者も指揮者も、慎重に、間違えないようにと神経を使うあまり音楽が流れない。プロと同じレベルを要求するのはあつかましいが。合唱も京大の学生、OBたちでそろえたのか(不詳)技量は上出来だったと思います。アルトとソプラノはプロ。


年末の巷にあふれる「第九」が飽きられたら、次はこの「復活」が主役になると思っていたけど、残念ながら、それはなさそうだ。単純に言って、演奏コストが高く付きすぎることと、会場の制約がネックになる。「第九」は、オケ50人、合唱50人でも十分演奏できるけど「復活」はその二倍のスケールと高度な演奏技術が要る。それ以前に、アマ・オケでは引き受ける指揮者がいない。(ギャラ的にもしんどい)


それでも、第九に変わってこれを年末にとり上げようというプロのオケが出てくるかも知れない。これはちょっとした革命?です。
 帰り道にふと思いついたのは、この曲の合唱部分だけ切り離して演奏できないか、という珍案です。全曲演奏は85分くらいかかるけど、ソロを含めた合唱だけの演奏なら35~40分。オケの演奏は編曲してカラオケでやる。冗談?・・誰か本気で考えてくれませんか。


第五楽章の歌詞の一部を紹介すると・・・

(略)
おお 信ぜよ
お前が誕生したことが無益でなかったことを
お前の人生と生の苦しみが無益でなかったことを

生まれたものは滅びてゆく運命にある
滅びたものは ふたたび蘇るのだ
震えおののくのを止めよ
生きるための支度をするのだ
(略)
死んでいこう 生命を亭けるために
蘇るであろう まさにお前は蘇るであろう
わが心よ たちまちのうちに
お前の倒したものが
お前を連れていくだろう 神の御許に


「より良く生きるために 私は死ぬ」というのがテーマ。「第九」が民族や宗教の垣根を越えて人々を感動させるように、この「復活」も同じようなチカラを与えてくれる。明日、死のうと思っていた人がこれを聴けば「ん?」と思い直すかもしれない。(1月17日 ザ・シンフォニーホール)


マリス・ヤンソンス指揮 コンセルトヘボウ管弦楽団
さわりだけ聴きたい人は、1時間15分あたりからが聴き所
https://www.youtube.com/watch?v=sHsFIv8VA7w



当日のザ・シンフォニーホール
シンフォニー





読書と音楽の愉しみ

読書感想文
01 /17 2017



●お手軽政治本2冊

■田崎史郎著「安倍政権の正体」を読む

 題名を見ると反安倍派の書いた本みたいに思えるけど、中身は逆、むしろ安倍政治を評価していると思える本であります。35年に及ぶ政治取材実績から新聞やテレビでは報道されない裏情報もある。記者は人と会うのが仕事とはいえ、それを克明に記録するのは大変なはず、本書でも、何年何月何日、自民党の何某はこんなことを語った、という場面がたくさんあり、実際、どんな方法で記録、整理しているのか知りたくなってしまう。


大事な政策は、いつ、誰が決めるのだろうか。たいていの人は国会での議論や毎日開かれる閣議の場面を思い浮かべるはず。それが実際は・・ごく少数のメンバー「正副長官会議」で発案、判断される。総理と官房長官、副長官、秘書官、このメンバーが随時に開く会議で決まる。要するに、大臣よりエライ人たち・・と言ったらなんですが、そうらしい。
 現在の安倍総理~菅官房長官体制はうまくいってるので、当分は大臣も官僚もこれにイチャモンをつけるなんて不可能に近い。逆に言えば、その分、彼らの責任は非常に重いといえます。日本の未来がこの数人の智恵と決断にかかってるわけです。


本書がこのことを繰り返し書いてるのは、総理~官邸におけるコミュニケーションがうまくいかず、ゴタゴタした前例がいっぱいあるから。総理のアタマがいくら良くても、人を上手に使う才能がなければ政治はできない。その点で、あの田中角栄は一流だった。
 逆にサイテーだったのは2009年からの民主党政権で、鳩山由紀夫と菅直人は政治家として余りにもレベルが低かった。政治思想云々以前に人間としての資質が問われた。今や、民進党にとっても二人はお荷物でしかない。


本書の後半では菅官房長官のことに多くの頁を費やしている。普通はエリートコースを歩んだ人が選ばれるポジションだけど、菅サンは田舎出の苦労人、そのぶん、人を見る目が肥え、言動も慎重である。他の歴代官房長官に比べ失言が少ない。(余計なことは言わない)どこまで事実か分からないが、秋田の田舎町の高校を出て、東京では段ボール工場の工員、ガードマン、カレー店の店員、築地市場の台車運びなど、食うためになんでもやったという。現在の仕事ぶりは、庶民からみれば、真面目すぎて面白くないオジサンではありますが。安部総理のトップ下で十分実績を積んだ。信頼も篤い。で、この先どうするのか。ポスト安倍は石破さんといわれてるけど・・。(2014年 講談社発行)


本

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■小池百合子著「女子の本懐」を読む

 駄目男が小池氏に好感を持てないのは、昔の「政界渡り鳥」のイメージが強いからであります。しかし、先の知事選挙で、もし、マスダさんやトリゴエさんが当選していたら、を想像すると、小池サンで良かったと思わざるをえない。都民の多くも、ベターな選択だったと安堵しているのではありませんか。ま、前任のマスゾエさんがあまりにアホすぎたために小池サンが良く見えるのかも知れませんが。


本書は、10年前、たった55日間だけど防衛大臣をつとめた時の回顧録。本人の日記をベースに書いているけど、この仕事柄、本に書けないことが多いから、全体に当たり障りのないことばかりであります。 はじめの文に、ニヤリとする場面が書いてある。大臣になると宮中で認証式が行われる。天皇陛下直々に賜るのですが、書状を受け取ると、陛下に失礼にならないよう、書状を頭上に捧げ、前を向いたまま後に3歩か4歩後へ下がる。彼女はハイヒールを履き、床に届くロングドレスを着ていたので、一瞬、下がるときにドレスを踏んでドテッとコケる場面がひらめき、大緊張したと。横には報道陣がカメラを並べているから、もしも・・。まあ、100年間は歴史ニュースで報じられるでせうね。ヨカッタ。


国会のセンセイ方はみんな大臣になりたがる。しかし、なってみれば実にしんどい。たまたま防衛大臣だけが忙しいのかもしれないけど、早朝から深夜まで東奔西走は日常です。特に大きな災害があり、そのときに外国高官との会議が重なったりすると、一分きざみのスケジュールで動かなければならない。大きな災害が重なると、早朝から東北へ行って、午後には九州へ飛び、夕方に東京で外国高官との重要会議、なんてことが普通に計画される。疲れた顔は見せられず、ちゃんとドレスアップしなければならない。男に比べ、このへんは女性は辛いでせう。ヘリは軍事用だから、乗り心地快適であるはずがないし。


この本は日記を元に書かれたが、むろん、国家機密の事案もあるから本に書けない。せいぜい誰と会談したかくらいまでで、中身はナシ。当時、大きな騒ぎになった守屋次官と人事軋轢なんかもさらりとかわしてる。そういう不満はあるけど、今の稲田朋美大臣と比べると、小池サンの「強者」ぶりはなかなかのものであること分かります。将来、東京都知事をやめたら、たぶん回顧録をかくでせう。それを楽しみに・・いや、自分はあの世へ行ったあとかもしれません。(2007年 文藝春秋社)


本






ウオーキング・観光

ウオーキング・観光
01 /15 2017



●飛鳥・橘寺のセンダンの種

 「太子快道」のゴールは明日香村の橘寺。聖徳太子の生まれた寺といわれています。再歩行で訪ねたら、観音堂前のセンダンの大木にまだ実が残っており、お土産に拾って帰りました。幹回りが2m以上ある古木で、おなじみの長居植物園の木より太く、200年くらいたっていそうな感じです。シーズンオフとあって、観光客はほとんどなく、境内は閑散としています。


西側からのロングショットがお気に入りです。
たちばな


観音堂前のセンダンノキ
たちばな 


枝先にまだ実が残っている
たちばなでら 


これを拾いました
たちばな 

明日香村にようやくホテルができる
 昨年秋の情報で、村の西寄りの真弓地区にホテル計画が持ち上がりました。年間80万人もの観光客が来るのに、村にはホテルがなかった。
計画が進まないのは、村による開発規制がすごく厳しくて、一般的な鉄筋コンクリートの洋風ホテルはアウトみたいです。で、今回、進出を決めたのは星野リゾート。ということは、お金持ち向きの高級ホテルになります。和風、木造になるかもしれない。村にしたら、貧乏人をたくさん集めるより、少数のお金持ちに来てもらうほうがイメージアップになるし、しっかり稼げます。完成は5~6年後になるらしい。

参考情報

http://www.sankei.com/west/news/161029/wst1610290039-n1.html




たまには外メシ

たまには外メシ
01 /07 2017



●今井町のカフェ「さとう」

 元日以来どこへも行かず、ひどい運動不足なので、年末に続けた「太子快道」歩きを再開しました。この日は八木西口駅から今井町の古い町並みを散策。12年ぶりに訪ねると、町並みの修景がまた進んでいました。東側、飛鳥川に面したところは小さな公園になり、民家のリフォームが7割方進んで見栄えが良くなりました。
 昼メシは「古伊」を予定していましたが、まだ休業中。その近くの「さとう」にしました。オンボロの家を大改装した和風の店で、まあ、ものすごい費用がかかったと思われます。住人がオーナーだから家賃の心配はいらないけど、借金の返済がえらいこってすなあ・・。新年早々、また貧乏性が湧いて余計な心配をする駄目男であります。食後、飛鳥川沿いに歩き、途中で端折って畝傍御陵駅から帰宅しました。昼間は13度くらいあり、ウオーキングに最適の穏やかな一日でした。


カフェ「さとう」の玄関
今井



テーブル席と奥の座敷があるが、座敷にします。ピラフとコーヒーのセットで980円。観光地では安いほうかも。
今井

今井




修景が進んだ飛鳥川沿いの民家
今井町 




半畳雑木林

半畳雑木林をつくりませんか
01 /05 2017



●こちらは「十畳雑木林」のおうち

 庭がない。だけど園芸大好きな人がなんとか緑に囲まれた暮らしをしたいと思うと、こういうことになるのでせうか。家のまわり三方を大小の鉢植えでびっしり囲って、その面積、タタミ十畳分くらいはありそう。我が家の半畳雑木林の20倍も広い。地植えなし、みんな植木鉢で育てているようです。・・・で、気になるのは水道料金。半畳雑木林でも、夏は一日5リットルくらい使うので、このおうちなら30倍、150リットルは使うでせう。水道料金に影響する鉢植え雑木林です。

普通なら、塀やフェンスでマイホームをガードするところ、この家は植木鉢をびっしり並べて守っているように見えます。なんか砦のような感じもしますけど。(八尾市内にて)


 yao   
  


 dameo

■10年続けた<快道ウオーキング>を改題しました。
■《手づくり本》の研究は、大事なことは紙に記録しようという、アナログ爺のレジスタンスです。お問い合わせは【拍手ボタン】押してコメント欄からどうぞ。内容は非公開です。
■下記のカテゴリーが趣味をあらわしています。
■ニックネームはdameo(丸出駄目男)です。
■1939年大阪生まれ