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ウオーキング・観光



●京都で「新高野快道」完歩記念展


 京都在のKさん他のグループが、拙著「新高野快道」ガイドを使って、東寺~高野山奥の院145キロを踏破、その記念に上京区役所で展示会を催されました。(7月19日~31日)

 グループは平均年齢70歳代の男性で、呉服関係の仕事に携わった人たちですが、皆さん、とても元気で若く見えます。7月23日に、御礼かたがた会場を訪問して、思い出話など聞かせていただきました。
 展示会を思いついたのは、メンバーの一人が歩行の記録を絵巻物ふうにつくり、それが全長20m?にもなる大作になったので、市民の方にも見て頂こうとKさんが企画されました。


地図は古くなって情報が変わってるところもあり、道を間違えるなど、苦労されたと思います。また、コース後半になると、京都からの「通い」が遠くなって、時間がかかり、電車賃もかさみ、往復の電車だけで疲れてしまいます。それを耐えて完歩されました。
 達成すると、当時の苦労も楽しい思い出になるのが歩き旅の楽しさです。その上、こんなに立派な絵巻物まで作って頂いたので、快道メーカー冥利に尽きます。Kさんも写真展示とともに「高野快道完歩の記録」という35頁のレポートを制作、一部を頂戴しました。

 その内容は拙著ガイド文の使い回しではなく、自ら資料を探して書き下ろしたもので、拙ガイドよりずっと中身の濃いものになっており、「負うた子に教えられ」というか、自分の不勉強がバレてしまいそうです。


今年は高野山開創1200年という記念の年であり、私鉄各社が共同で、ウオークイン高野山の企画をしたらどうかと、南海さんに提案しましたが、しっかり無視されました。ま、当然ですけど。それでも、のべ何千人かの方には利用してもらったので、快道メーカーとしてはとても有り難く、満足しています。


Kさんの「新高野快道」レポート (ブログ)
http://itoyamati.exblog.jp/24382483/


上京区役所は改築してまもなくで、区役所らしからぬリッチなつくりになっています。地産地消の方針にのっとり、北山の木材がふんだんに使われ、柱巻には西陣の織物が壁紙ふうに張ってあります。
新高野



高野快道絵巻物記 写真や観光パンフなどを貼り付け、説明文を添えてあります。一体、どれだけ時間がかかったことか、タマランこまめさです。
新高野展示会 


Kさんがつくった「高野快道完歩の記録」
新高野





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読書と音楽の愉しみ



●谷文晁・住谷雄幸著「江戸百名山図譜」を読む


 こんなに楽しい山の本があるとは知らなかった。見落としていました。江戸時代の画家、谷文晁(たにぶんちょう)が東北から四国、九州まで旅して、自分で選んだ八十八山に、著者の住谷氏が選んだ、穂高や槍、乗鞍など十二山を加えて百山。現代の「百名山」はピークハントを旨とする山巡りですが、谷文晁は諸国漫遊のなかで「お気に入り」の山を選んで画にした。画家のセンスや好奇心で選んでるから高山とは限らず、山麓から眺めたときのカッコ良さや宗教的由縁、地元の人気などが選択の理由になっている。ゆえに、深田久弥の百名山にはほとんど入らなかった関西の山もたくさん選ばれていて、一層、親しみを感じます。


それにしても、画家、谷文晁の行動力には感心します。新幹線も高速道路もなかった時代に、北は岩木山や恐山から、南は鹿児島の阿蘇山や桜島までぶんぶん歩き回っている。このスケールと比べたら、松尾芭蕉の「奥の細道」の旅なんてチョロイものです。しかも、この旅はライフワークなんかではなく、画業の一部でしかない。基本的に身分は松平定信の近習であり、メシの種は画塾の経営で稼いだ人です。


関西たっぷり

八十八山のうち、関西の山はこれだけあります。

・高見山  ・伊吹山  ・比良山  ・比叡山 
 
・三上山  ・愛宕山  ・笠置山  ・葛城山

・清水山  ・六甲山  ・摩耶山  ・先山

・春日山  ・二上山  ・金剛山  ・吉野山

・山上ケ岳   ・大台ヶ原山 ・高野山 ・果無山

・大雲取山 ・那智山


合計22山、八十八山の四分の一が関西の山で、日本百名山とはえらい違いです。笠置山や二上山という可愛らしい山も選ばれていますが、これは歴史由緒の知名度が高いからでせう。
 関西のハイキングファンなら大方登ったことがある山です。遠くて難儀なのは果無山と大雲取山でせうか。手描きのええ加減な地図しかなかった時代であることを鑑みれば、こんな辺鄙な地域の山は山麓にたどり着くだけでも難行苦行のはずです。一方、淡路島の「先山(せんざん)」は和歌山市から大阪湾を隔てた風景として描いてるので、これは楽ちん、ロングショットで一丁仕上がりというわけです。


アラ探しもしました
 ところで、一つミスを発見しました。174頁、高見山の図にある山の名前「音羽山」表記が怪しい。竜門山かその前山が正しいのではと思います。文晁が風景を描いた位置からは音羽山は見えないし、吉野川のほとりにはありません。構図を優先するためか、山の位置や視覚のアングルなどでテキトーにデフォルメしてあるように思えます。
 この高見山を描いたスケッチ旅行では、二上山、葛城山、金剛山、吉野山なども描いたと思われます。高野山を訪ねた旅では、果無山や那智山、大雲取山も巡ったでせう。すごい健脚家です。


アフター「日本百名山」を楽しんでは?
 すでに「日本百名山」を踏破して、なお、元気とお金が余ってる人は、この「江戸百名山」も踏破してはいかがでせうか。高い山は「深田百名山」で登頂済みですから、うんと楽ちんです。ピークハントではなく、谷文晁と同じ山麓逍遙のプランにすれば、高年齢者でも可能な企画になります。200年の歳月を経て、谷文晁と同じ目線で山を眺めるなんて愉快ではありませんか。本書はネットの古本市場にたくさん出ています。(1995年11月 小学館発行)


谷文晁
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E6%96%87%E6%99%81



谷文晁
江戸百名山 



名山のランクを相撲の番付け表式に表した。
江戸 


六甲山はこんな風に描かれた

江戸 



山上ケ岳
江戸 



駄目男がアラ探しをした、吉野山から見た高見山(高峰)と音羽山の位置
江戸 




江戸







ウオーキング・観光



●祇園祭 ~後祭の裏風景~


 7月24日の後祭は前祭のような宵山風景がない。山鉾の飾り付けは当日の朝に行う。なので、前日まではそれぞれの町で装飾品などの公開があり、誰でも見学できる。巡行に出ると見えづらくなる豪華な飾り物を近くで見ることができるので見物人が多く、なかなかの賑わいです。


町の人に聞くと、巡行出発は9時30分。作業開始は6時半ごろからで、ほぼ2時間くらいで終了する。大きな車輪の組み付けだけでも大変な作業に思えるけど、長い歴史で段取りがビシッと決まってるので、他人が想像するほどの難儀はないという。ただ、飾り物の大方が重要文化財だったり、タペストリーのような超豪華なつくりだったりするので、扱いにはとても気を使う。近年、新調が増えた織物は2千万~1億といったものが普通。


残念なことに、山鉾の建つ町はマンションが林立してきて、ロケーションは悪くなる一方です。なんとかならないのか、と観光客は気を揉むけど、なんともならない。それはガマンして、地味だけど、祇園祭の「下ごしらえ]場面を見るのも楽しいものです。(7月23日)


「役行者山」山伏が護摩を焚く準備中です。
祗園 


すぐ横の民家の中庭に「役行者神腰掛け石」がある。触ると肩こりが治るそう。
祗園 



装飾品が展示してあります。
祗園あと祭り 



「浄明山」は宇治川の合戦をネタにした飾り付け
祗園 




「浄明山」
祗園 



「鯉山」の展示場 中国の故事「鯉の滝登り」を表す飾りをする。
祗園 




「鯉山」のタペストリー。300年くらい前、ブリュッセルで制作された。重要文化財指定。鯉は木製で、分解、組み立てできる構造。
祗園 



「鯉山」
祗園 




「橋弁慶山」は謡曲由来の飾り付け。義経と弁慶の人形が飾られる。
祗園 


これ以上贅沢に作れない? 総漆塗りの橋。
祗園 


後祭は全部で10基の山が巡行します。



読書と音楽の愉しみ



●石田衣良著「I LOVE モーツアルト」を読む


 著者がNHK-Eテレ「らららクラシック」の司会を務めている、というだけで読んでみたエッセイ。石田衣良、なんてヘンな名前の由来は本名石平庄一(いしだいら しょういち)の石平をフルネームにしただけだそうで・・しょーもな。テレビでは加羽沢美濃さんとコンビでクラシック音楽入門騙的な番組の案内役をしている。単なる一人の音楽ファンにすぎない、という素人目線での話がウケてるらしい。


クラシック音楽ファンには好きなきっかけになる「出会いの一曲」をもってる人が多いが、著者の場合はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」だった。演奏者はグレン・グールド。これは共感できます。訥々と弾いてるようで、一度聴いたら忘れられない、脳天にビビビと響く演奏です。
 以後、あれこれ名曲を聴いてるうちに次第にモーツアルトにはまって行くわけですが、作家だけあって、音楽論的詮索より、モーツアルトの人物像、生き方についての興味が中心になります。


著者が選んだモーツアルトの曲が10曲、付録のCDに収められています。特に個性的な選択をしてるわけではなく、誰でもが好む無難な選曲です。交響曲の40番やクラリネット五重奏曲、歌劇「魔笛」のアリアなど、みんなが好む人気曲で、これは、もしかしたら本当の希望曲をガマンして「世間並み」に合わせたのかもしれません。自分の好みより、本の売れ行きのほうが大事ですからね。


ところで、駄目男の「出会いの一曲」は何かというと、少々渋くて、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」です。中学生の初めごろ、NHKのラジオ番組に「希望音楽会」という珍しいクラシック音楽番組があって、それのスタートに使われていました。きれいなメロディやなあとホレて聴いていたのですが、曲名が分かったのは何年も後になってからでした。むろん、今でも好きな曲です。


といっても、子供だから、石田衣良センセイと同じく、生活のなかでは歌謡曲からポップス、ジャズ、ラテンまで何でも楽しく聴いていました。ジャズとクラシックを覚えたのは「進駐軍放送」のおかげだから、ふる~~~であります。雑音だらけの真空管ラジオで聴いたものです。
 後年、NHKでは「映画音楽の時間」という番組ができて、これの大ファンでもありました。「第三の男」「禁じられた遊び」「道」「イルカに乗った少年」・・なつかしいですなあ。


クラシック音楽の魅力は、知らない曲との出会いの楽しさはむろん、同じ曲と何年、何十年と付き合いながら、リスナーとして成熟できることです。どんな風に?と訊かれても答えにくいけど。
 自分は別にガリガリのクラシックファンではないから、ジャンルを問わずなんでも楽しめます。あれキライ、これ知らない、と敬遠するのはもったいない・・・これも貧乏性ですね。(2006年3月 幻冬舎発行)


木製キャビネットの真空管ラジオ。
モーツアルト本 



モーツアルト






プチ・ケチの研究



●揚げそばの食べ方


 「揚げそば」という商品は人気がないらしい。即席麺の売り場でも探さないと見つからなくて、棚の隅っこにひっそり置かれている。人気が無いのは「即席」でないからで、具材を調達しなければならない。

 一番カンタンな食べ方は? と考えて、レトルトの中華丼をかける案を試してみた。う~ん、イマイチであります。辛さが気になる。具材の量も足りない。コストは麺が80円、レトルトが140円、計220円。


具材を自分で作ることにした。最初は、ツナの缶詰(小85円)とキャベツ、もやしを煮て、片栗粉でとろみをつける。味はともかく見栄えが悪くて、歳末の助け合い「慈善鍋」で供される一椀のイメージ。

 次に、ツナ缶を豚肉に変え、野菜はテキトーにかき集めて煮て、とろみをつける。これは旨くできました。肉の有り難み大です。あんかけにすると、冷めにくいのもいい。半端に余った野菜が役立ちます。コストは200円くらい?カロリーは350~400kcalくらいありそうで、昼ならこれだけで十分です。


一番安いレトルトの中華丼 3食420円
agesoba 


レトルトの中華丼+ネギ
DSCN4364.jpg



豚肉を使うと、がぜんグレードアップします。
DSCN4372.jpg 







プチ・ケチの研究



●エアコンの電気代、ケチケチ節約術


 プチ・ケチの研究も、いつのまにか100項目を越えました。
1DKのウサギ小屋暮らしでは、エアコンは1台で済みます。しかし、これ1台で部屋中を冷暖房するには、ちょっと工夫が要ります。下の写真はエアコンの真下から撮ったものです。対面の和室とDKを区切る開口部は巾70cmしかなく、DKを冷やすには4m離れたエアコンから、冷たい気流をここに命中させる必要があります。


このため、今までは開口部の手前に扇風機を置いて冷気を強制的に送り込んでいました。これで十分役に立つのですが、背中にずっと冷風が当たるのはあまり心地よくない。また、扇風機が使用25年目でそろそろ寿命です。


そこで、扇風機をやめ、2枚目の写真のように開口部左の押し入れのドアを半開き(30度くらい)にして、つまり、ドアを風向板にして冷気が開口部の方へ流れるようにしました。これで扇風機の電気代(35W)も節約できます。効果が弱いときは、エアコンの「送風」を「自動」から「中」(やや強い送風になる)にするとよい。但し、自動より電力は少し多く食います。


冷風を無駄遣いしたくないという貧乏性が生んだドケチアイデアです。震災以後、電気代は25%もアップしてるそうだから、1Wでもケチらなくては・・。


扇風機で冷風を送り込んでいた
エアコン 


ドアを半開きにして風向板にする。
エアコン


ドアが半開きでは、押し入れにホコリが入るので、内側にカーテンを吊っています。
エアコン





たまには外メシ



●帝塚山・RYOUBANYAのランチ


 帝塚山界隈の飲食店、物販店の盛衰は激しく、シャッターを下ろした店が目につきます。景気だけでなく、高齢化も影響しているかもしれない。そんな環境にある店でランチ。
 店名は漢字で「両判や」と書く。阪堺線「姫松」停留所から歩3分くらい、南都銀行の西隣にあります。
 薬膳料理をうたってるらしいけど、出されたのは普通の洋食に近い。洋食ふうだけど、パンではなく、五穀飯が出るので、やはり薬膳的メニューなのか。ま、そんなこと詮索せずともフツーに美味しいランチでした。値段は1620円。


食べログ
http://tabelog.com/osaka/A2701/A270203/27082094/



帝塚山ランチ


ランチ 


ランチ 






プチ・ケチの研究



●フライパンを買い換える


 安物のフライパンはコーティングがすぐにはげて、こびりつきがひどくなる。それでもガマンして使ってましたが、今や、内面は「荒野」のごとく荒れ果てて、野菜炒めなどでは、油や水をドバと入れないと焦げ付いてしまい、洗うのも大変です。


巷では「セラフィット」という商品が人気だそうなので、ネットで探したら「セット販売」しかないことが分かりました。セットで15000円くらいする。とても手が出ないし、セット買いはムダであります。 いろいろ探して刃物メーカー「貝印」が扱う「ウオックパン」という商品を買いました。20cmで4065円ナリ。ケチンボには、これでも高価な買い物です。(クーポン利用)


高級品は油不要らしいけど、本品は薄く塗る必要がある。耐久性がいかほどか、気になりますが、自分の余命より長持ちする必要はない。ロージンならではの判断であります。
 なんか持ち重りするので、目方を計ってみたら590g、古い安物は370gなので200g以上重い。これは材厚の差です。ということは、熱効率は悪いかもしれない。



10年近く使った安物のフライパン 21cm
フライパン



「ウオックパン」20cm イタリア製
フライパン 




読書と音楽の愉しみ



●イザベラ・バード著「朝鮮紀行」を読む


 文庫版が1998年に発行されてから2011年までの13年間に26刷を数えている。地味ながらロングセラーを続ける理由は何だろう。想像でいえば、イギリス人のおばちゃんのものすごい行動力、観察力と、それにしてはクールな文章表現が読者に大きな信頼感を与えてるからではないか。全570頁に詰まる情報量の多さに圧倒されながら、読者が朝鮮の旅をしているようなリアリティも味わえて、凡百の紀行文を寄せ付けない。それにしても、全身好奇心のかたまり、スゴイおばちゃんであります。


著者が旅したのは、日本が進出し、西洋諸国も国益を求めて外交官を駐在させていた1890年代、閔妃暗殺事件など惨劇も起き、国王がロシアの公使館に保護を求めて居候するなど、とても国を統治できる状態ではなかった。そんな混乱のさなかに見た朝鮮という国は、王宮以外はスラム街のみといった、貧しくて未開の国で、誉める点など探しても見つからない。日本と比べて、文化水準の低さに驚いている。


本書は当然、朝鮮語にも訳されて出版されたはずでありますが、朝鮮の人が読めばさぞかし不快でありませう。生活は貧しく、国民は一部の農民を除いて怠惰そのものであり、国王も救いがたいほど無能だった・・。こんな記述が延々と続くのだから、読みたくありませんよね。もしや、現在でも、韓国内では、この本の出版はタブーになってるのではないか。


「日本による植民地支配」を恨みまくってる韓国ですが、今から120年前、韓国統治のために進出した日本をイザベラ・バードはどう見ていたか。最終章に書かれている文の一節を引用します。


564頁より引用
 「わたしは日本が徹頭徹尾誠意をもって奮闘したと信じる。経験が未熟で、往々にして荒っぽく、臨機応変の才に欠けたため、買わなくていい反感を買ってしまったとはいえ、日本には朝鮮を隷属させる意図はさらさらなく、朝鮮の保護者としての、自立の保証人としての役割を果たそうとしたのだと信じる」 日本にも、朝鮮にとってもアカの他人だったイギリス民間人の見解です。


もし、日本が朝鮮を統治せず、代わりにロシアが統治していたら、朝鮮の運命はどうなっていたか。日本の統治よりはずっと幸せな国になっていたと言えるのか。一番大事なことは、当時の朝鮮は、国家として自立できる能力は全くなかったことであります。日本の悪口を言う前に、己の無能をしっかり認識せよ、であります。(1998年8月 講談社発行)


イザベラ・バード
イザベラ 


イザベラ


読書と音楽の愉しみ



●石平著「私はなぜ中国を捨てたのか」を読む

 若い頃、ちょっとした縁で日本へ留学し、暮らしてるうちに、中国で教育された「日本」のイメージと、現実の日本の姿のあまりの違いに驚き、葛藤が生じて、ついに日本へ帰化してしまったジャーナリスト、石平氏。今や強烈な「反中国日本人」なのだから、他人事ながら「ようやるなあ」と感心します。


そういえば、ここで何度も紹介した、元韓国人の呉善花(オソンファ)氏もトコトン「反韓国日本人」で、動機や経歴も似ている。翻って、今、日本国に絶望し、日本国籍を捨てたい日本人がどれくらいいるのか、全く想像できない・・くらい私たちには非日常的な発想です。しかし、韓国では7割くらいの国民が「できれば韓国人をやめたい」と願ってる。動機は、国家の未来に絶望してるからです。この絶望感は正しい。


石平氏が帰化した根本動機も、日本が大好きだからではなく、祖国に絶望したからです。本書の半分くらいはその経緯を書いているが、彼は特異な人生を歩んだわけではなく普通に育った。もし、日本留学という機会がなければ、平均的な反日人間のままで暮らしたはずです。


著者は1962年生まれだから、文化大革命時は子供だった。教育により、毛沢東は神様のような崇拝の対象だった。しかし、文革の終焉で民主化運動が盛んになる頃は大学生で、勉強そっちのけで運動に情熱を注いだ。神戸大学へ留学し、カルチャーショックに戸惑いながら暮らしてるときに「天安門事件」が起きた。これで著者の祖国愛はプッツン、切れてしまった。・・と書くのは簡単ながら、インテリであるだけに、祖国への愛と絶望のはざまでどれだけ悶々としたか、当人しか分からない。


ともあれ、石平氏にとって、毛沢東や鄧小平から習近平まで、最低最悪の人物である。これを中国で書いたら、即タイホ、豚バコ入りであります。日本で書けば安全なのか。なんとも言えない。今後の発言でも過激な中国非難が続けば、ヤバイことになるかもしれない。中国に無視されてるうちが幸せともいえます。


中国語には「やさしい」という語彙がない
 174頁~に面白いエピソードが載っている。著者が神戸大学の留学生だったとき、同じ留学生の女性から電話がかかった。むろん中国語での会話のなかで、彼女が恋人のことを「やさしい人」と言うとき、やさしいを日本語で話した。本では「対! 我他認為他是個・やさしい的人」
とあり、両人とも「やさしい」と話した。


日本で暮らしてるうちに「やさしい」の概念が身につき、応用もできる。すると、中国語で語るほうが難しくなるという例です。
 では「日中辞典」では「やさしい」をどう説明しているのか。これがとても難しい。一言で中国語に当てはまる概念が見つからない。善良、慈悲、懇切、温情、温和、温順・・みんな間違いではないが、一言では対応できないのが「やさしい」の概念です。結局、「やさしい人」を中国語で言う場合は「最も良い人」の意味になる言葉を使うそうだ。


ついでに書くと、ふだん何気なく使ってる言葉で意外と単語で翻訳しにくい例に「アイデンティティ」があります。IDカード(身分証明書)とか、気軽に使ってるけど、辞書をひもとけば「自己が環境や時間の変化にかかわらず、連続する同一のものであること。主体性。自己同一性」という難解な説明になります。これを一言で表すのはとても難しい。
 何十年か昔、ベストセラーになった「甘えの構造」(土井健郎著)の「甘え」という言葉も英語圏では語彙がない。面白いですね。日本人独自の概念です(2009年8月 ワック株式会社発行)


石平 




プチ・ケチの研究


●けふもニコニコ、節約ライフ

 Tシャツの寿命がきてよれよれになったので(といっても捨てず、鋏で小さく切ってウエスとして使う)ユニクロへ買いに行く。よりどり3枚で990円(税別)ナリ。但し、バーゲン価格。

帰り道にある安売りスーパー「玉出」へ寄る。半年ぶりくらいかも。

牛肉切り落とし200g・・・269円
キャベツ半切(小)・・・・・・58円
ミニトマト・・・・・・・・・138円  
チンゲンサイ(3束)・・・・・98円
紀ノ川漬け(たくあん)・・・118円
バナナ(中5本)・・・・・・118円
合計・・・・・・・・・・・・799円  税共 863円

ラベルを良く見て中国産のものは選ばない。さすがに、100g100円の牛肉はなくなった。肉はカレーうどん2食分、煮物と他人丼、計4食に使う。全体にライフやグルメシティに比べたら1~2割安い。大ぶりのミニトマト(熊本産)が美味しくてお買い得でした。


スーパーによっては、合計1000円くらいになるかもしれない。
玉出


たまには外メシ



●湖北「花嵐」・御所「風の森」に酔う


「壺天」福島店
クルラ


 7月の例会は福島区の「壺天」で串かつとビールを賞味。まだ明るい7時すぎに西梅田「クルラホン」へちょい寄り。ジントニックを飲むと、なぜか酔いがリセット?してしまい(おいおい!)50年代末のビル・エバンスを聴きながら、懐かしい「花嵐」を呑む。昔の印象のキリリとしたハードな印象はやや消えていたけど、ご満悦。蔵元「吉田酒造」は湖北・マキノの湖岸の町並みにあり、メインのブランドは「竹生嶋」なので、こちらを知る人は多い。


ビル・エバンスを聴きながら「花嵐」を呑む
クルラホン 


吉田酒造玄関(同社HPより)
クルラ 



マスター、羽鳥さんが勧めてくれたのが御所の「風の森」。これがまたスグレモノで感心しました。別に高級酒ではないけど、フレンチにもイタリアンにも合うこと、保証しますぞ。安くて旨い日本酒の鑑にしたいくらいであります。メーカーの「油長」は歴史は古いけど、永らくB級に甘んじていた?らしいが、一念発起、新規の設備投資をしてA級をめざした。頑張ったおかげで、こんなに美味しい「風の森」が生まれた。


今回呑んだのは、数種類のバージョンのうち、「露葉風(つゆはかぜ)70% 純米しぼり華 無濾過生原酒」という仕様のもの。こんな名前の酒造米は初耳であります。周防の「獺祭」なにするものぞ、世界中で売れる「風の森」になってほしい。


「風の森」紹介と通販案内
http://www.abetaya.com/hp/yutyou/kazenomori.html



「風の森」は御所市南部にある地名(仮称? 峠の名前にもある)
クルラ


油長酒造HPより引用
クルラ 


クルラ