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ウオーキング・観光



●堺「荒山公園」の梅林

 寒さは平年並みなのに、今年の梅は少し遅れ気味みたいです。堺市の泉北ニュータウンにある「荒山(こうぜん)公園」もまだ三分咲きくらい。満開は3月10日あたりになるでせう。

 泉北高速「泉ヶ丘駅」から遊歩道をたどるだけで公園に着くのでとても便利です。片道約30分。(バスなら駅前から宮山台2丁下車)梅林の広さは大阪城公園梅林と同じくらいあり、1300本が植栽されてるそうですが、そんなにあるかな?という気もします。


駅から団地の中の遊歩道を歩きます。
梅林



梅林に隣接する多治速比命(たじはやひめ)神社
梅林



早咲きの梅
梅林 



梅林 




梅林 



公園の南300mくらいのところにある「小谷城郷土館」先祖は源平時代まで遡れる旧家の遺産。構えは立派ですが、展示物は民具中心。(有料)
梅林 





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読書と音楽の愉しみ



●鴨長明「方丈石」を訪ねる

 30年ぶりに「方丈記」を読んだので、これを著した庵跡も30年ぶりに再訪しました。山の中だから30年どころか、800年経っても自然環境はさほど変わっていないのがネウチです。もし、これが町なかにあれば興ざめもいいとこでせう。


住所的には京都市伏見区日野にあります。ローカル豪族、日野家の本拠です。日野家といえば「日野富子」の名が思い出されるのは歴史の教科書に登場するからですが、わがまま、横暴な悪妻として登場したように思います。山裾には日野家の菩提寺「法界寺」があり、阿弥陀堂(国宝)の阿弥陀如来座像(国宝)は大方の仏像ファンにとっては期待以上の姿ではないでせうか。方形のお堂のまん中に安置してあるので光背の裏も拝見できます。回りには壁画もたくさんあるけど劣化が進んで見づらいのが残念です。(拝観料500円)当地は浄土真宗の開祖、親鸞聖人の生誕地でもあり、これを顕彰して法界寺の隣には「日野誕生院」のお堂と少年時代の像があります。


方丈石は法界寺から東へ1キロくらい、要所に案内標識があるから迷うことはないけど、最後の300mくらいは細い山道になります。里と山の境目という環境は昔とあまり変わらないはずです。下の写真で分かるように日の当たらない木立中のわずかな平坦地です。
 ここが方丈庵のあったところ、と誰が決めたのか。800年前から「ここに、ヘンな坊さん住んではってん」という言い伝えがあったのか。なんにせよ、江戸時代にはピンポイント的に石碑が建立されたのだから、大きなハズレはないと思います。


ともあれ、方丈記はここで生まれた。鴨長明は神官の子として生まれ、成長してリクルートに失敗し、しかし、余技の琵琶の演奏では一人前だったのでアーティストとして認知された。なのに「スネ男」の性格が災いして次第に世間に疎んじられ、神官の子なのに「出家」して坊さんになった。一神教世界ではありえない変身ぶりです。では、僧として一人前になったのかというと、なれなかった、と本人が言っている。


方丈記のラストシーンは「こんな人生で委員会?」という、未だに迷妄から抜け出せない心境を吐露した文になっています。

 「静かなる暁、このことわりを思い続けて、自ら心に問いて曰く、世を逃れて山林に交わるは、心を修めて、道を行わんとなり。 しかるを汝、姿は聖人にて、心は濁りに染めり。栖はすなわち、浄明居士の跡を汚せりといえども、保つところは、僅かに周利槃特が行いにだに及ばず。もしこれ、貧賤の報いの自ら悩ますか。はたまた妄心のいたりて、狂わせるか。その時、心さらに答うることなし。ただかたわらに舌根をやとひて、不請の阿弥陀仏、両三遍申して、やみぬ」

周利槃特が行いにだに及ばず・・お釈迦さまの弟子の中で一番愚鈍な周利槃特の修業にさえ及ばぬ情けなさである。


法界寺から方丈石への道と方丈庵跡

法界寺 阿弥陀堂
方丈石 


阿弥陀如来座像(国宝)
方丈


里道を山へ向かいます。
方丈 


車道が尽きると山道になります。
方丈 


これが方丈石
方丈 



右の石碑は1712年に建立
方丈 


この小さい平地に庵を建てたのか?
方丈 



河合神社にある「方丈庵」の再現モデル
houjou

アクセスは、京阪六地蔵駅から京阪バス「日野誕生院」行きバスで終点下車。(約20分・210円) トイレは法界寺にあります。







読書と音楽の愉しみ



●鴨長明著「方丈記」を読む


名文に惹かれる
 約30年ぶりに再読。今回は、新井満著「自由訳 方丈記」と佐方郁子「新訳 方丈記」の2冊を読んだ。いずれも原文を併載、また解説文も載せていて、あらためて学習しなおすという気分で読む。800年の時差を楽しめます。(成立が1212年なので、2012年で800年になる)


人それぞれの感想があるとして、駄目男が最も惚れたのは名文ぶりです。知らない語彙や難しい言い回しがたくさんあるのに、読み出したらやめられない「かっぱえびせん」的な魅力は作文が上手いから、というしかない。「ゆく河のながれは絶えずして・・」の冒頭から一気に読み手を惹きつけ、離さない。そして、心地よい音楽を聴くような「ノリ」とともにエンディングまでゆく。その時間、長めの交響曲と同じくらいではないでせうか。(原稿用紙なら二十数枚分の長さらしい)


もう一つの魅力は、読みながら、瞬時にアタマに映像が浮かび、映画を観てるようなリアリティを楽しめること。前半の恐ろしい大火事や悲惨な飢饉のありさま、後半の山のなかの独居のようすが易々と画像化されるのは名文のなせるワザではないか、と勝手に思うのであります。
 素敵な音楽を聴くように、美しい映像を見るように誘ってくれる800年昔のエッセイ。これに勝る名文があるだろうか。あれば名乗ってみよ、と言いたくなります。


スタジオジブリも興味を?
 今回、再読するきっかけになったのは、月刊「文藝春秋」昨年12月号の巻頭エッセイで、スタジオジブリのプロデューサー、鈴木敏夫氏が鴨長明の人物像に関する文を書いていたから。ムム、ジブリの親分が鴨長明に興味をもっているのか。もしや・・。さらに関連情報では宮崎駿氏も「方丈記」について蘊蓄を語ってるらしいとわかった。両氏とも、方丈記=映像化に興味があるのではと勘ぐりたくなります。


なぜか評判の悪い長明サン
 「方丈記」が傑作であること、誰も異を唱えない。しかし、作者、鴨長明の人物像では「なんだかなあ・・」という評価の人が多い。800年昔の男の生き方を現代に照らしてあーだこーだというのはいかがなものか、という気がするけれど、おおむね、評判はよろしくない。


かの鈴木氏も鴨長明の生き方、人物像についてはマイナスの評価だし、膨大な読書情報、松岡正剛氏の「千夜千冊」を見てもダメ男的な見方をしている。方丈庵での隠遁生活も現代人から見れば「世の中スネ男」の引きこもり人生に見えてしまうらしい。駄目男もおおむねこの見方に賛成です。もっとも、実際の暮らしでは、ときどきは都に出て「世俗の風」にも当たってるし、遠路、鎌倉まで一人旅して源実朝に会ったりしています。全く世間と没交渉ではなかった。


断捨離・シンプルライフの大先輩
 文学的評価はさておき、方丈記の後半で語られる隠遁生活は、今で言うところのシンプルライフのお手本になります。方丈(3m四方)のスペースに1LDKの庵をつくる。組み立て式の構造で、建材は荷車2台分の量だと方丈記に書いてあります。トイレなし、水は谷水を利用する。
 文章をもとに建築家が考証を重ねて設計し「こんな家とちゃうか」と再現した方丈庵があります。場所は下鴨神社の敷地の南端にある河合神社の境内。中へは入れませんが、構造や設えは分かります。けっこうお洒落なデザインです。ただし、あくまで想像の建物だから、どれほどリアルに再現しているのか、なんとも言えません。駄目男の想像では、家とは言えないような粗末な小屋だったのではないでせうか。


30年ぶりに方丈庵跡を訪ねる
 再読を機に、やはり30年ぶりに京都伏見区日野の方丈庵跡を訪ねました。次回に掲載します。


鴨長明像
方丈記 


左が新井満の自由訳「方丈記」 右が佐方郁子の新訳「方丈記」
方丈記







たまには外メシ


宗右衛門町 竹酔庵割烹「古賀」のランチ

 昼間の宗右衛門町・・誰がこんなとこでヒルメシ食うねん、と思うシラけたロケーションです。店は、ホテルメトロの裏側、ビルとビルの隙間にひっそり佇んでいて、なにやら京都の露地奥の店の佇まい。でも、和食の店としては、これしか表現方法がなかったと思います。


夜は万札が要るメニューだけど、ランチはサービス価格で、シニアには質量とも十分な献立です。繁華街の喧噪とプッツンした静かな隠れ家ふう空間でゆっくり食事したい人には好まれるでせう。料理4品とビールで約3000円。

http://r.gnavi.co.jp/kann300/



竹酔 




竹酔 



竹酔





竹酔 





竹酔 







ウオーキング・観光



●マルビの味方・・JR西の格安記念切符案内

 今年は山陽新幹線が開通して40年目だそうで、これを記念して大幅割引きの記念乗車券を発売しています。旅はしたし、金はナシ、の人には値打ちのあるきっぷなので紹介します。


切符代は開業当時の値段で、というのがウリです。例えば、新大阪~博多は5,610円、新大阪~鹿児島中央は8,640円、駄目男が目論んでる、新大阪~長崎は7,710円と通常価格の半額以下の値段です。ジパング割引きより更に3割くらい安い感じです。「のぞみ」や「みずほ」も利用可。在来線区間も割安になってます。


・・と、えらい美味しい話ですが、いつでも誰でも買えるのか、と調べると、やはり門を狭めてありました。JR西のネット登録会員限定、クレジットカード決済に限るという条件付きでした。購入も当然、パソコンやスマホの操作が必要です。また、キャンセルや変更はできません。


興味ある人はこちらから・・・
http://www.jr-odekake.net/goyoyaku/campaign/sanyo40/


JR割引ききっぷ 




読書と音楽の愉しみ



●オスカー・ワイルド著「幸福の王子」を読む(曾野綾子訳)

 新聞の隅っこの書籍広告のキャッチコピー「どの作家にも、この一冊を書き終えたら死んでもいい、と思う作品があるはずである。もし、私がオスカー・ワイルドなら「幸福の王子」がその作品だ」 これに釣られて購入。この惹句は、本書の「あとがき」の冒頭の文だった。


オスカー・ワイルドといえば、すぐに戯曲「サロメ」を連想し、サロメといえば、おどろおどろしい、O・ビアズリーの挿絵を思い出してしまう。19世紀世紀末の退廃、耽美趣味というイメージになってしまう。 しかし、本書は童話であります。大人なら20分で読み終えてしまう短編です。なのに、曾野綾子センセは「この一冊を書き終えたら死んでもいい」作品だと思いっきり持ち上げた。


主人公は、幸福の王子と呼ばれる金ぴかの像と、たまたま、そこに立ち寄った一羽のつばめ。語られるテーマは「無償の愛」「自己犠牲」という高邁な精神でありますが、これを小学生でも理解でき、あの世が近いロージンをも感動させる物語として完成させた、という点で曾野綾子センセは高く評価した。あの「サロメ」のイメージと全く異なる内容に駄目男の石頭脳はオヨヨと錯乱してしまったのであります。


幸福の王子とつばめは、貧しいお針子や、飢えた少年や、寒さに震えるマッチ売りの女の子などを救い、最後は与えるものが無くなって死んでしまう。その亡骸を役所の人間はゴミとして捨ててしまった。救済や慈悲の尊い行いに何の見返りもなかった。


自分は他人のために何が出来るか。他人を救うために自分の命を犠牲にする覚悟があるか・・と言う重いテーマがさらりと語られるところに本書のネウチがあります。こんな深刻なこと、私たちは日常において考えることはほとんどない。そのくせ「愛」や「平和」といった言葉は軽々しく口にする。


曾野センセは、あとがきの中でこう述べている。「もし、平和や愛の達成というものが、戦争の残酷さを語り継いだり、デモや署名活動に参加したり、いっしょに歌を歌ったり、千羽鶴を折ったりすることで達成できると思っている若者や壮年や老人がいるとしたら、平和や愛とは、そのために自分の持ち物や財産をどれだけ差し出し、自分が盲目になることや、最後には自分の命さえ与えることを承認することだ、ということを悟るはずである。平和は平和を叫ぶだけでは達成しない。そのためにどれだけの犠牲を払う覚悟があるかを自分で選ぶのだ」(以下略)。


本の「あとがき」をこんなに熱く書いてるのは珍しい。クリスチャンにしてリアリストでもある曾野センセの面目躍如たる文であります。本文の最後の一行は原文から離れて意訳したとあり、神の教えより現世の人間に寄り添った文に変えられている。


オスカー・ワイルドは毀誉褒貶の激しい人生を送り、1900年、46歳で亡くなった。退廃的かつ猥褻な絵を描き続けたビアズリーもわずか25歳で世を去った。(2006年12月 パジリコ発行)


  ビアズリーのイラスト「サロメ」の一シーン。
オスカー

 オスカーワイルド









京快道ガイド



●田園風景消滅・・枚方市楠葉中之芝

 拙著「京快道」ガイドで紹介している京阪電鉄沿線の希少な田園風景が宅地開発のために消えてしまいました。楠葉~橋本駅間の線路のそばに田んぼが広がる長閑な風景でした。
 枚方市が約9㏊の規模で開発をすすめており、今年中には外形が出来上がるのではと思います。田園風景が無くなったのは残念ですが、計画では敷地の三分の一、約3㏊を使って「史跡公園」ができる予定で、これは救いになります。商業施設も出来るので、田園風景が一挙にモダンな住宅街に変身しますが、隣接する橋本駅近辺には戦前建築の元遊郭街の家並みが残っており、ニュータウンからウオークインすると、タイムスリップしたような感覚で戸惑うでせう。



田んぼが消えてしまった・・
楠葉再開発




楠葉



開発計画図 右手ブルーの部分が史跡公園予定地
楠葉 



昔の遊郭街の面影を残す橋本駅前の町並み
楠葉 







たなかよしゆきさんの部屋


  ******* 古道紀行おおばこの会 ******* 
          
2015年4月~2015年11月

古道を歩きながら、風景や人との出会いを愉しみ、
森羅万象から学ぼうというのが、この企画の目的です。
      ~案内人・たなかよしゆき~

電話・ファクス・・0745-79-6452
携帯・・・・・・・090-3485-6452
住所・・・・・・・奈良県香芝市田尻430-4 

古道紀行 2015春