大阪日暮綴


●半畳雑木林・・二年目の芽吹き

 昨年末に鋏でジョキジョキ枝を切り落として冬を越しましたが、4月半ば過ぎて、新しい芽が出てきました。無愛想な常緑樹に比べて、落葉樹は「一から出直し」みたいな感じなので成長が楽しみです。

 今年、新しく植えたぶんは、クロマツがようやく一本だけ芽を出しました。センダンやイチョウは芽だしの気配なし、大丈夫かな。


二年目 ナンキンハゼ
芽だし


二年目 クヌギ
芽だし


二年目 モミジハフウ
芽だし

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大阪日暮綴


●恒例・四天王寺古本市

 今回で11回目。のべ40万冊?の古本が展示されるというから、一通り見て歩くだけでも時間がかかります。傾向としては、よりどり○○円、という一律値段の本が多くなった。買うほうもこのほうが気楽だと思う。安いのは100円から。(150円~300円が多い)
 2時間くらいウロウロして買ったのは4冊で900円分。一冊は駄目男が生まれた昭和14年発行の林芙美子著「清貧の書」。しかし、よく売れたのか、増刷された昭和16年10月発行のぶん。戦争開始2ヶ月前になる。とても粗末な本のつくりに郷愁を感じて買った。(5月1日まで開催)


林芙美子著「清貧の書」には珍しく印刷ミスがある。紙がよじれて印刷がずれたらしい。紙はわらくずを鋤込んだような粗末なもので、インクのノリも悪い。
古本 


古本市



古本

読書と音楽の愉しみ


●最近の演奏会から・・・

 好きな曲で、かつ、演奏の機会が少ない大曲を一週間に2回も聴けてとてもハッピー。こんなこと、もう二度とないかもしれない

■大フィル4月定期演奏会 ブルックナー「交響曲第9番」
 予定していたハウシルトが病気で、代わりにカール・アントン・リッケンバッヒャーという知らない指揮者が登場。大学教授みたいな風貌の人でありますが、師と仰いだ指揮者がオットー・クレンペラーというのだから相当の年齢であります。
 演奏は、書法でいえば「楷書」で、それでいいのでありますが、少々面白みに欠ける。こなれるほど経験がないのか、彼のスタイルなのか分からないが、表情豊かとはいいがたい音作り。でも、それはピンチヒッターにたいして望んではならないのかもしれない。技術的にはなんの遜色もなかった。残念なのは、曲が終わったとき、拍手をフライングした人が10人くらいいたこと。懲役5年の刑に処す。(4月19日 ザ・シンフォニーホール)

■第51回大阪国際フェスティバル
 大植英次指揮 マーラー「交響曲第2番 復活」
 新しくなったフェスティバルホール、この日が初見参でした。座席数は2700席で前と一緒。形もほぼ同じだが、ステージバックのタッパが前より1,5倍くらい高くなった感じで、音響の改善はこれの効果が大きいのではと察します。しかし、間口が広すぎること、定員が多すぎること、の自分の不満は旧来のままで、クラシックファンとしては好きになれない。エントランスやロビーのインテリアも、もう少し華やかさがほしい。ハレの場に来たという気分が湧かない。ロビーの雰囲気は、シンフォニーホールや西宮芸センのほうがずっと良い。

 設計者の言い分は、ステージバックの空間を大きくとったから、ロビーの面積が狭くなった、もともと敷地が狭いから仕方ないと・・言われそう。


 
さて、大植英次と大フィルによる「復活」は二度目で、最初は大植が朝比奈隆の後継者としてデビューした演奏会、ちょうど10年前になる。
 朝比奈サンの演奏で耳タコになってる、クソうるさいリスナー(自分もその一人)を背中にして、どれだけ大きなプレッシャーを感じたか。彼を選んだ大フィル事務局も祈るような思いで臨んだ演奏会だった。でもデビューは大成功。あの日の聴衆のコーフンぶりは今でも忘れない。


マーラー自身、ベートーベンの「第九」に負けない、凌いでみせると意気込んで必死のパッチで創作したこの曲、残念ながら、まだ「第九」の人気に追いついたとはとても言えない。「第九」サマサマの日本では永久に追いつけそうにないが、聴く人を感動させるという点では決してひけをとらない名曲であります。興味ある人は図書館でCD借りて試聴してみて下さいませ。


当夜の演奏のスローモーぶりは特筆に値すると思いますが、その分、細部まで弱音でもきっちり聞こえ、それゆえ「練習、大変やったやろなあ」と感心もする。他の指揮者だったら、ここまで求めないというフレーズがあちこちでありました。
 コーダでは、トランペットが8本、ホルンが11本で、これがfffで鳴らすのだから、広いホールもものすごい音圧であります。ほとんど座ったまま歌わされたコーラスもボリュウムダウンすることなく迫力満点の
シメとなりました。これをもって「人生最後の「復活」と言いたくはないが、演奏レベルでは、これ以上のものがあるかどうか・・怪しい。(4月26日 フェスティバルホール)


フェスティバルホール 1階エントランス
フェスティバルホール


一階席のロビー
ホール


朝日新聞社ビルは解体工事がはじまっている
ホール 

読書と音楽の愉しみ


●井上理津子著「さいごの色街 飛田」を読む

 飛田新地の南奥「鯛よし百番」でメシを食べたことのある人は、往復の道すがら異様な光景を見て「ひえ~、えらいとこやなあ」と、見てはならぬものを見てしまったという気分になる。もう、とっくの昔に絶えたはずの色街の風景がゾンビのように蘇り・・いや、連綿と続いてるだけなんだけど・・。とにかく、これだけ堂々と売春ビジネスをやってるのは、日本中でこの飛田だけだそうであります。堂々と営業している証拠に、町内には交番所がある。なにをか言わんや、であります。


本書は大阪のおばちゃんルポライター、井上理津子さんが実に12年の歳月をかけて、必死のパッチで飛田のリアル世界に突撃した奮闘記であります。女子禁制の色街になんでおばちゃんが?・・これはもうライターの性というしかない。しかし、もし男のライターだったら暴力沙汰は免れなかったかも、と思えるヤバイ取材の連続だ。
 だからといって、おばちゃんが正義感や人権意識をモロにだしてワルを糾弾するといった感じの本でもない。「直ちに廃止せよ」なんて文言は一度も出てこない。結局、執筆動機は、人間の人間に対する果てしない興味のなせる業としか思えない。


はじめて知ったが、新地内の通りには愛称があって、北よりの通りから「青春通り」「かわい子ちゃん通り」「年増通り」「妖怪通り」「年金通り」となっていて、おねえさんたちが年代別に棲み分け、顧客に分かりやすくなっている。ということは「鯛よし百番」のある通りは「妖怪」または「年金」通りなのか。ただし、当地では、顧客が80歳のじいさんでも呼びかけは「兄ちゃん」であり、おねえさんは60歳代でも「おねえさん」逆に、曳き子は50歳でも「おばさん」という呼称が決まりになっている。
 ある日、著者は「え?ナニコレ!」という場面を目撃する。●●苑と書いた老人ホームのマイクロバスが到着し、ジャージー姿、よろよろ歩きのじいさんたちが店へ吸い込まれたのである。西成界隈では生活保護費をパチンコに使うことが非難されているが、買春に使ってる可能性も当然ある。


飛田新地が事件を起こして世間に知られることが無いのは、伝統の明朗会計システムのためだと言われる。相場は30分コースで21000円。このうち1000円は消費税というのが笑わせる。しかし、冗談でもイチビリでもなく、業態のタテマエは「料亭」なのだ。だから消費税は正当に請求できると。これは標準価格で、マルビの顧客のためには15分で1万円というコースもある。15分や30分で酒なんか飲んでる時間あるわけないから、160軒もの「料亭」があるのに、酒の売り上げはさっぱり・・というのが地元酒屋さんの嘆きであります。


売り上げの配分はどうなのか。飛田では、経営者4、おねえさん5,曳き手おばさん1が普通らしい。一日に3人の客をとれば、おねえさんの収入は3万円になるが、これは表向き、実際はいろんな名目の「経費」でさっ引かれる。おねえさんの多くはモロモロの事情で「前借」のある身なので、稼ぐことイコール借金の返済でしかない。一度この世界に落ちたら抜け出せないのは、おねえさんたちの無知、無教養と経営者のずる賢さのせいだと言ってもよい・・と書けば、みんなワル揃いのように思えるが、なかには救済の姿勢で雇う人もいるから複雑である。


著者が一番関心があったのは、おねえさんたちの身上である。しかし、取材に応じてくれる人はいない。100%暗い過去を背負って、世を忍んで生きてる女性ばかりだから仕方ない。しかし、そこをなんとか・・とアプローチに努力し、数人おねえさんと経営者から話を聞くことができた。これに執着して12年を要したのかもしれない。最後に出て来る岡山の女性はわずか150万円の借金のために飛田へ売られた。彼女を「買った」女性経営者の人生観がすさまじい。まるで鬼である。裏社会で辛酸をなめ尽くし、飛田社会でのシノギを極めたような、えげつないオバチャンだが、99%鬼なのに、1%は彼女を救うのは自分しかいないという仏心が湧いて、鬼オバチャンにも葛藤が起きる。


・・というあんばいで、12年を費やした取材のあれこれが300頁に詰まっている。これがヤミ社会告発の本だったらメディアでも話題になったかもしれないが、あくまでもルポとして書いたというのが著者の姿勢であります。飛田ビジネス同様に、著者も「あうんの呼吸」でこの社会を
見ている。よって、けふも飛田は平穏にアウトロービジネスで稼いでいるのであります。(2011年10月 筑摩書房発行)


戦前は「一見さんお断り」の高級遊郭だったという「鯛よし百番」インテリアの悪趣味コテコテデザインが評価されて、国登録有形文化財に指定された珍しい例。
百番

店のHPはこちら・・・
http://r.gnavi.co.jp/k069800/

ウオーキング・観光


●舞洲に200万輪のゆり園ができる・・

 此花区舞洲の西端の海際に「ゆり園」ができます。ずっと荒れ地のままでしたが、ようやく美しい海岸風景が見られそうです。
 チラシによると、開園は6月1日から7月7日まで。入園料は大人1000円。なかなか強気の料金だけど、チラシの写真のイメージ通りのかっこいい風景になれば人気が出ると思います。。


主催は「ピーエスジェイコーポレーション」という、イベント企画会社。河内長野に本社があり、スキー場のシーズンオフでの観光事業などを手がける会社らしい。舞洲の海辺を花いっぱいにして楽しんでもらおうという意欲的な企画ですが、運営はたいへんでは、と他人事ながら心配してしまいます。空き地だらけの場所だから、駐車場は簡単につくれるけど、その他の施設はすべて仮設でまかなわなければならない。

 水道がないから、食事の提供やトイレはどうするのか、といった基本的なことからクリアせねばならない。敷地内で弁当を使ってもらうなら、ベンチや日よけテントを大量に用意する必要がある・・等々。
 まあ、その道のプロがやるのだから、みんな杞憂に終わるのでせうが、美しい花園づくりの裏側の苦労多々であります。舞洲を売り出す絶好の機会になるので、しっかり利益を挙げて、来年以後も続けてほしい。


■開花状況などの情報はこちらから・・・
http://yurien.com/


チラシのイメージ写真
舞洲 


約5万㎡の敷地がユリで埋め尽くされる・・苗は植え付け済み
舞洲ゆり園 


敷地の東隣の海岸風景。何度もここで紹介したけど、大阪市内とは思えない風景です。 GWはここでのんびり・・も一興。
舞洲

大阪日暮綴


●今も現役・秀吉のつくったインフラ ~太閤下水~

 84歳のスーパーウオーカー石田俊雄さんから「大阪あそ歩」150コース全部歩きましたで、とすごいボリュウムのレポートが届きました。ほぼ一年間で踏破してるのだから、たまらんエネルギーです。


この機会に、前から気になっていた背割り下水(太閤下水)を訪ねてみました。石田さんのレポートと「あそ歩」地図のコピーをもって一時間ほどの散歩です。
 地下鉄「松屋町駅」で下車、松屋町筋と東横堀川沿いの道を歩き、長堀通りの南側で「住友銅吹所」跡に着きます。偉大な住友財閥の始祖「泉屋」発祥の地で、銅の精錬をここでやり成功しました。明治になって移転、その跡に住友家の邸宅が建てられ、日本初のビリヤードも作ります。
明治25年より前に完成していたというから、築120年になる木造建築です。一見、洋風建築に見えるけど、実際は和洋混交、なんとも妙なデザインの建物です。


ここから北へ10分ほど歩いて南大江小学校にくると、敷地に接して背割り下水の一部が見えるように保存してあります。秀吉が天下をとって
大阪城の西側に壮大な街作りが行われました。町の一区画は40間四方で(72m×72m)碁盤の目のように整備されました。現在の「船場」のベースになった街並みです。
 当時の天下人は自ら都市計画もやったもので、大阪城やこの街から出る下水をながすための水路も設計。もう400年以上も昔のインフラではありますが、いまだに現役というのがすばらしい。


つくった当時はすべてオープン(開渠)でしたが、次第にフタがされて暗渠になっていきます。現地では、それを一部だけフタをとった形にして、上から覗けるようにしてあります。後世に石垣の築造やコンクリートで補強するなど手を加えていますが、下水といえば円筒型の下水管しか想像できない現代に、こんなクラシックな下水道が残ってるなんて信じられない。

 このような昔の下水道が市内で約20キロも残っていて、ちゃんと役だってるそうで、その有り難さは「お宝」ものではないでせうか・・と思ったら、昔下水道のうち約7キロは大阪市の指定文化財に選ばれた。ほんまに「お宝」指定され、めでたいことです。


東横堀川沿いを歩くなんて、滅多にない経験。
太閤下水


日本最古のビリヤード(非公開)表側は洋風だが・・・
下水 


裏側はなぜか和風のデザイン
下水 


太閤下水ののぞき場所
下水 


肉眼ではなんとか見えるけど、ガラスが反射して写真が撮れない。
右上部に石垣、下の明るい部分が水の流れ。
下水 


役所のHPから画像を拝借。
小さいけどよく分かります。立派な石組みに感心。間口は3m、高さは2mで 人が歩ける広さがある。
下水

大阪日暮綴


●あべの歩道橋 ようやく完成

 4年?くらいかかって改築工事がなされていた歩道橋がやっと完成、今週中に使用開始になりそうです。ものすごい難儀な工事であったこと、シロウトでもわかります。施工は大日本土木。

設計はコンペで公募され、採用されたのは、上から見るとあべのの「あ」のローマ字読み「a」の形になるユニークなもので、このアイデアで当選したのでせう。構造は屋根付きのトラス構造、全周約200m。地下道の大混雑がやっと解消されます。 ハルカスビルも足場がほぼ全部撤去されて全景が見えるようになりました


英文字のaの形になっている。右側がハルカス
(この写真は大阪市のHPより引用)
あべの歩道橋



あべの

閑人帳


●どうしてこんなに安いのか

 6年間使ったプリンターが壊れたので、ヨドバシカメラ梅田へ。「いっちゃん安いやつ」を探したら、キャノンとHPの2種類があり、キャノンを購入。値段は6280円ナリ。HPはなんと5400円であります。(HP=ヒューレットパッカード)


決して単純な構造のキカイではなく、電子回路もそこそこデリケートな商品なのにこの安さ。工場出荷価格は2000円台でせう。いくら人件費が安いといっても、製造工程や流通コストを考えると、これで利益がでるなんてあり得ないと思ってしまいます。10年前は最低でも2~3万円くらいしたのではないか。


どうしてこんなに高いのか
・・と、低価格に感謝しながら、しかし「なんでこんなに高いねん」と憮然たる思いになるのが交換インクのメチャ高い値段。4色セットで4000円近くするのだから、不条理そのものであります。新品プリンターにも同梱されてることを勘案すると、本体はもっと低コストになります。


思うに、この値段のアンバランスは、メーカーの陰謀でありませう。本体の販売ではもうけナシ。しかし、ランニングコストになるインクでがっぽり儲けようと。ユーザーはインクを選べないという弱みを最大限に利用して最終的にはインクの売り上げで稼ぐ。十分にがめつい商いです。


プリンターのメーカーどうしではインク価格のカルテルを結んでるのではないか、と疑いたくなる。プリンター本体の信じられないくらいの低価格競争に比べて、インク価格が数年で半分とか三分の一になったとは思えない。コストダウンのための技術的進歩も皆無だったことになります。

 6年前に買ったプリンターには90頁の「取り扱い説明書」がついていたが、今回の製品には新聞紙大のビラと薄っぺらな冊子がついているだけ。セットアップもえらく簡単になっていて、ホッとしました。これだけ進歩改良が続くキカイなのに、なんでインク代が・・貧乏性には腑に落ちないのであります。


キヤノンプリンター

閑人帳


●「路上的旅人」さんから便りあり

 十数年前に「いちびり」がご縁で知り合った川谷清一さん(自称・なにわのブレッソン)、最近は消息がよくわからなかったのですが、先日、宮城に引っ越してボランティア活動中心の暮らしをしているとの便りがありました。
 本職を秘していたけれど、公務員だったみたい(だから公開するとマズイ)今は退職して、少しでも役に立てればと宮城に転居、生来の生活感はそのまま、復興活動のお手伝いをしているとのことです。

さすがに、昔のようないちびりはできませんが、長年培った表現力で川谷流の情報を発信しています。

はやくも風化がはじまっている大震災の記憶。彼自身撮影した現地の
写真がうまくまとめて掲載されているのでご紹介。

■デジブック
http://www.digibook.net/d/f115c3b791588c58bfc06a9619fec1fb/?viewerMode=fullWindow

大阪日暮綴


●ぼたんと石楠花が見頃  ~長居植物園~

 桜が終わるとぼたんの開花。バラより華やかなのに、いまいち人気がないのは(人出が少ないのは)ステージづくりでの演出がしにくいからでは、と思います。フツーに土に植わってるだけですからね。
 石楠花も派手さでは相当なもんですが、さらにナチュラルで「ここで勝手に咲いてます」てな感じ。

 まもなくツツジが咲き、バラはそのあとです。植物園を「我が家の庭」気分で年中気楽に出入りしているけれど、ほんまに自宅の庭だったら年間、ン千万円もの維持費がかかるわけでして・・。
 この仮想の我が家の庭は24万㎡、我が家のリアルな「半畳雑木林」は0,8㎡。その差、30万倍。大して変わりまへんがな。


ぼたん園にて
長居植物園 


長居 


長居 


石楠花園にて
長居



長居 


プロムナード
長居おわり

閑人帳


●映画「舟を編む」鑑賞

 評判の良かった原作(三浦しおん著)はここで紹介済み。めざとい映画人が早速映画化を企画し、29歳の石井裕也監督がメガホンをとった。
 辞典の編集という地味なテーマは、小説ならともかく映画で表現するのはかなりしんどいはず・・と思っていたけど、ストーリーをいじらず、原作のイメージ通りに映像化しているので、原作の読者が観たら及第点をつけるかもしれない。


とはいえ、小説を読んでいない人が観たら・・あるいは、辞書なんかに興味がない人が観たら退屈するでせう。もうちょっと笑いをとるシーンがあったら・・と思う。主人公、馬締(マジメ)光也が筆書きの古典的なラブレターを渡す場面などがチャンスだけど、石井カントクは主人公のようにマジメに撮っている。惜しい。


辞書をつくるのがどんなにしんどいことか。言葉の検索、解釈、応用から、紙の質感まで万全の配慮をし、10年、20年の地味な作業を経てようやく出版される。なのに、その瞬間から陳腐化がはじまる。ただちに改訂、補足の準備をしなければならない。こんな仕事に向く人って、百人に一人もいないでせう。野球の世界でいえば、スコアラーみたいな仕事か。


前半のテンポがえらくゆっくりしてるなと思っていたら、後半は駆け足。2時間を超えることが分かって、バタついたのかもしれませんね。映画はみんな90分にまとめよ。長い映画が嫌いな駄目男としては、この作品も20分ぐらい縮めてほしかった。
 八千草薫や加藤剛という俳優が出ていて「わ、まだ生きてはったん?」と芸能情報鈍感人は感心。こんなベテランから見たら、石井カントクは孫の世代、気楽なアルバイト気分で付き合ってるのではありませんか。(アポロ シネマ8)


■映画の公式HP
http://fune-amu.com/#cast


映画 舟を編む 

大阪日暮綴


●大阪・エスカレータ右立ちの真相

 鉄道の雑学本、博学こだわり倶楽部編「関西の鉄道 関東の鉄道」にこのことが書いてある。昔から諸説があったが、1970年の大阪万博のとき、阪急電鉄が混乱を避けるため「エスカレータは左を開けて下さい」とアナウンスしたから、右立ち、左あけになったのだと。
 なぜ右立ちを指示したのかといえば、欧米諸国の習慣を真似ただけのことで、論理的根拠はないらしい。なんや、しょーもな。


しかし、全国的には左立ちのほうが圧倒的に多い。大阪と同じ右立ちは、神戸、奈良、和歌山と仙台だけだという。京都は基本が左立ちだが、大阪から団体がどやどやと繰り込むと、一時的に右立ちになり、混乱する。地元の乗客が圧倒的に多い地下鉄や京阪京津線などは明快に左立ちになっている。


では、京都と大阪の中間、高槻駅ではどうなのか。自分の経験からいえば大阪流右立ちであります。距離的には中間であっても、利用者の比率が大阪に偏るので、力関係でそうなるのかもしれない。
 時に、右にも左にも立ちんぼの人がいて、急ぎの追い越し通行人はスキーのスラロームよろしく右往左往する。そんな場面もあります。


外国人観光客は、東京、京都と旅して次に大阪へ来たら右立ち。why?=なんでやねん、といぶかるでせうね。ガイドさんやホテルのフロントが「なんでやねん」と訊かれたら、どう答えているのでせうか。


鉄道本
 

大阪日暮綴


●我が町のハザードマップ

 今朝は「地震で目え覚めてしもた」人が大半だったでせう。将来来るかもしれない巨大地震に「油断するな、備えよ」の警告かもしれない。
 10日ほど前、各戸に区役所から防災プランの冊子が配られました。各町ごとの被害想定が数字で記入されていて、地震では、自宅はどれほどの揺れになるか具体的に分かります。


東南海・南海地震は向こう30年間に起きる可能性が60~70%です。自宅周辺の揺れは震度5強となっています。(大阪市北部で震度6弱)
 一方、上町断層帯地震は、向こう30年間に起きる可能性が2~3%。しかし、揺れはこちらのほうがずっと大きく、自宅周辺で震度6強です。大阪市民の死者は約8500人。全半壊の建物は27万棟で、東南海、南海地震よりずっと深刻です。幸い、自宅は津波に襲われることはありません。


だからといって、どう対処するかと思い巡らせても、な~んもできないのであります。対策したのは家具の転倒防止だけ、食料、水の備蓄なんて全然やる気なしというお粗末さです。
 不幸にして建物が壊れてしまっても、賃貸住宅だから再建の責任はなく、どこかへ引っ越すだけ、この点は大いに救われます。いや、そんなセコいこと考えるより、地震が来る前にあの世へ行っておくことがベストでありませう。東南海・南海地震の確率が30年内に60~70%であれば、現在30歳くらいの人は、老人に比べてもっと高い確率で遭遇することになります。お気の毒というしかない。

 

 配布されたハザードマップ 左が東南海・南海地震、右が上町断層帯地震の被害の大きさを表す。上町断層帯地震で最大に揺れるのは中央区と天王寺区で震度7と想定されている。
ハザードマップ 

犬町・猫町情報


private

             5月号表紙 by ぽんさん


表紙5月号 


                鯉のぼル 猫

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●5月例会ご案内  ~担当 ぽんさん~

天ぷらウォーク in 山田池公園(枚方)

■5月9日(木)  雨天中止
■集合  京阪・牧野駅改札口 10時
■参考 ダイヤ
京阪・淀屋橋駅 9:20(特急)9:42枚方市駅着 乗換
9:44発 牧野駅9:49着
または・・淀屋橋駅9:02(準急)牧野9:39着
■コース (昨年と逆のコースです)
牧野駅ー穂谷遊歩道・摘み草ー山田池公園 天ぷらーJR学研都市線
藤阪駅ゴール  距離 約8キロ 高低差なし 段取りは例年通り


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●4月例会レポート

   
 
平城京の原風景を歩く  
~担当 YTさん~

 前日から雨模様のなか、早朝に実施と決めて高の原駅に集合、出発。ところが予定コースの山道には真新しいフェンスと錠前が・・。やむを得ず、住宅街を遠回りして本来のコースにインしました。小さな神社で昼食をとり、水上池から平城京跡に入り、西大寺駅へゴール。
 桜はほぼ散っていて期待はずれでしたが、懸念した雨は降らず、まずまずのウオーキングでした。


晩のおかずを仕入れます。
例会


平城京跡にわずかに残る桜を探して記念撮影
例会


サウダージさんのスケッチ 水上池風景
4月例会 

ウオーキング・観光


●京都御所で名残の花見

 三日前の春の嵐で桜は全部散ってしまった・・と思い込んで京都御所へ出かけると、意外や満開。しだれ桜、八重桜をベストタイミングで見ることができました。また、二日前なら御所の一般公開で大混雑したところ、今日は閑散としているのがラッキー。天気も最高。

 歩きのネタに困ったら御所へ・・がなんとなくセオリーになっていますが、いつ行ってもハズレのない、楽しい散歩コースです。(4月9日)


御所 


御所桜 


御所

アジア ウオッチング


●中国料理の豚肉は「病死体の肉」だった・・

 もっか鳥インフル問題で緊張が続く中国。だが、つい先月は「豚」も大問題になった。上海を流れる川に大量の豚の死骸が流れ着き、少なくても1万5千頭が回収された。なんでこんな事態が起きたのか。


ネット情報をまとめると、上流の嘉興の畜産家は死んだ豚の引き取り手がなくなったために、やむを得ず川に捨てたという。・・ということは、以前は死んだ豚を引き取る業者がいたのである。
 業者は感染症などで病死した豚の死体を引き取り、闇で市場に販売していた。価格は500gで1元(15円)100g当たり3円という安さ。といっても、仕入れ値はタダだから、大量に売れば大もうけできる。


密売された肉の多さから考えると、川の下流の上海市民は、知らずに病死した豚の肉を食べさせられたこと間違いない。不潔大国、中国の面目躍如たる事件ではある。
 しかし、摘発された業者が裁判で無期刑になったため、みんな一斉に手を引いた。だから、畜産家は困って川へ捨てた。闇処分、販売組織がなければ、川には年中豚の死骸が流れていたことになる。今回は大量だから事件になった。


畜産家、密売業者のモラルの低さにあきれるけれど、あちらでは「日常」感覚でありませう。人間の肉をも食う悪食民族だから、病死豚の料理くらいで驚いてはいけない。日本向けに輸出されてる加工食品の原料にも同じ類いの素材が使われてる可能性が高い。


■ニュース引用元
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130402-00000105-san-cn
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130401-00000041-xinhua-cn

流れついた大量の豚の死骸 。川は上海市の水道水源になっているが、当局は「水質に問題なし」と発表。
豚の死骸 


豚 

たまには外メシ


●春宵一献、脳を一撃「TOMATIN 2005」

 バー・ゴールウエイさん、ライブの日、以前に飲んで美味しかったTOMATINの新製品が入ったというので「ほな、ロックで」と注文。
 一口飲んで「ぐえっ、きつ~~」経験したことのない強烈なシゲキ。喉がひりつきます。マスターあわてて「あ、それ60,3度ですねん」「それを先に言わんかい、フガフガ」これの前にアブサンの水割りを飲んでたので、ようまわります。
 自称下戸がこんなんで委員会?としみじみハンセーするのでありました。日本には1200本しか入らなかったレアものらしいけど、いっぺん飲んで納得です。これをストレートで飲むオッサンは、喉と胃袋ががステンレスでできているに違いない。


ゴールウエイ 

ウオーキング・観光


●これはグッドアイデア「福よせ雛」 ~郡上八幡~

 もう一ヶ月も季節おくれになってしまったけど「ひな祭り」の楽しい情報です。ひな人形の古くなったものは、特別に上等なものはともかく、いずれは不要品として処分される運命にあります。
 なんとか活用できないか・・名古屋市の吉野孝子さんは、ミニチュア人形の衣装を古裂でつくる工房の主ですが、お雛さまを現代人に変身させるというトンデモ案を思いついた。宮中の雅なくらしの男女が、衣装のイメージは元のまま、庶民とかスポーツ選手になったら・・すばらしいアイデアです。


これを岐阜県郡上八幡の古い街並みで展示したところ大好評。お店は店先を提供するだけでなく、吉野さんの指導で自ら人形づくりもするので、作りがい、見せがい、両方楽しめ、見物の人とも会話が生まれます。従来の方法で、ただきれいに飾るだけとは大違いです。第一、捨てられる運命の人形たちが「第二の人生」を送れることになっただけでも大ハピーというもの、雛飾り行事の革新です。もちろん、従来の伝統的な雛飾りもきちんと展示されています。


変わり雛や変わり羽子板など、時流を表した展示用の品は従来もありましたが、発想、表現の面白さ、テクニックではこの「福よせ雛」が断然面白い。自分もつくってみたいと思う人、増えるのではないでせうか。


なでしこジャパンのサッカー試合。スタンドも盛り上がってます。
福



■2~5枚目の写真は「回転翼日記」さんから転載させてもらいました
http://rotorblades.blog113.fc2.com/blog-entry-180.html 


刀や矢も金属ゴミだって・・
福よせ雛 



わ、落としてしもた~
 
福 



めがねや新聞のミニチュアも上手につくってあります
福 


なんか、シュールな感覚の「作品」 コーヒーはなんでつくったのか。福

 
 

大阪日暮綴


●桜満開・土佐稲荷神社

 市立中央図書館の西隣にあるこの神社は、ミニサイズながら都心の花見名所です。周辺はオフイスビルやマンションばかりの四角張った街並みのなか、ほっとできる貴重なオアシスです。昼間は親子連れで、夕方からは近くの会社の宴会客で賑わいます。ここと靫公園は、新入社員の「宴会デビュー」の場所で、こんなの「想定外」と困惑するフレッシュメンも多いことでせう。


土佐稲荷神社

土佐 


木に子供が「満開」です
土佐 

読書と音楽の愉しみ


●森岡浩著「県別・名字ランキング事典」を読む

 3・11東北大震災のあと、新聞に掲載される犠牲者のお名前を何気にみていて感心したのは、佐藤さん、高橋さんの名前が非常に多いことだった。20人くらいのデータだと必ずどちらか、または両方のお名前が出ていた。東北3県には佐藤さんや高橋さんが多いに違いない。


で、今度この本を図書館で見つけたので、県別のランキングを見ると・・
 岩手県のベスト5は・・佐藤、佐々木、高橋、千葉、菊池
 宮城県のベスト5は・・佐藤高橋、鈴木、佐々木、阿部
 福島県のベスト5は・・佐藤、鈴木、渡辺、斎藤、遠藤、6位が高橋


関東から東北にかけては佐藤さんがすごく多くて、ここでのシェアが高いためか、日本全国のランキングでも堂々の1位であります。
 では、東京都のランキングは?と見ると、鈴木、佐藤、高橋、田中、小林の順です。大都会は人の出入りが激しいから、どの都市も顔ぶれはほとんど変わらないはず、と思って大阪を見ると・・
 ベスト5は、田中、山本、中村、吉田、松本の順でした。高橋さんは9位、佐藤さんは12位。けっこう変化があります。しかし、大阪、兵庫、京都、奈良の四府県を比べるとほとんど変わりません。井上、山田、橋本、藤原さんたちがこれに次いでいます。東京と大阪のいずれにもランクインしているのは田中さんだけです。


名字におけるローカルカラーの豊かな県はどこか・・沖縄県を除けば、宮崎県が一番かな、という感じです。
 ベスト5は・・黒木、甲斐、河野、日高、佐藤 となっています。黒木さんが一番多いなんて、ちょっと奇異な感じがしますね。佐藤さん、ここでもしぶとく登場しています。では、お隣の鹿児島県は?と見ると、ベスト5は、中村、山下、田中、前田、東(ひがし)の順でした。宮崎とぜんぜん違ってるではありませんか。佐藤さんは50位以下、へえ~~。

ちなみに、全国ランキングでは
■1位~10位
佐藤、鈴木、高橋、田中、渡辺、伊藤、山本、中村、小林、加藤

■11位~20位
吉田、山田、佐々木、山口、斎藤、松本、井上、木村、林、清水

■21位~30位
山崎、森、阿部、池田、橋本、山下、石川、中島、前田、藤田
(以下略)こうして見ると、納得できるランキングでありませう。


いったい、こんな難儀なデータをどうして調べたのか。著者によると「電話帳」だそうです。しかし、電話帳は年々薄くなり、とうとう消えてしまった。今後、再登場することはないだろうから、この本は将来、名字研究の大事な情報源になるでせう。(2009年10月 東京堂出版発行)
 

名字ランキング 

大阪日暮綴


●はじめて見た「コスプレ」

 日常はとても着ることができない、ハデな衣装や化粧で変身するのがコスプレ・・というくらいの知識はありましたが、オジンには別世界の話。当然、若いオネエチャン専用の趣味だと思っていたら間違いでした。オニイチャンにもマニアがいたのであります。嗚呼、嘆かわしい・・いや、どうでもええか。


3月24日、日本橋でんでんタウンを歩行者天国にして変人大集合のお祭りが開かれました。恵美須町の交差点に警察車両がたくさんいたので、スワ、事件か?と思ったらお祭りの警備用なのでした。

 群衆の中をさまようコスプレモデルさんを見ると、男性4、女性6くらいの割合で、男性も結構多い。変身モデルの多くはアニメの主人公らしくて、人間のヒーローとロボットが大半でした。ロボットはどれも大変な力作で、よくここまでリアルに作ったもんやなあと感心しました。はやりの「ゆるキャラ」とは正反対のガチゴチのハードなつくり、どんだけ手間とお金つぎこんだのか、涙ぐましい努力を想像すると、悪口を言う気も失せるのでありました。


こんなのが、正しいコスプレだと思ってました。
コスプレ 

注目されることの快感、わからんでもないけど・・・
コスプレ


これでも結構恥ずかしいけどなあ・・
コスプレ 


見よ、この傑作を! しかし、着たり脱いだりが大変やろなあ、と気になります。
コスプレ 


一番人気はこの着ぐるみ?ロボット。重量が何十キロもありそうだが、構造がよく分からない。
コスプレ 


あんたら、ヒマジンやなあ・・と、他人のこと言える身か
コスプレ 

プチ・ケチの研究


●即席炒飯の素「鶏だし・ゆず胡椒」 ~グリコ~

 炒飯の素といえば永谷園の「五目炒飯の素」が売れ筋ではと思いますが、独占許すまじとグリコでもしみじみ研究を続けたのか、写真のような新製品を出しています。なんとか味で差異をつけようと、具材、たれの袋をセパレートし、先に具材を入れ、できあがり寸前にゆずの香りがするたれを加えます。これでなにやら味がグレードアップした感じになります。メーカーの皆さん、苦労してるんですねえ。


永谷園のシェアーに食い込むことができるでせうか。この手の商品は、売れないとわかると早々に生産中止になります。二年くらい前、ヒガシマルから出た「ソースめし」は駄目男のお気に入りだったのに、人気が出ず、あっさり撤退してしまいました。
 このグリコの商品は98円ですが、よく見ると「2袋」入りです。五目炒飯は3袋いりなので1,5倍割高。プチ・ケチに厳しい消費者にはこれがネックになるかもしれない。しかし、昨日スーパーへ行ったら棚になかったので、売れてるのかもしれないし・・。

ゆず炒飯