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プチ・ケチの研究



●豚ひき肉と小松菜の炒め物

 HPのレシピに「簡単、手間いらず」とうたってるおかずでも、調味料に、塩、醤油、砂糖、みりん、それぞれの分量を書いてあると、なにが簡単やねん、と思ってしまうのがド素人であります。そこで、本当に簡単に、要するに手抜きするには、市販の「めんつゆ」で代用すればいいと分かりました。これには上記の調味料がすべて含まれていて、濃縮つゆを薄めるだけでOKです。あとは好みで塩や砂糖を加減すればよい。より美味しくより、少しでも手間をケチるほうを優先してしまう。


今回は、はじめてひき肉を使いました。一回目は味が濃すぎて失敗。2回目はそこそこ美味しくできました。レシピでは「土生姜はみじん切りにして」とありますが、これもサボって着色のきざみ生姜を使います。野菜は小松菜よりチンゲン菜のほうが良かったかもしれない。


小松菜は自家冷凍品です。
気肉の炒め物




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読書と音楽の愉しみ



●島田裕己著「プア充」を読む

 宗教学者が書いた、若者のライフスタイル論。ブラック企業で心身をすり減らして暮らすより、収入は少ないが、自分らしさを生かせる生活を選ぼうという論旨であります。その少ない収入とは「年収300万」を示している。ブラック企業で死にものぐるいで働いて400万の収入を求めるか、無理しない代わりに300万でガマンするか、考えてみようというのです。貧しい(プア)けれど、精神的に充実した暮らしを、というので「プア充」であります。


本書は20~30歳くらいの若者を対象にした本ですが、彼らに対する説得力はいかほどでありませうか。一所懸命に働いて収入を増やしたいという人と、とりあえずメシが食えたらいい、朝から晩までこき使われるなんて真っ平、という人とでは、金銭哲学が違うから、俄に優劣を言うことはできないが、世間ではおおむね前者が多数派ではないか、と思います。


「プア充」でいいというのなら、無理して大学へ行く必要もないわけで、現在の進学率を考えると、プア充を是とする若者は少数派でせう。むろん、社会人になってから考えを変えて「プア充」に転向することもできます。ブラック企業でこき使われた挙げ句に自殺、なんて悲しい事件を知ると、プア充のほうがベターであることも納得できます。


プア充を選ぶ具体的指針として、著者の提言は・・
◇ベンチャー企業は安定しないので、プア充には向いてない。古くてダサくて地味な会社を選ぶべき。
◇仕事にやりがいを求める必要は無い。成果に価値を見いだすと、ブラック企業でも辞められなくなる。
◇ふだん、禁欲生活をするからこそ、たまの「ハレ」の日の価値が分かる。
◇お金に対する欲望は際限が無い。それより、無い、足りないことでお金の有り難みが分かる。(以下略)


本書の発行は2013年8月で、すでに2年以上経ちましたが、たくさん売れたとか、「プア充」という言葉が流行語になったということを聞かない。著者の目論見は外れたと言えます。
 仕事にやりがいを求め、結果としての高収入を目指す「成長願望」を敢えて否定する論ですから、世間では、プアで充実した生き方は敗者の論理と解されるのではないでせうか。高収入を目指す意図には「老後の安定した暮らし」の資金にしたいという目標もあり、毎月カツカツ、貯金するゆとりのない低収入生活に甘んじることはできないと思うのが普通だと思います。著者は「プア充」の老後の暮らしにまでは思いが及んでいないようです。(2013年8月 早川書房発行)

プア充




たまには外メシ



●「カンパネラ」で晩メシ

 小さなショットバーで手間のかかる料理を望むのはムリですが、カンパネラはそれが叶います。予算を言っておけばテキトーにつくってくれます。バーテンダー兼料理人。タタミ一枚ぶんくらいしかない、超狭い調理場でどうしてこしらえるのか、不思議なくらいです。

今回は下の4品。

①お刺身のサラダ
カンパネラ

②根菜の酒粕煮
カンパ 

③ニラとじゃがいものチジミ(ひどいピンボケ、手ぶれ)
カンパ 

④ほたてと鮭のレモン蒸し
カンパ 

こんなに暗いので、シャッタースピードは2~3秒に。

mカンパ 


北新地「カンパネラ」の案内はこちら・・・
http://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0663489520/

たまには外メシ



●久しぶりの「梅の花」本町店

 Iさんのお世話で、昼間の忘年会の会場に利用。御堂筋に面したエプソンビルの21階の全フロアを使っています。運良く、一番眺望の優れた北側のスペースを借りることができました。御堂筋が眼下に見下ろせます。


昔の「梅の花」は、高野山の宿坊の料理みたいに、肉、魚、かいもくナシの素っ気ないものでしたが、恐らく、利用者からの批判、要望があり、また、男性客が寄りつかないことをハンセーしたのか、今回はマグロ一切れと黒毛和牛二切れが加わって、常識的なメニューに近づきました。もし、本来の定番メニューにこだわっていたら、確実に客離れが起き、繁盛はなかったと思われます。


毎回、思うことは、この店はお酒を飲めない人にとって、とても快適な店だということです。お酒を注文しなくても気がひけないで食事できます。飲めない人が飲めない人をもてなすには恰好の店と言えます。料理店でありながら、ノンアルコール客を独り占めできる業態にした。これに類似する店がないのが凄い強みです。・・というわけで、本日も客の95%くらいは女性客でした。(12月8日)


「梅の花」本町店の案内
 
http://r.gnavi.co.jp/k021612/ 


展望の良い席でランチ忘年会
梅の花



「風待ち草」3240円のメニュー
梅 


今回、一番美味しかったのは、このシューマイ。
梅 



梅 



梅 



梅 





ウオーキング・観光



●加賀屋新田会所 再訪  (大阪市住之江区)

 大阪市民のほとんどが知らない江戸時代の遺構。前回は暑い季節に訪れた気がするので、今回は秋の風情はいかばかりかと11月末に訪ねました。場所は住之江区南加賀屋4丁目。とても交通不便な所にあります。


加賀屋新田会所は、船場淡路町の豪商、加賀屋(桜井)甚兵衛家が18世紀半ば、開発に着手し、当代だけで約100haを開発したらしい。(大阪城公園と同じ面積です)その中心施設が会所で、規模は東大阪市の鴻池新田会所に比べたら小さいけれど、実用本位の鴻池に比べて、建物は数寄屋造りで、雰囲気は全く違うところが面白い。当主の性格や趣味が設計に反映されています。


交通不便のせいか、見学者はすくなく、一日に20~30人しかなさそうな感じで、当日も終始一人で見物できました。散歩コースに組み入れたら少しは訪問者を増やせるのですが、コースづくりが難しく、思案しているところです。(入場無料 月曜日休館)

参考情報
http://kinias.jp/ih/0010_kagayasindenkaisho/


加賀屋




加賀屋 



加賀屋 



加賀屋 



加賀屋 





半畳雑木林



●食べたくなる?・・雑木林からのお歳暮

 前回記事「雑木林からお歳暮」の一部をいちびって器に盛ってみました。お菓子や団子に見えませんか。モミジバフウの実は「機雷みたい」と書いたけど、そんな物騒な呼び方は失礼で「デカコンペイトウ」ってのはどない? 桐の箱に16個入れましたが、このタネを発芽、育てると、数百本の樹木=林ができます。タネ一粒のサイズは米粒より小さい。


ゴマ団子ふうに見えるモミジバスズカケも熟すと大変身するみたいで、数日、天日に晒して、変形、分解のようすを観察したいと思います。緑色の皿に入れたのは「チャンチンモドキ」というウルシ科の木です。ぶよぶよで、中はゼリー状? 来春、植えてみます。閑人やなあ。


モミジバフウ
歳暮木の実 



モミジバスズカケ
木の実



チャンチンモドキ
歳暮 



長居植物園のモミジバフウ
木の実 






半畳雑木林



●雑木林から「お歳暮」

タネ


 先日の強風で木々の実は大方落ちてしまいました。テキトーに拾い集めてギフト用の箱に入れると、ちょっと「お歳暮」のように見えます。まるで機雷のような形をしているのがモミジバフウ。ごま団子?みたいなのはモミジバスズカケです。固そうに見えるけど、なかにはふわふわの毛のような種子が入っています。いずれも、風で遠くへ飛ばす仕掛けがあって、強風なら100mくらいは飛びそうです。


紅葉風景が終わると、訪問者はガクンと減って寂しくなり、スケッチファンも人の目を気にせずに専念できます。(長居植物園)


モミジバスズカケの実(ほぼ実寸)
タネ


まだ枝に残るセンダンの実
タネ 



タネ 



タネ 








半畳雑木林



●「半畳雑木林」オフシーズンに

 半月前にはハデな紅葉風景を見せてくれたナンキンハゼも葉を落として枯れ木になりました、これ以上成長したら困るので、根元近くでプッツンです。来年、芽を吹くだろうか。(アカン気がする) で、視界には4年目のクスノキが一本だけに。30分もあれば整理整頓できるのが「半畳雑木林」の気楽なところです。今年の一番楽しい場面は、この小さなクスノキでアゲハチョウが羽化したこと。食卓でその場面を観察できました。 来年も見られるかな?


来年春まで、この風景です。
zoukibayyasi 


食卓で蝶の羽化を観察した。(6月18日)
 雑木 





読書と音楽の愉しみ



●井上章一著「京都ぎらい」を読む

 9月末に発行、11月末には6刷なので、結構売れてます。帯に「千年の古都のいやらしさ全部書く」とあるのがインパクトになってるようで、なかなか上手いコピーです。そして、中身もイヤミ満載でした。


著者、井上氏は京都のはずれの嵯峨で生まれ育ち、仕事でも京都を離れることがなく、もっかの住まいは宇治市。つまり京都人であります。
 なのに、なぜそんなに京都ぎらいなのか。そのワケをいろいろ書いてありますが、根本は洛中人の洛外人に対する差別意識です。要するに、洛中以外の出身者、生活者は京都人を名乗る資格がない田舎もんと差別扱いされている。嵯峨野や宇治や伏見に住んでる人は京都人を名乗る資格ナシ、みんな田舎もんやと。


著者が、かくも激しい怨念を抱くのは、若い頃、京大の大先輩である、杉本秀太郎氏(仏文学の権威)や梅棹忠夫氏(文化人類学者)から直に見下げられた経験があるからです。むろん、井上氏個人に対する悪意ではなく、ナチュラル?な差別意識による言葉だった。それだけ根が深いということになります。

 
では、洛中人とはどこに住む人なのか。具体的に言うと、中京区の全部、上京区の一部、右京区の一部、左京区の一部・・要するに昔の洛中、道路が碁盤の目になってる中心部とその周辺少しが現代の洛中人を名乗れるエリアです。祗園なんか、ハズレすれすれの位置になります。


駄目男の解釈を加えれば、ピュアな京都人とは、祇園祭に係わってる人たち、と言えます。伏見や宇治の人が祇園祭に係わることはない。(アルバイトは別です)わしらが、千年の都を守る、守ってきた、という土着人の自負や誇りが優越感になり、ヨソ者を見下げるようになった。
 しかし、現実は土着人だけでなく、ヨソ者がいっぱい住んでいる。近所どうしでもめないのか。差別意識を露骨に表すようではピュア京都人の資格なしであります。そこんところの間尺の測り方もトレーニングされている。その象徴がよく知られた「ぶぶ漬け」かもしれないが、京都人のイケズは他府県人にはなかなか分かりにくい。


十数年間、かなりピュアな京都人のつくる「K」という会に在籍していたときは、少数派の新米京都人の愚痴をよく聞いたものでした。駄目男が唯一の大阪人(ヨソ者)だから話しやすかったという事情があります。新米京都人と言ったって、10年前に越してきた、なんてのではなく、明治時代半ばに祖父が若狭小浜から移住してきたTさんが、町内会では未だにアウトサイダーであること、というような愚痴です。この伝でいえば、たとえば、東京都民の9割は田舎者になるでせう。


28頁に書いてある話が面白い。著者はある酒席で三十過ぎた独身女性と知り合った。中京で老舗を営む大店の令嬢であるが、三十過ぎると結婚相手のレベルがだんだん下がってくる。著者は彼女に「では、どんな縁談がくるようになったのか」と尋ねる。すると、こんな返事が返ってきた。

 「とうとう山科の男から話があったんや。もう勘弁してほしいわ」
経済的な水準が下がったというのではない。地理的な条件が落ちたのだという。嵯峨生まれを見下げられていた著者は彼女の一言で落ち着きを失った。なじるように問い糾した。「山科のなにがあかんのですか」


これに彼女がなんと答えたか。「そやかて、山科なんかいったら、東山が西の方に見えてしまうやないの」この意味、関西以外の方には分かりにくいかもしれない。東山は洛中の東にあるから東山なのであって、それを西側に見るなんて耐えられない、ということだ。相手の人格や収入より、東山を東に望めない場所に住むことがアウトだという。笑ってしまいますか? でも、彼女は100%本気です。JR京都駅から5分、東山トンネルをくぐった次の駅が山科。そこは洛中人には耐えがたいド田舎なのです。


他にも、坊主の芸子遊びなど、悪口がいっぱい書いてあって、当事者が読めばムカつくこと多々でありませう。むろん、嫌われること覚悟の上で書いている。巻末には「七は「ひち」である」と今どき「しち」と読ませることへの不満を述べ、これを聞き入れなかった出版元の朝日新聞社に噛みついている。しかし、陰険にならないところが著者のキャラクターで、文句タラタラであっても告発本ではなく、あくまでエッセイ仕立てであります。(2015年9月 朝日新聞出版 発行)


京都きらい