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読書と音楽の愉しみ



●PACブラス演奏会  ~西宮芸文センター~

 土曜日の午後、小さいホールでの金管楽器だけの演奏会に出かける。パックブラスとは、兵庫県立芸術文化センター管弦楽団のブラスセクションのこと。ゲストを含めて12名で古今の曲を披露する。
 自分の希望はバロック時代の王室のファンファーレでしたが、それはアレンジ含めて2曲のみで、大方は技巧を凝らした現代曲でした。ホールの形が壺のようで、その底面になるステージで演奏するため、音の密度が濃く、チューバの低音など、音波が直接肌で感じられるくらいで快感です。欲を言えば、残響時間がもう少し長ければいいのに、という感じです。


約2時間の演奏を12名でこなすとなると、トランペットやトロンボーン奏者はほぼ出ずっぱりとなり、体力的に大変きつい。まあ、ジャズのビッグバンドだってそんな感じですが。
 知らない曲ばかりなので、前半は、気のない義理拍手をしていた聴衆が、パワフルな金管の響きに魅せられ、だんだんノッてきて心身熱くなったのは熱演の賜でせう。奏者も出来栄えに満足だったと思います。


できれば、次回は奏者本位のプログラムだけではなく、リスナーサービスになる、ポピュラーな曲も取り入れてほしい。(5月28日 小ホール)


芸文センターのカフェ
カフェ




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たなかよしゆきさんの古道紀行予定一覧 

古道紀行おおばこの会 こばこの部予定表(2016年後半)

こばこ2016後半 

主宰はたなかよしゆきさんです。お問い合わせは
電話・ファクス 0745-79-6452
ケータイ 090-3485-6452 へお願いします。




読書と音楽の愉しみ



●京都風イヤミの応酬・・ただ今ヒット中「京都ぎらい」

 当ブログ12月3日記事で紹介した、井上章一著「京都ぎらい」が20万部を越えるヒット作品になった、と、昨日のNHKローカルニュースで伝えていました。本の帯の「千年の古都、京都のいやらしさ全部書く」というコピーがとても効果的だと思います。京都をほめ讃える本はゴマンとある中で、唯一、コテンパンに京都を貶してる。


その通りや、ざまみろ、とニンマリしたのは洛外人?ムムム、う~ん。逆に、批判された洛中人は凹んだのか。そうは思いませんね。むしろ、自分たちの京都におけるポジションがはっきりして「これで、よろしおますがな」なんて胸張ってるのではないか。後悔や反省の気なし、が駄目男の見立てです。


番組の映像で書店の売り場を写したワンカットが面白い。平積みされた本書の帯に重ねて、手書きのラベルに「ほんとうは好きなくせに」の一言。店員さんが書いたのでせうが、これまた強烈なイヤミです。井上章一、何するものぞ。ホンネの裏のホンネはこれやろ、とズバリ。この店員さんのセンス、機転に脱帽です。


著者の腹立ちの理由は洛中人の差別意識だけでなく、東京のメディアなど、ヨソもんが京都をヨイショしすぎることにもあります。もともと自尊心が強いところに、東京を主とするメディアが何かと「京都はすばらしい」と持ち上げる。だから、ますます洛中人は増長する。
 では、京都を一番覚めた目で見ているのは誰か。著者は大阪人だという。たしかに、京都の有名店がなんぼのもんじゃい、と思ってる大阪人は多い。しかし、それを露骨に言うと、マイナス評価にとられるので言わない。・・というわけで、なんだかもうイヤミ万華鏡みたいではありませんか。ま、京都モンはなんでも誉めるミーハーの純朴さこそ貴重かも知れませんネ・・と最後にイヤミを足しておきます。(5月25日)


イヤミにイヤミを重ねる、してやったりの一言
京都きらい



インタビューを受ける井上章一氏
京都きらい


ウオーキング・観光



●緑陰散歩・・六甲山牧場から摩耶山へ

 ハイキングにはこれ以上ない快晴微風の日和りだったので、急に思いついて六甲山登山バスで山上へ。何年もご無沙汰しているので、地名やバス停の名前を忘れてしまい、十分古いハイキングマップを頼りにしての歩きになる。阪急六甲駅~丁子ケ辻バス停~三国池~六甲山牧場~アゴニー坂~摩耶山(ロープウエイ・ケーブル)~阪急王子公園駅というコースをたどりましたが、昔の記憶が戻ったような、戻らないような・・ボケ症状でのウオーキングです。(ダイジョウブかい?)。


でも、頭はボケ状態ながら、山はキリッと快晴で気温は20度くらい、これ以上望めない気持ち良い散歩ができました。道標完備の一般コースですが、ロージンは「アゴニー坂」は敬遠したほうが無難です。(5月18日)


三国池
六甲山


六甲山牧場(入園料500円)
六甲 


牧場内でのランチはここがベストポイント
六甲


年寄りイジメのアゴニー坂 アゴニーは英語で「苦痛」の意味らしい。
六甲


読書と音楽の愉しみ



●宮下奈都著「羊と鋼の森」を読む

 珍しく、当節ベストセラーの本を読みました。書店員さんが投票で選ぶ「本屋大賞」を受賞したのが売れ行きアップに貢献してるそうです。しかし、読んでみれば実に地味な内容で、なんでこれが売れるのか分からない。購読した人の何割が満足してるでせうか。知りたいところです。


ストーリーは、北海道の田舎町で育った高校生が、ひょんなことからピアノの調律に興味をもち、先輩たちに指導されながらプロの調律師を目指す・・という話。200%ジミな話ではありませんか。


地味だからつまらない、というのではありません。現に自分が買ったのだから。ジミは承知で、だが、スグレモノかもしれないという期待があったから買った。書名の「羊と鋼の森」を見て、これはピアノの話だと気づいたし、過去にピアノの調律に関する本も読んでいたので、ためらわずに購入したけど、世間にピアノや調律に関心がある人なんて100人に一人いるかどうか。もしや、書店員さんには音楽ファンがすごく多いのか。それもないでせう。要するに「ウケる」理由が見つからない本です。


では、なぜ「大賞」を受賞したのか。こんなに売れるのか。ストーリーの魅力でなければ、文章力か。これですね。リアルを捨て、ファンタジーに徹して読者を惹きつけた。音楽に疎い人を惹きつけるには、リアルな音楽世界を描いては逆効果だと著者はしっかり認識したうえでこの本を書いた。ファンタジー物語にすれば、一部の音楽ファンには敬遠されるけど、大部分の「ファンタジーファン」に支持される。このほうがたくさん売れる。しかし、書店員さんはここまで考えたのでせうか。


リアルから逃げてるな、と気づいたのは、いくら読み進んでも、有名なピアノ曲名や著名なピアニストやピアノのブランドが出てこないからでした。これらの「リアル」を全く登場させずにピアノの調律の話を進めて行くには「ファンタジー」で描くしかない。しかし、ピアノの調律という仕事はリアルそのもので、ごまかせない。だから文章力が必要なのであります。この矛盾を乗り越えて、全編ほんわかムードの物語に仕立てたのはエライと思います。(注)131ページに、唯一「リーゼンフーバー」というピアノブランドがでてくるが、これは架空で実在しない)


本書のラストはこういう文で終わる
242頁・・

 安心してよかったのだ。僕にはなにもなくても、美しいものも、音楽も、もともと世界に溶けている。
「ああそういえば」北川さんが口元を白いナプキンで拭う。
「外村君(主人公の青年)のところ、牧羊が盛んなのでしょう。それで思い出した。善いっていう字は羊から来てるんですって」「へえ」
「美しいっていう字も、羊から来てるって、こないだ読んだの」
少し考えながら、思い出すように話す。
「古代の中国では、羊が物事の基準だったそうなのよ。神への生け贄だったんだって。善いとか美しいとか、いつも事務所のみんなが執念深く追求してるものじゃない。羊だったんだなあと思ったら、そっか、最初からピアノの中にいたんだなって」
 ああ、そうか、はじめからあの黒くて艶々した大きな楽器の中に。
目をやると、ちょうど和音(かずね=女子高生の名前)が新しい曲を弾き始めるところだった。美しく、善い、祝福の歌を。   ~完~


とても印象的なラストシーンです。最後の「羊」を語るフレーズで「本屋大賞」をゲットした、と言ってもよい。ピアノの中に羊がいて、その働きが人のココロを美や善にいざなう。これがファンタジーでないなら何と言うべきか。主人公が仕事をする場所が北海道の田舎町に設定してあるのも納得できるというものです。


調律のリアルで難解な話はさておき、本書で感銘を受けた人は、ピアノの美しい音をナマで聴きたくなるのではと思います。これがきっかけで演奏会に足を運ぶようになれば、新しい「美」と「善」の世界に触れることができる。購読者の百人に一人がピアノに魅せられたとして、日本中で五千人、一万人のファンが増える・・これって、ファンタジーで終わらせたくない。リアルに増えてほしい。


調べてみたら、本屋大賞作品で読んだのは、本書のほかに、小川洋子「博士の愛した数式」と三浦しおん「舟を編む」の2作品。内容は本書に似て「ジミ系」に思えるけど、自分の好みかもしれない。それはともかく、全国の書店員さんが協力して本屋大賞という顕彰行事を発案し、継続していることは素晴らしい。オジンが草場の陰で応援します。(2015年9月 文藝春秋発行)


ピアノの中にいる羊とは、これのこと。羊毛でつくったハンマーで、これで鋼の弦を叩いて音を出す。
ピアノ 


針でつついて音量や音色を調整する。
ピアノ 



羊

プチ・ケチの研究



●ケチンボにおすすめ・・ナイロンタオル

 以前にも紹介したことがあります。そのときの商品は安物でサイズが小さく、使いにくかった。それがくたびれたので2代目を購入。サイズは20×100センチと十分で背中も洗いやすい。値段は450円。

すでに使ってる人が多いと思いますが、
泡立ちが良くて、石けんの節約になる。
□泡切れが良いので、湯水の節約になる。

石けんやボディソープは3~5割は節約できます。すすぎの湯水も、コットンの半分くらいで済む。ケチンボにおすすめする由縁です。耐久性もコットンよりはるかに上、・・と良いことずくめみたいですが、ナイロン繊維に全く吸水性がないので、洗い専門で、体を拭くにはコットンタオルが要る。また、肌の敏感な人には刺激が強すぎるかもしれないので「やわらかめ」表示の商品を推薦します。(木綿混紡の商品もある)木綿タオルも薄手を使ったほうがカビ臭が付きにくくて衛生的です。

 このナイロンタオルの普及率が50%以上とかになると、ソープ類の生産、販売量が大きく減少し、メーカーにとっては「恨みのタオル」になりそうです。


キクロンの製品案内(メーカーはたくさんあります)
http://www.kikulon.com/products/kikulon_fine.html#nylon_towel


ナイロンタオル 



ウオーキング・観光



●昭和の奈良の風景 ~入江泰吉写真集から~

 奈良・大和路風景写真の大家、入江泰吉は、芸術写真ばかり撮っていたわけではなく、若い頃はふつうにスナップ写真なども撮っていた。昭和20~30年代はモノクロしか撮れなかったけど、今見れば、そのモノクロの風景がなつかしい。


そこで、この写真集のコピーを携えて奈良の町を歩き、同じような撮影ポイントの現在の風景を写してみた。激変したところもあれば、あまり変わらないシーンもある。一番、変化の大きいのは、近鉄奈良駅周辺と商店街だった。三条通りなんか、南都銀行本店を除いては全部建物が更新されてるように見えた。

入江泰吉が使ったカメラは、ライカM3とⅢF。今でもマニア垂涎の高級カメラであります。(入江泰吉「昭和の奈良大和路」平成23年 光村推古書院発行)


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写真集のなかで一番ショッキングな風景はこの近鉄奈良線「学園前駅」風景。昭和20年代、駅の南側に帝塚山学園のモダンな円形校舎ができ、その屋上から北側を写した。駅舎は木造で、ホームに4両編成の電車が停車している。その向こう側は宅地造成工事中で、民家は一軒も見えない。当時の近鉄の佐伯社長はここに邸宅を構え、それだけの理由で、当駅は特急、急行停車駅になった。以後、周辺は大開発ラッシュが起き、駅周辺は高級戸建て住宅地に、奥の里山は公団の大規模団地になった。
nara 


駅の南側の交差点から駅を見た場面。右手の坂道が現在も残っているので比較できる。(撮影ポイントの左側に上の写真をとった円形校舎がある)
奈良昔風景


上の写真の現在の風景。右手の坂道が残っている。
nara 


近鉄奈良駅前。駅から公園に至る道はせいぜい2車線巾しかなかったが、3倍くらいに拡張されて、現在の大通りになった。同時に奈良県庁や美術館などの整備がすすんだ。
奈良 


現在の風景
nara 


近鉄奈良駅は1969年まで地上駅で、市電のように路面をのろのろ走っていた。油坂という駅があったような気がする。
近鉄 
この鉄道写真の引用元
http://cedarben.blog.so-net.ne.jp/2010-10-25


三条通り
 奈良


三条通り 現在の風景
nara 


三条通り 
奈良



三条通りの現在 ここでは南都銀行だけが目印になります。
nara


もちいど商店街
nara 


現在の風景 昔の商店は残っていなかった。
nara




ウオーキング・観光



●堺の「土塔」を見物

 土塔のある場所がとても交通不便なところとカン違いしていたが、よくよく地図を見ると、そうでもなかった。泉北高速「深井駅」から徒歩15分くらいで行けると分かったので訪ねてみました。


日本で唯一?かもしれない「土塔」。塔といえば、五重の塔や多宝塔など、木造建築をイメージしますが、これは文字通り土を積み上げた、タワーとは言いがたい低層の構造物です。和製ピラミッド?といえるかもしれないが、墓ではないのでクレームが付きそう。底辺が53mの四方形、高さ9m弱の十三重で、十三に意味があるかも。


設計は、後の空海と同じくらい、インフラ、土木事業に熱心だった僧、行基。なんでこんなデザインにしたのか、これが一番知りたい点ですが、わからない。単に「新しもん好き」のせいだったりして・・。インドや中国に先例があって「ワシならこんな設計にする」と、マネたのかもしれない。工事に狩り出された農民たちも「わしら、何を作ってるんだか」分からないまま土を積み上げたことでせう。


土のままでは崩れてしまうので、瓦を使って浸水を防いでいる。その数、6万枚というから、焼くだけでも大仕事だった。寄進者の名前を書いたものも見つかっている。但し、時代を経て荒廃してしまい、下の白黒写真のように、ただの土の山になってしまった。それでも、奈良時代から1300年間、消滅せずに残ったのは奇跡といってよい。その気になれば、百姓一人でも崩して田畑にすることができたのだから。
 ようやく貴重な史跡だと認められ、復元されたが、予算不足?で、きれいに整形されたのは2面だけ、という中途半端な仕事になっています。


土塔公園入り口から土塔を見る
土塔




瓦をこんなふうにデザインした行基のセンスに脱帽。
土塔 



ディティール
土塔 



横にミニチュアの土塔が展示してある。瓦の使い方は少し違ってる
土塔 



よくぞ壊されずに残ったもの。これから80年後にようやく復元された。
土塔 






ウオーキング・観光



●遅かりし・・・「浅香山つつじまつり」

 桜に続いてツツジも今年は予想より早く咲いたようで、まつり行事の期間とズレが生じています。堺市のこのツツジ祭りも、会場公開期間は4月29日~5月8日となっていましたが、4月27日には満開になり、数日間早まってしまいました。宣伝チラシなどは早くから印刷、配布しているので、シマッタ、と気づいても変更できません。知らずに5月8日に来た人なんか、ツツジの葉っぱ見物しか出来なくてお気の毒。下の写真は5月2日のものですが、なんとか満開に見えるように撮影しています。(以前に紹介したことがあります)


浅香山公園はJR浅香山駅から西へ徒歩10分、大和川左岸沿いにある。
浅香山 


浅香



浅香 



浅香 

駅近くに菓子メーカー「津の清」工場があり、駐車場で安売りしてたので、せんべいと粟おこしを買う。二つで400円。
浅香

浅香 



半畳雑木林



●♪こんにちは、赤ちゃん・・半畳雑木林発芽シーズン

 Sさんから頂いた京都土産。京都大学構内、湯川記念館のそばに落ちていたという、どんぐりサイズの固い殻の実を植えたところ、運良く発芽しました。場所からいうと、熱帯系の樹木のような気がするけど、名前は不明です。♪この木なんの木 不思議な木♪・・いつ、正体が分かるでせうか。
発芽16


シマトネリコを植えるのは2回目。葉っぱが小さくて、植木鉢でもサマになります。
発芽16



ラクウショウは3回目です。一回目は急成長しすぎて持てあました。2回目は逆に成長せず、途中で枯れた。今回はふつうに育ってほしい。
発芽16



読書と音楽の愉しみ

 

●玉岡かおる著「お家さん」を読む

 近ごろ、読書感想文の掲載が滞ったのは、この本のせいであります。Sさんから「この本、読みますか」とハガキで案内もらって、読みますと気楽に返事したところ、2作品を送呈頂きました。封筒あけて「あちゃ~」です。

文庫版ながら・・・
玉岡かおる「お家さん」 上下2巻 912頁
杉森久秀「天皇の料理番」上下2巻 700頁

案内ハガキ見て、「お家さん」はホームドラマ、「天皇~」はエッセイだとカン違いしていたのです。えらいもん、もろてしもた~と、悔やんでも後の祭り。自分流の読書スタイルは、常に2~3冊の本をかけもちで読む習慣になっており、こういう長編が混ざるとなかなかはかどりません。ほかに雑誌や週刊誌も読んでいるから鈍行もいいところです。


前置きはこれくらいにして、ま、読み応えのある力作でした。長編の文の端々に著者の全力投球の意気込み、熱意が表れていて、ダレない。
 なんの話かというと、戦前、隆盛を極めた大商社「鈴木商店」の栄枯盛衰物語です。鈴木商店の名は、もしや高校の教科書にも出てくるのではと思いますが、駄目男も「鈴木商店=焼き討ち事件」くらいの知識しかないので、実体を知る良い機会になりました。


鈴木商店なんて、ネーミングは軽いけど、戦前は三井、三菱という財閥と同じ規模を有した大商社でした。神戸生まれで、はじめは砂糖や樟脳を扱う小さい問屋でしたが、次第に扱い商品を増やして規模を大きくし、神戸の有名企業に成長する。その立役者が金子直吉という番頭です。本の主人公は鈴木ヨネという女社長ですが、ヨネは「君臨すれど統治せず」型の存在で、実際の経営は金子直吉と優秀な番頭が担い、ヨネは最後の承認のはんこ押し役です。だからといって番頭たちはヨネを軽んじていたのではなく、常に尊敬崇拝の対象でありました。


なにしろ、日露戦争や第一次世界大戦、関東大震災という大事件に巻き込まれるのだから、波瀾万丈の歴史をつくることになります。そんな中で鈴木商店が生んだ、あるいは大株主になった会社は、鉄鋼、造船、石炭、化学、繊維から食品に至るまでの80社を超え、一大コンツェルンを形成した。鈴木商店は滅亡したが、後継企業として現存するものに、日商(現在は双日)豊年製油、神戸製鋼、テイジン、川崎汽船、太陽鉱工、などがある。三井や三菱とガチンコ勝負したスケールの会社だったと分かるでせう。


ところで、本書は、主人公の鈴木ヨネが語る鈴木商店の盛衰ドラマであり、実在の人物や会社名が出てきてもドキュメントではない。著者がイメージを膨らませて描いたヨネに関わる人間ドラマはフィクションであります。しかし、物語を面白くさせるためのフィクションとドキュメントの境界があいまいなので、本書を読んで鈴木商店の歴史がわかったとカン違いしてはいけない。事実に近いけれど、あくまでフィクションであります。ドキュメントなら、主役は金子直吉になります。


そんな「虚実ないまぜて」のストーリーでありますが、後半、あの有名な「焼き討ち事件」の実体はどんなものだったのか、ドキュメントで知りたいと思いました。そこで、よりドキュメントに近い鈴木商店史はないかと探したところ、城山三郎の「鼠 ~鈴木商店焼打ち事件~」という本が図書館で見つかったのでただ今読んでるところです。幸い、大活字本なのでずいぶん読みやすいけど、これも上下2巻、700頁超のボリュウムがあって、なかなかはかどらない。そのうち紹介します。


なお、この「お家さん」は読売テレビ開局55周年記念事業としてテレビドラマ化され、2014年5月に放送された。鈴木ヨネ役は天海祐希、金子直吉は小栗旬が演じた。ごらんになった方もおられるかもしれない。

http://www.ytv.co.jp/oiesan/

お家さん

DSCN4806.jpg




たなかよしゆきさんの「古道紀行」新プラン発表



●古道紀行「おおばこの会」新プラン発表

■日程 訂正・・第228回・11月の日程は16日(日)となっていましたが、20日(日)に訂正します。下の表は訂正済みのものです。

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 2016年7月以後の新プランを掲載します。
主宰はたなかよしゆきさんです。お問い合わせは
電話・ファクス 0745-79-6452
ケータイ 090-3485-6452 へお願いします。

おおばこ 訂正版