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読書と音楽の愉しみ



oke 
 

●「これでいいのだ!」・・
NHKの音楽番組

 大阪フィルの定期会員をやめたので音楽シーンに接する機会が少なくなりました。それで、まったくご無沙汰していたNHK、Eテレ日曜夜の音楽番組を見ると、何だか昔と様子が違う。


午後9時から11時までの2時間、もっぱらステージを撮しているだけで、曲目や作曲者の解説など、アナウンスが一切無い。はじめは、まだ奏者も登場しない、本来は絵にならない空っぽのステージが映されるだけ。しばらくしてパラパラとメンバーが出て来る。最後にコンマスが登場し、やや間を置いて指揮者や独奏者が現れる。要するに、コンサートの進行を何の加工もせずに再現しているだけであります。(さすがに、休憩時間は省いているけど)


「これでいいのだ!」赤塚不二夫キャラのセリフを真似て、このスタイルに大賛成します。クラシック音楽ファンのほとんどは納得しているのではないでせうか。放送開始から半世紀以上経って、クラシック音楽番組の最良の演出は「何もしないこと」にスタッフが気がついた。やっと音楽ファンの嗜好に沿った番組ができた。アホクサ、という気もするけど、まずは「これでいいのだ」と納得した次第です。ただし、毎回このスタイルで統一されてるのか、どうかは確かめていない。


もう一つ、Eテレには「らららクラシック」という番組(土曜日夜9時)があって、こちらは逆に一つの曲に対してとことん詮索し、ツッコミを入れて、曲の作られた背景や技法の解説をする。これはこれでなかなか面白い。6月28日の番組では、モーツアルトの歌劇「魔笛」の有名な「夜の女王のアリア」について、あーだこーだと素人にも楽しめる解説をしていた。次回、7月5日は、レスピーギ「ローマの松」を取り上げる予定とか。これも駄目男の好きな曲なので楽しみにしておこう・・と、言いながら、当日、スコンと忘れてしまってる可能性70%。いやはや。


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6月22日の番組では,メインがマーラーの「一番」。演奏はフィラデルフィア管弦楽団。画面をよく見ると、いろんな人種がミックスされた「多国籍オーケストラ」だとわかる。黒人もいるし、アジア系の奏者は2~3割くらい混じっている。三代遡ってもアメリカ人という人は皆目いないのではと思わせる。指揮者、ヤニック・ネゼ・セガンもフランス系カナダ人。実力さえあれば、国籍や民族なんか関係ナシ・・の世界。
 モーツアルトやベートーベンが冥土でこの風景を見たら「どひゃ~、えらいことになってまんなあ」と仰天しそうだ。


弦楽器にアジア系の人が多い。 
オケ 


コンマスは韓国人のキムさん。
オケ 



女性のチューバ奏者をはじめて見た。
オケ


指揮者セガン。ちょっと楽譜を見すぎるという感はあるが、メリハリのきいた、カッコイイ演奏だった。
おけ  






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ウオーキング・観光



●六甲高山植物園

 7,8年前に訪ねたときは濃い霧に包まれて数十メートル先しか見えなかったが、今回は梅雨時なのにカラッとして涼しい散歩日和。高山植物は、エーデルワイスやコマクサが咲いていて、看板に偽りなしというところ。見るのは楽しいが、管理するのは苦労多々のはずです。

 高山といっても、ここは標高800mくらい、しかも市街地のすぐそばだから、北海道の礼文島の花や木曽御岳が西限といわれるコマクサを毎年咲かせるのはプロのハイテクあればこそでせう。


ランチは六甲山ホテルのバーベキューレストランで。平日限定のメニューで2980円ナリ。阪急六甲駅から送迎バスを利用すれば無料で往復できます。ケーブルやバス利用だと往復1500円くらいかかるので、これはえらく助かります。・・ということを山麓の皆さんは知っているので、平日なのに,バスは客を積み残す満員盛況ぶりでした。(6月20日)




六甲 


タカネナデシコ
六甲 



六甲 


コマクサ
六甲 


コアジサイ
六甲 


バーベキューランチ
六甲高山植物園 






たまには外メシ



●オムハヤシ

 ミュージアムに入居するレストランはどこも経営が厳しい。儲かってる店なんてあるのか、と率直に思う。なぜ厳しいかといえば、売上げがランチタイムしかないからだ。これで儲かるなんて考えられない。
 中之島の国立国際美術館がオープンしたとき、東京か横浜の有名レストランが華々しくオープンした。しかし、人気ははじめのうちだけで、たちまちがら空きになり閉店。同じ場所で現在営業している店は「サイゼリヤ」なみの大衆店になっている。それでも満席にならない。


さて「オムハヤシ」は大阪歴史博物館の一階にあるレストラン「スターアイル」のメニュー。オムライスとハヤシライスを足して二で割ったレシピだから「オムハヤシ」 値段は950円と高い。オムライス、ハヤシライスの単品ではこの値段が通らないから、掛け合わせして値段をあげたのかもしれない。ほかのメニューも総じて200円くらいは市価より高い。


でも、経営のしんどさを察すれば文句を言う気が鈍る。儲からないからと閉店したら困るのである。なにしろ、当地は官庁街で周辺に食堂など一軒もないランチ砂漠地帯である。むろん、コンビニもない。だから、高くても、無いよりはマシとなる。
 客単価1000円として、ランチタイムに50人がくれば,売上げ5万円。あとは午後にドリンク客がぱらぱら来るだけ。これじゃ家賃も払えない。自称グルメの人は、味やサービスについて勝手な批評をブログに書いてるが、貧乏性の駄目男は「経営のしんどさ」も考えてしまい、愚痴も3割引(笑)。歴博へ行かれたら、せいぜい利用してあげて下さい。


オムハヤシ







半畳雑木林



●半畳雑木林に「覇権主義者」現る

 去年の秋に発芽し、無事、冬を乗り越えたユーカリが春になるとドスドス成長して雑木林でぶいぶい偉そうにしています。雑木林というよりジャングルみたいになってしまったので、ちょっと外へ出てもらいました。一日に1000ccの水を飲み、葉っぱだけ増えて草の風情です。


まん中でユーカリがのさばってジャングル状態・・・
キティ 


なので、ちょっと外へ出てもらいました。八方へ枝を伸ばして「覇権」を伺うさま、中国国家の風情。
キティ 


樹木というより「ユーカリ草」? 一番成長の遅い「サルスベリ」と比べたところ。
キティ 


タネを拾ったのはこのユーカリ。こんなに大きくなったらどうしやう。
キティ 



●キティちゃん?
 

ユリノキもまだ草の風情で、これが木になるのか?といぶかるほどです。その葉っぱの形がなんとなくキティちゃんに似ていて可愛らしい。成長して大人の葉っぱになると,今度は半纏(はんてん)に似た形になるので半纏木とも言うらしい。
キティ

キティちゃん



●春眠、暁を覚えす・・で、遅刻しました
 

発芽は遅くとも6月上旬までには終わるので、芽出ししなかったのは「失敗」として容器を片付けます。で、土をぶっちゃけていたら、なにやらひょろりと白い根が・・。あわててもう一度埋めて待つこと一週間、発芽しました。Fさんにもらった「シロヤマブキ」です。10粒くらい蒔いて発芽は一個のみでした。育つかな?
キティ 




プチ・ケチの研究


●ツナ玉丼

 親子(他人)丼と卵丼の美味しさの格差は歴然であります。しかし、肉がなければ卵丼で我慢しなければならない。そこで窮余の策として肉の代わりに「ツナ缶詰」を使います。(駄目男の常備保存食です)

 ダシはヒガシマル醤油の「ちょっとどんぶり」うすくちを愛用。インスタントのダシの味としては最高、満点の商品です。ツナ缶は市販で一番安い、3缶240円とかのパックもの(内容量80g)でOK。これで普通に丼をつくりますが、ツナは全部入れるとくどいというか、出しゃばり過ぎというか・・で、半分か三分の二にした方が良い。隠し味的な量でOKです。見た目は貧乏くさいが、卵丼の味の単純さは消え、コクのある味になります。 



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ウオーキング・観光



●平安神宮神苑の菖蒲

 平安神宮を参拝する人は多いけど、神苑を見物する人は数パーセントにとどまる。おかげで落ち着いて見物できます。ただいまは菖蒲が見頃で、規模は小さいけど、造りすぎない、自然な感じの趣が良い。今時分に咲く、菖蒲や睡蓮や紫陽花といった花は強烈な直射日光が似合わない。曇天のほうがきれいに見えます。(入園料600円)


平安 



平安神宮 



平安



御所へ移動して弁当。上等の「純米大吟醸 春鹿」をご馳走になって、贅沢なランチタイムを過ごしました。ラベルによると「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2014」で金賞を取ったとあります。その通りの雅にして淡麗の味わい、するめとコンビニおにぎりをアテにして飲むにはもったいない酒です。(奈良・今西清兵衛商店)
平安





たまには外メシ



●カンパネラの夏向き二皿

 そろそろ認知症適齢期の面々が「Tさんのボトルを空ける会」なる名目で「山崎」にたかったのでありますが、今回は飲み手が多くてすぐ空に。料理は写真の二皿、夏向きにあっさり&野菜たっぷりというメニューで好評でした。


海老のフリットと夏野菜のエスカベッシュ
kannpanera



丸々トマトの冷やし玉ネギソース
kannpanera



イチローズモルトのレアものというボトルが出てきましたが、ラベル見て「一体、なんやねん、これは」正体不明でした。商品名「ユナイティング ネイション」ペドロヒメネスシェリー樽という文言をたよりにネットで探したら,ありました。

 なんと、日本とスコットランド双方のシングルモルトを掛け合わせて作ったのだという。ひえ~、ようやるなあ。メーカーの壁を越え、国の境界も越えてヴァッティングした、これぞグローバルウイスキー。ま、身軽な中小企業だからこんな冒険できるのかも知れません。


カンパネラの紹介はこちら・・・定休日は日、月曜日に変わっています。

http://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0663489520/





ウオーキング・観光



●一人旅のススメ   

  
~キタとミナミのミュージアムめぐりの旅から、はや一年~

 昨年の五月下旬から昨日の6月9日まで、キタは6泊7日、ミナミは2泊3日、計10日の、メインが美術館巡りの旅をしました。楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、凡庸な日々の中に、あれは極楽やったなあと、チラリと思い出すだけになりました。


往路は、難波OCAT発、舞鶴から小樽へフェリーで。小樽からはJRで鹿児島行きの切符を買って、在来線、新幹線2700キロの旅。途中で自宅休暇四日間ありというのが特色です。
 費用を精算してみたら、合計19万5千円。交通費が9万5千円、宿泊その他が10万円。一日あたり2万円弱になります。ものすごいゼータクなのか、さほどでもないのか、見方はいろいろです。目的のメインが美術館めぐりでなく、一般的な名所観光で有名ホテル泊まりだったらもっと高くついたと思います。(注・鉄道費用はジパング割引利用)


行き先や予算も大事ですが、一番のお勧めは「一人旅」です。誰にも拘束されない自由の身。どこへ行こうが、何を食べようが私の勝手。こういう楽しみを生涯知らずにあの世へ行くなんてもったいない。もっとも、あの世への旅はどなたも一人旅と決まってますけどね。


なつかしい、ゴクラクの日々・・・・・・・・・・・・


舞鶴~小樽の新日本海フェリー。スピードはJRの「トワイライト・エクスプレス」とほぼ同じ。運賃はツインの部屋を一人使いしても、約15000円。断然おすすめです。
北海道 




余市のニッカ蒸留所へ。創始者、竹鶴政孝の生涯はNHKの連続ドラマになるそうだ。
北海道




これを飲みたかった。シングルカスク25年、ラベルに樽ナンバーが印字されている。アルコール度数58度と強烈でありますが、ロックや水割りはお断り、ストレートでしか飲ませてくれない。飲めば、食道から胃へタラタラ流れるのが体感できる。昼間からゴクラク気分を満喫できます。クルマで来た酒好きは地団駄踏んで悔しがる。バーは一般観光客用と「通」用の二カ所あり、ほとんどの見学客はこの通用酒場を知らずに帰る。
北海道 



5月29日の北海道大学キャンパス。冬に積み上げた雪がまだ残っていた。今年の北海道は異常高温で、昨年のこんな風景がウソみたい。
北海道 



札幌のビジネス街にある「三岸好太郎美術館」のカフェ
北海道 



花咲き、鳥歌うメルヘン世界。北海道開拓村の馬車鉄道
北海道 



5月31日の八甲田山山頂。緑一色の山麓からこの風景は想像できない。ロープウエイで上がったら突然冬景色が展開するのでビックリ。今年は残雪が早く消えたもようですが、そのぶん、高山植物のお花畑は十分楽しめます。
北海道 



横山大観「焚き火(寒山拾得図)」に出会えた、熊本県立美術館のカフェ
北海道 



鹿児島市の屋台村。小汚い店がぎっしり並んで活気がある。鯖の刺身が美味しかった。
北海道旅の思い出 






たなかよしゆきさんの部屋



  ******* 古道紀行おおばこの会 ******* 
          
2014年8月~2015年3月

古道を歩きながら、風景や人との出会いを愉しみ、森羅万象から学ぼうというのが、この企画の目的です。  ~案内人・たなかよしゆき~

電話・ファクス・・0745-79-6452
携帯・・・・・・・090-3485-6452
住所・・・・・・・奈良県香芝市田尻430-4 

古道紀行 



  







読書と音楽の愉しみ



●加瀬英明・ヘンリー・ストークス著
 「なぜアメリカは対日戦争を仕掛けたのか」を読む


 この本は題名自体が説明的で、何を言いたいのか、大方察することができる、という点に惹かれて読みました。とはいえ、内容は複雑怪奇な政治、外交上の争いを描いているのだから、とてもややこしい。


なぜ、日米戦争が起きたのか。大枠は誰でも知ってるような両国の軋轢でありますが、時代をもう少し遡って日本が日清戦争、日露戦争に勝利したことが、白人が牛耳る帝国主義思想に大きな打撃を与えた。
 地球上、どの地域でも白人が最も優秀な人種であり、有色人種のほとんどは白人の支配下にあった時代に、東洋の端っこの小さな島国がロシア帝国の大艦隊をボコボコにした。サッカーでいえば、日本がロシアに5-0で勝ったようなもの。(5-4くらいで辛勝しておけば、日米戦争は起きなかったかも、という考えもある)


アジア、アフリカ、中南米、地球上のあらゆる地点で白人が乗り込んで支配と搾取に失敗した例は一つもないのに、唯一、日本だけは支配できなかった。しかも、200年以上鎖国していた文明未開の黄色人のちっちゃい国にやられた。立場変わって、駄目男が当時のロシア人だったら憤懣やるかたない、の思いだったはず。この、日本への蔑視と憎悪の感情、理解できます。決して「敵ながら天晴れじゃ」なんて思いませんからね。


タイトルの「なぜアメリカは対日戦争を仕掛けたのか」は、日本が対米戦争を仕掛けた、という我々の常識に反するもので、これが本書のウリでありますが、さりとて新奇な情報でもない。
 難儀な外交交渉が行き詰まった挙げ句、アメリカに無理難題を押しつけられ、堪忍袋の緒が切れて,日本は開戦に踏み切った。そのオープニングが真珠湾奇襲攻撃であった。これが常識であります。


実は、戦争をしたかったのはアメリカだった、というのが本書の主題です。準備を整え、ルーズベルト大統領もやる気も満々だったが、当時のアメリカの世論は孤立主義的風潮で他国には関わらないのをヨシとした。アメリカが日本に攻め込んでも「何の必要あって?」と国民に支持されない。
 ま、ややこしい問題多々あることは省いて、アメリカ政府は外交面で「日本いじめ」を強化、追い詰める作戦をとった。「ハル・ノート」もそのネタの一つだった。そして,何より有利だったのは、アメリカは日本の外交上の暗号通信をほとんど傍受、解読しており、日本の作戦は筒抜けに把握されていた。情報戦では日本は完敗だった。


しかし、真珠湾奇襲は成功した・・というのが常識になっている。実は、これもヤラセだった。日本側の攻撃作戦、準備の様子はアチラに筒抜けだから、それを読んで「やられたフリ」をするのが大事な作戦だった。
 ルーズベルトの最大の意地悪はハワイの現地司令官に「日本の奇襲」を伝えなかったことだ。来るぞ、と伝えて海と空で迎撃、ドンパチ戦えば被害者感情が薄まってしまう。これではまずい。一方的にやられたことにしなければならない。日本は何という卑怯な国か、と世論を激昂させることが必要だ。なので、真珠湾奇襲の一報がワシントンに伝わったとき、官邸のトップは、ムフフ、クククク・・と笑いをかみ殺した?。長官は大統領に「おぬしも、ワルよのう」と囁いたかもしれない。ともあれ、ルーズベルトは日本の奇襲に大満足だった。戦争遂行にフリーハンドを得た。


長くなるので、以下省略。戦争が終わって、日本は歴史上はじめて被占領国になった。米国(連合国)に支配された。しかし、この敗戦という最大級の不幸が長くは続かなかったことはご存じの通り。誰が仕掛けたというのではなく、歴史の綾と言うしかない。そして、日本の敗戦を契機に、世界にのさばっていた白人による植民地支配が崩壊をはじめる。インドから東のアジア諸国に独立運動が盛んになり、欧州の宗主国は次々と植民地を解放せざるを得なくなった。日本兵の一部が、文字通りの「残業」で独立運動に加担した。


日本の惨めな敗戦がアジア諸国の独立を促した。結果論であるが事実である。白人による植民地支配に終焉をもたらした。この流れは、時間はかかったがアフリカ大陸にも影響した。日本は滅んだが、白人支配の時代も終わったのである。
 しかし、自虐史観にどっぷり浸ってる人は、こういう戦争の側面を見ない。日本はワル、ダメの国の一点張りである。万年、護憲を唱える人は、憲法第九条のコンセプトの柱が「日本への復讐」であることを知ろうとしない。少しは現代史を勉強しませう。
(2012年8月 祥伝社発行)


■ハル・ノート
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88


本・アメリカは・・

半畳雑木林



●ど派手な「シナアブラギリ」の発芽シーン

 今年、発芽したタネのなかで、一番ダイナミックな発芽シーンを見せてくれたのが「シナアブラギリ」という桐の一種。(12年にも発芽経験あり)まず、実がでかくて直径3~4センチくらいあり、中は栗のような構造で栗の実と同じような形のタネが五個か六個入ってる。


これが芽を出すときは、写真のように、ムクムクと逆U字型で起き上がり、露出すると、直ちに、パンパカパーンと葉を広げる。どや顔で「見たか、この派手な芽出しシーン」と自慢してるように見えます。逆U字型で露出する芽は珍しくないけど、なにしろサイズが大きい。そして茎の先に何なのか,大きい丸い物体をつけている。もしや、これが殻の残骸なのだろうか。


普通は、芽は上に、根は下に向いて出る。んなもん、当たり前やろ、でありますが、シナアブラギリは、根も芽も同じ向きで出る。芽が土から出ようとしても大きな殻が埋まったままで出られない。仕方なく、芽の根元部分だけ先に地表に現れ、先っぽは土中に埋もれたまま。だから逆U字型になる。
 半月ほどして、芽が丈夫に育ち、背も高くなったとき、ようやく殻の残骸を地中から引き抜く。樹木の赤ちゃんにしては生誕早々、えらい力仕事をさせられるわけです。(勝手な想像なので、間違ってるかもしれない)


この木は漢字で<支那油桐>と書き、中国から持ち込まれて広まった。栽培する人もいたのは、わずかに油が採取できるからで、灯油や番傘の油ひきに使われたらしい。(番傘の匂い、覚えてますか)栽培地が、丹後や若狭、伊勢や駿河という地方に多く、これらの地では実が海岸に漂着することもあるから、稀に生き残った実が拾われ、再生したケースがあるのでせう。


と、なれば、あの島崎藤村の唱歌「椰子の実」似た、遠き地よりの漂流物語を思い浮かべます。椰子の実に比べたら出発点が内陸部なので、まず川を下り、海へ出て何ヶ月もの旅をする。塩水という過酷な環境に耐えながら、ようやく日本の浜辺にたどり着いても、人に拾われる確率は宝くじ一等賞なみに小さい。


まん中の二つの大きく丸いのがシナアブラギリ
アブラギリ 



デビュー直前の姿
あぶら 



赤ちゃんがヘソの緒をつけて生まれる様子に似ている。
あぶら 


何のワケがあって、こんな難儀な発芽をするのか。
あぶら


ブログ「私の拾いもの」さんから拝借したシナアブラギリの漂着種子画像。(貝が付着している)知人からゆずってもらったそうで、漂着地は愛知県の伊良子岬。
http://manekineko44.blogspot.jp/2011/09/blog-post_29.html

あぶら

半畳雑木林



●半畳雑木林 今年デビューしたのは・・

 ヨーグルトの器や酒の紙パック容器にタネを蒔いて待つこと三ヶ月、今年のデビュー樹木が揃いました。種類でいえば、発芽率は6割、半分近くは失敗するところが自然の妙、無知のなせるワザであります。今年で三年目ですが、三回とも発芽しなかったのがセンダンです。なんでかなあ・・。(撮影は5月26日)


発芽した木の一部を紹介。

コナラ・・どんぐりの一種です。ナラガシワは失敗。
発芽



メタセコイア・・昨年の秋、滋賀県のマキノ高原へ旅したときに拾ったもの。計30粒くらい蒔いたけど、発芽は3粒のみ。育つかな?
発芽



上のメタセコイアはこのあたりで拾いました。ドライバーに人気のある並木道ですが、晩秋の落ち葉拾い作業が大変だそうです。
発芽2014



イチョウ・
・三年目にはじめて発芽。10粒くらい蒔いたのに、発芽は1本きりでした。育つかどうか不明。
発芽



サルスベリ
・・1年目は発芽したが、半年ほどで枯れてしまった。今年はどうかな。発芽した木のなかで一番成長が遅い。
発芽



クルミ
・・あの硬い殻から生まれたのが、こんなひょろい木。二ヶ月で40センチくらいに伸びました。英語名は「ウオルナット」で高級家具でおなじみ。硬さと重さ、つまり頑丈さを生かして、昔からライフル銃の銃床に使われています。しかし、この苗を見て「ライフル銃の銃床」は想像できない。ホンマか?と疑ってしまいますね。
発芽




発芽しなかった樹木の銘板。
発芽 


あとりえじじ 迷走妄言



あとりえじじ 迷走妄言 <2>  2013.6.1

そろた 出そろた 早苗がそろた ♪♪

「田植えの歌」は、農業が国の基幹産業だった頃の私たちに、初夏の訪れを告げる小学唱歌でした…なつかしい想いがよみがえります。
 都会生活の中でもこの歌声を聴くとさわやかな気分になったものですが、昨今はどうしたことか?……異常気象とやらでいきなり列島各地が7月並みの炎暑、黄砂で曇るビル街、頻発する竜巻事故など、変な現象が頻発しています。気楽に聞き流していた天気予報もエルニーニョなどと解説内容がグローバル化して小難しく感じます。
 「米は宝だ 宝の草を 植えりゃ 黄金の花が咲く」♪♪田植えの歌の一節には、米を作る喜びが満ち溢れていて、みんな胸を張って稲作に励んだ昔がしのばれます。わかりやすい簡潔な歌詞、メロディも覚えやすい―


農家の機械化が進み人海戦術の田植え作業は、お田植え祭りなど観光行事や子供たちの田植え授業のニュース番組以外では見ることがなくなりました。
日本人の魂が生きるおいしい米作りは、これからも続いていくのでしょうか?農家のご苦労や食料政策の厳しい事情には全く無知で、食べるだけの一消費者が勝手なことを申しますが…「伝統の農産業」がこれ以上減少衰退させることなくさらに発展充実していくことを願っています。おいしいお米を育み生産されている農家の方々が適正価格出荷で相応に報われながら、美しい稲田風景を継承できる日本国になってほしいものです。


*このペーパークラフトは、なつかしい伝統的産業の風景をモチーフに制作した「ふるさとの詩」シリーズの一つです。
辻谷作品6月




たまには外メシ



●加賀海岸のシーサイドカフェ「うみぼうず」

 前回記事「加賀海岸ハイキング」で利用したカフェ。コーヒーの豆選び、焙煎にこだわってる店ですが、詳しくは下のHPをごらんあれ。
 食事は「壺カレー」だけ。文字通り壺にカレーとライスが入っていて、スプーンでごんがらごんがらかき混ぜて食します。味付けはスパイスだけでしてあり,当然辛いけど「激辛」というほどではありません。香りをしっかり味わうために壺入りにしたのかも。サラダとデミタスコーヒーがついて1000円ナリ。(水曜日休業)


建物は山小屋ふうのつくりで、文字通りシーサイドにあり、日本海の水平線を見ながらくつろげます。店の東側はブログで紹介した断崖の続く地形、西側は福井県境まで続く広大な海浜で、松原の奥行きは最大1000mもあり、関西や瀬戸内海では見られないスケールです。客は地元の人とサーファー、釣り人のみ、観光客は月に一人くらい来るかな、という僻地カフェでもあります。
 「うみぼうず」という店名は、店主の自画像であること間違いない・・と断じましたが、さすがに、ご本人に確かめるのは憚られました。


■うみぼうずのHP
http://www.umibouzu-cafe.com/




うみぼうず




うみぼうず



壺カレーのセット
うみぼうず 


皿と違って混ぜるのに時間がかかります。
うmぼうず 


店のHPから拝借した、店内からの美しいサンセットシーン。
うみぼうず 





ウオーキング・観光



●加賀海岸 日帰りハイキング

 れっきとした国定公園の中にあり、素晴らしい風景なのに、地元の人さえ歩かない。そんな不遇なハイキングコースを久しぶりに歩きました。今回で6回目か7回目になります。
 日帰りだから早朝出発は仕方なく、7時40分の特急で福井へ。普通に乗り換えて大聖寺駅着、ここから観光専用の「キャンバス」で片野海岸近くで下車します。従来とは逆の向きで、片野~加佐ノ岬方向へ歩きます。・・と書いても、いったい、どこやねん?と言われそう。


気になっていたのは、ハイキングコースが廃道になってるのでは、です。海べりのカフェ「うみぼうず」で昼食のあと、細道を進みます。廃墟になった、元国民宿舎「片野莊」の下を通りますが、樹木が茂って建物がみえない。道はだんだん怪しくなり、もしや、この先は藪漕ぎ?と心配しましたが、やがて踏み跡はしっかりしていると分かって、ホッとしました。ハイカーは一日に一人も歩かないけど、森林管理の作業員が2~3人は往来しているみたいです。仕事は枯れた松の処分と若木の育成で、前回来たときに比べ、松がずいぶん増えていました。30年以上かけた必死の保護策がようやく実ったといえます。


小さなアップダウンを何十回も繰り返し、ジェットコースターのレールを歩かされてるみたいですが、ブツクサ言わないのは景色が素晴らしいからです。海岸の断崖をへつる小道が5キロも続くなんてコースは珍しく、関西、関東にこのような自然道はないはずです。さらに、スタートからゴールまで3時間近く、全く人家が眼に入らないコースでもあり、か細い道をトレースすることもあって、大げさにいえば「秘境コース」。道標は整備されてるけど、はじめて歩く人は不安を覚えるでせう。


今回は途中の黒崎から海岸を離れて山手の道を選びました。こちらは見事にフラットな森の中の地道です。このコントラストはとても素敵で、つい先ほどまで断崖のアップダウンでゼーゼーハーハーあえいでいたのがウソみたい。あちこちでウグイスがさえずってるだけの静寂境です。


森の中を30分ほど歩いて、突然、現れるのが「加佐ノ岬 倶楽部」の玄関。木立の奥にテラス席が見え、なにやらドラマに出てきそうなロケーションです。ここは90年代終わりごろまで「硲伊之助美術館」でした。(現在は市内の別の場所に移転)
 岬のどん詰まり、回りに一軒の人家も無いこんな場所で、よう喫茶店なんかやるなあと感心しますが、平日の今日でもそこそこ客はあります。コーヒー一杯飲むために、往復10キロ以上車を走らせてるのか。ぜーたくやなあ。


カフェの南側に、3年前にできた「橋立自然公園」の入り口があり、この公園を抜けて橋立の町へ出、キャンバスのバス停からJR加賀温泉駅へ向かいました。帰宅は9時20分。(5月29日)


なつかしい片野海岸。ハマヒルガオが咲いてます。
加賀海岸 



だんだん草深くなってきて・・。ダイジョウブかな?
加賀 



落ちたら助からない・・崖っぷちにベンチあり。 コワ~。
加賀 


右下の土色がハイキングコース。くねくね道+アップダウンの連続です。
加賀 


黒崎からは一転して静かな森の中の道になります。
加賀 


カフェの入り口に着きました。
加賀 


今年はじめてアイスコーヒーを注文しました。
加賀 



カフェからすぐ近くの加佐の岬灯台にも立ち寄ります。
加賀 



灯台西側の風景。ここを歩いて片野へ向かうのが本来のコース。
加賀 


橋立自然公園を抜けて町へ出ます。36㏊と、かなり広い公園です。
加賀おわり