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読書と音楽の愉しみ


●島田裕己著「民族化する創価学会」を読む

 中身ぎゅう詰めの本なので、簡潔にまとめるのが大変です。しかし、イメージでしか知らない創価学会の内側を知るには、手頃な解説書として役立ちます。基本的には批判的な立ち位置で書いてありますが、いわゆる糾弾、告発本ではありません。ここでは、誰もが興味をもつ問題のみピックアップしませう。


■心の問題を扱わない、不思議な宗教団体
 筆者、島田裕己氏が、いちばん「?」とする点はコレです。宗教=こころ(精神)の問題、神や霊などを大切にする・・と思われていますが、創価学会には、お寺でいうところの住職や教会でいうところの牧師がいない。「祈り」のない宗教なのです。本堂や教会もない。各地にある立派な会館にはホールがあるけど、祈りの対象にする祭壇がない。基本に日蓮宗系の教義があるものの、全ての会員が毎日熱心に勤行(ごんぎょう)しているわけでもない。そもそも、聖職者といえるトップリーダーがいない。初代リーダーは教育者、二代目は実業家、三代目、現在の名誉会長も聖職者ではないでせう。


■「現世御利益」が第一
 仏教では、宗派にかかわらず先祖供養といって、自分の先祖を大切に思い、祀るものですが、創価学会においては、一般仏教ほど、そのような先祖崇拝の考えがない。過去や未来を思い患うより、今生きている自分たちの幸せの追求を優先する。極論すれば、心の問題とか、スピリチュアルな、あいまいなことより、勝ったか、負けたか、のほうが分かりやすい。
 その最大のテーマが「選挙」です。自分たちの努力の成果が勝ち負けでキッパリ出ます。教義などを表に出すと「政教分離」のルールに違反するから、なおさら現実主義者になる。


■意外に仲が悪い創価学会と公明党
 著者がかなりのページをさいて説明しているのが、この問題。よそ者は、学会と公明党は一心同体のごとくのように思っているが、それはうわべのこと。むろん、犬猿の仲ではないけれど、お互い、批判や怨恨がわんさとあって内輪もめが多い。かつては、公明党の委員長などトップや幹部の醜聞をあぶり出して裁判沙汰になったことも度々あります。


■お金はいくらかかるのか
 会員が本部にお金を納めることを「財務」という。強制でも金額が決まってるわけでもないが、基本は年1万円。これを銀行振り込みで納入する。著者の推定では、会員の数は250~500万人としている。(学会では公称800万世帯)250万人が1万円ずつ納めると250億円。当然、これでは足りない。よって、聖教新聞、公明新聞(党の機関誌)を発行し、民音でのチケット販売、各種美術展開催による収入ももくろむ。名誉会長の著作本の売り上げもある。聖教新聞の発行は500万部超といわれ、毎日新聞(340万部)より多い。一ヶ月の購読料は1880円。
 なんやかんやで、一世帯平均、年間10万円くらい費やしてるのでは、というのが著者の推定。


■あのハービー・ハンコックも信者に
 アメリカのジャズピアニスト、ハービー・ハンコックがSGI(創価学会インターナショナル)の会員である。彼を「折伏(しゃくぶく)」したのが、ウエイン・ショーター。これは知りませんでした。SGI活動の成果の一つといえる。しかし、別のユダヤ系ジャズメン某も入信し、亡くなったとき、葬儀はユダヤ式で行われ、しこりを残した。SGIの問題点かもしれない。


■どこへ向かうのか
 本書の副題 ~ユダヤ人の来た道をたどる人々~ とは、創価学会のポジションの難しさを危惧してのサブタイトルであります。まず、次期会長を誰が担うのかという問題がある。聖職者でなくてもカリスマ性は必要だが、そんな人材はいない。創価大学でエリートを育て、その中から・・という考えもあるが、遅きに過ぎたというか、人材は育っていない。

 昔のような荒っぽい折伏(布教活動)はできない今、信者数を維持するには、親から子へ、子から孫へと世代系列で受け継いでいくのがベターであるけれど、初代の熱心さ、活動力が引き継がれていくかどうか心許ないところがある。勤行より、選挙活動や文化活動に熱心な信者が増えたら、そもそも宗教団体と言えるのかという疑問も持たれる。

 著者が案ずるところは、宗教団体なのに、結束力や政治力を駆使して一定の影響力を持ちつつ、社会からは浮いた存在の巨大集団になってしまうのでは、ということです。大きな潜在力を持ちながら、世上明快に顕在することはないユダヤ人のように。(2008年11月 講談社発行)


本・創価学会


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ウオーキング・観光


●「たま駅長」で人気の和歌山電鉄 ごあんない

 駅長の帽子をかぶった三毛猫が乗客を迎える・・というので人気急上昇した「たま駅長」。その集客効果の大きさを讃えられて、社内での序列はなんと上から三番目の重役であります。物言わぬ猫ちゃんが大出世しました。


そんな人気キャラをひと目見ようと遠近からお客さんがわんさと来るのでありますが、マイカーで来られては商売あがったりなので、無人駅なのに、駅前駐車を追っ払うガードマンがいたりして、笑えます。
 ところで、たま駅長に会いたくて来たのに、駅長さんはハダカでガラス張りの専用駅長室でひねもす寝ていてお愛想ゼロ。みなさんガッカリして引き揚げるのでありました。駅長帽子かぶってとかの演出は、メディアの取材があるときとか、記念行事が行われるときだけの演出で、ふだんはただの猫です。勘違いなさらないやうに。


せっかく高い電車チン使って来たのに、ガッカリ訪問にならないよう、沿線の観光、ウオーキングも楽しみませうと「いこい」誌、秋号でコースを紹介しています。(下の写真の撮影は6月にしました)
 JR和歌山駅で「一日乗車券」を買い、途中の伊太祁曽(いだきそ)駅と甘露寺前(かんろじまえ)駅で下車、神社拝観や水辺のウオーキングのおすすめをしています。たま駅長が勤務するのは終点の貴志駅ですが、ネコ見るだけで往復するよりずっと楽しいプランです。(和歌山駅で案内パンフをもらって下さい)

「いこい」誌は近畿地区信用金庫協会加盟の店で配布しています。

■和歌山電鉄のHPはこちら・・・
http://www.wakayama-dentetsu.co.jp/ 


伊太祁曽神社。伊太祁曽駅から5分。全国に木を植えてまわった神様を祀る神社。紀伊国=木の国 にも関わる歴史をもつ。
和歌山 終わり 


平池緑地公園 甘露寺前駅徒歩3分 最近整備されたばかりの公園で、農業用ため池を公園化したもの。一周約40分の遊歩道があり、弁当使うにもいいところ。
和歌山電鉄 


池の中に浮かぶ小島、実は古墳の頂上部。池をつくったときに水没した。向こうに見える山は紀州富士「龍門山」
和歌山 


特別仕様の電車には「たま電車」「いちご電車」「おもちゃ電車」の3タイプがあり、これは「たま電車」 紹介の乗ったり降りたりのプランにすれば、どれか一つには出会える。運の悪いときは全部ハズレもありますけど。
和歌山 


ロングシートをソファにした上、ならば、脚は「猫脚」にせねば・・と、こだわりました。えらい高くついた改造です。
和歌山 


終点まで30分かかるので、ベビーベッドも備えました。
和歌山 


猫の顔を模した貴志駅。屋根は和歌山産檜の檜皮葺という豪華さですが、無人駅。なのに、駅前駐車を追っ払うガードマンがいたり、駅中にカフェがあったり。プラットホームには「ネコ神社」まであります。単身勤務、たま駅長の責任は重い。
和歌山 


たま駅長は今年十三歳で高齢になったため、二代目(二歳)を養成中です。伊太祁曽駅に平社員として勤務しています。名前はNITAMA。二代目のたまだからNITAMA。 
和歌山 


電鉄の案内パンフには、他の観光名所も紹介されていますが、駅から遠いとかの理由で、ここに紹介の二箇所だけの訪問をおすすめします。電鉄のHPには駅長の勤務日程やデザイン電車の運行ダイヤも載っていますので、参考にして下さい。
  なお、現地には食堂やコンビニがないので、弁当は持参がおすすめです。


↓↓ よろしければポチリと・・・


ウオーキング・観光


●「弘法大師の道」新ルート開拓中

 山歩きの好きな人には見逃せない情報を一つ。
空海の弟子が著した詩文集「性霊集」にこんな文がある。

 「空海、少年の日、好んで山水を渉覧せしに、
 
吉野より南に行くこと一日にして、
 
更に西に向かって去ること両日程、
 
平原の幽地あり。名づけて高野という。
 
計るに、紀伊国伊都郡の南に当る。
 
四面高嶺にして人蹤蹊絶えたり。
 
今、思わく、上は国家のおんためにして」

この文に記されたルートを歴史的に検証し、登山道(歴史街道)として開拓しようというプロジェクトが進んでいます。主体は高野山金剛峯寺と吉野山金峰神社、それに奈良県が加わる。すでに道標の設置も進んでるらしい。

 ルートは、大淀町の世尊寺を起点に吉野山~金峰神社~と山上ケ岳への修験道を行き、大天井ヶ岳で西へターン、扇形山~武士ヶ峰~天辻峠~高野山への尾根筋をたどる道で健脚向き。大天井ヶ岳~高野山は直線で30キロくらいだから、実距離は40キロを越えるかもしれない。吉野発、高野山行きコースなんて、すごく新鮮味があります。


地図も磁石もナビもない時代、そもそも山道さえ無かった時代に、弘法大師はどんな方法でルートを選び、歩いたのだろうか。現代人の感覚からみれば、もう謎というしかない。修験道を極めれば、何十キロ先まで「透視」できるのだろうか。高野山から都へ帰るのも道無き道を行くしかない。全コース藪こぎ大会みたいな超難路だったはずです。弘法さん=文句なしにスーパーマンでした。

ルートの一部
弘法大師の道 地図

■記事引用元 黒滝村 いちろうさん(地図引用)
http://ameblo.jp/ichiro-hudoki/entry-11351268560.html

■同 吉水神社のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshimizushrine/60189758.html

■奈良県の関連情報
http://www.pref.nara.jp/miryoku/kobodaishi/index.html#link


たまには外メシ


●生駒の隠れ家レストラン「グリーンテラス」

 「こんなトコに家があるんかい?」といぶかる急坂の細道をタクシーはガシガシ登ります。緑濃い山中の一軒家に到着。本来、別荘だった建物を改装して予約客オンリーの店にしたのが「グリーンテラス」で、なんかミステリードラマに出てきそうな立派な洋館です。近年、このような自然環境に恵まれた新しい店が生駒山中に増えたそうです。たぶん「ラッキーガーデン」の成功が刺激になったのではと思います。

 さて、ランチは写真のような和洋折衷の創作料理。値段を聞き忘れたけど、3000円くらいだったような・・。当日はほかに客がなかったので貸し切り状態で、ゆっくりくつろげました。
 環境絶佳、雰囲気はいいけど、料理にうるさい人は不満があるかもしれません。でも、まあ、こんなふうにいろんな「外メシ」のシチュエーションを経験できて、楽しい思い出になります。店は4人以上の予約客しか利用できません。腕の悪いドライバーは悪路に難儀するので、タクシー利用の方が無難でせう。(生駒駅から1300円)


■天空のレストラン・・グリーンテラスのHP
http://www.greenterrace.net/



敷地内は階段、坂道だらけで移動が大変です。
生駒レストラン 

食事は広い部屋で・・ ダンスパーティもできます。
生駒の

前菜 
生駒    

メインは天ぷら
生駒 

シメはそばでした。あと、自家製のパンと珈琲がつきます。 
生駒   

テラス席からの眺めは抜群
生駒


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●最近の演奏会から

大フィル9月定期演奏会

ベルリオーズ作曲「幻想交響曲」ほか

 ホールで、バー・カンパネラのマスターとばったり会った。彼曰く「終わったら、玄関にタクシー待たせておきますから」と。他に相客二人、なんのことはない、演奏会場から新地のバーへ「拉致」されてしまったのであります。


んな訳で、金曜日だというのに開店は午後9時半。ほんま、えーかげんな商売してるなあ。しかし、3人だった客は、たちまち5人、6人と増えて、かつクラシックにうるさい人ばかりだったので、甲論乙駁、大いに盛り上がり、またしても終電車に駆け込みという、オジンにはしんどい帰宅となりました。


さて、今回の「幻想」は今売り出し中の山田和樹(33歳)の指揮、彼を見ようと(聴こうと)いう客で満席でした。この曲はもう彼の自家薬籠中の、といえるものですから暗譜で、いうのもうなずけます。別に奇をてらった振り方ではないけど、細部に目配りしつつ、ダイナミックレンジも満点のパワフルサウンドを聴かせてくれました。


パワフルサウンドといえば、この曲の初演は1830年で、ベートーベン「第九」より遅れることわずかに6年です。それにしてはものすごい革新というか、進歩というか、両者のサウンドの違いは明快です。「幻想」に比べたら「第九」のオーケストラサウンドの貧弱さが際だっています。ベートーベンは耳が聞こえなかったから、というハンディが大きな理由だとしても、すごい差があります。ベートーベンが保守的というより、ベルリオーズの才能が凄すぎるのか。(こんなこと書いたら、ベートーベンおたくに叱られそう)

 それはともかく、世の中には、聴くほうも、聴かせるほうも、カーッと熱くなってしまうこんなに楽しい音楽があり、それをライブで体験できることを率直に喜びたい。おおきに、ベルリオーズはん。(9月14日 ザ・シンフォニーホール)


カリラを初めてロックで飲んだ。
カンパネラ カリラ


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private ● 人生最後の? マーラー「復活」 公演ご案内

 来年4月、新フェスティバルホールのオープンに伴い、いくつかのこけら落とし公演が行われます。その中の一つ、駄目男が「第九」より好きな「復活」演奏会のご案内です。マーラーがベートーベンに対抗意識をもって?最終楽章に独唱と合唱を取り入れたスケールの大きい曲です。

新フェスティバルホール オープン
第51回 大阪国際フェスティバル

公演日程・・2013年4月26日 金曜日 開演7時00分
演奏 大阪フィルハーモニー交響楽団    指揮 大植英次
曲目/マーラー:交響曲第2番 ハ短調〈復活〉 約80~90分
独唱/スザンネ・ベルンハート(ソプラノ)、アネリー・ペーボ(アルト)
合唱/フェスティバルホール〈復活〉祝祭合唱団(大阪フィル合唱団ほか)

料金・・10000円~7500円~6000円
チケットが入手出来ない場合はご容赦下さい。
申し込み・・9月27日夜までにお知らせ下さい。

■どんな曲やねん、と興味ある方はこちらを・・・
M・ヤンソンス ロイヤルコンセルトヘボウ オーケストラ
http://www.youtube.com/watch?v=sHsFIv8VA7w&feature=related


■新ホールHPの案内はこちら・・・
http://www.festivalhall.jp/program_information.html?id=14



チラシ マーラー復活



ウオーキング・観光


●「青春18きっぷ」でミュージアムめぐり 

~その4~ 旧東海道  関宿の町並みを歩く

 今回は「未乗」路線はありません。関宿は20年くらい昔に行ったことはあるけど、以後、町並みの整備が進んで魅力が増してるのではという期待もあって出かけました。それに、奈良~関間の車窓風景がお気に入りなのも動機になりました。


関西本線の加茂~関間の田園風景を楽しみながら、正午ごろ関駅着。⒉時間の予定で町歩きしました。20年前に比べて宿場風景の整備が進み、魅力が増していました。玉屋という大きな旅籠が復元・公開されていて、観光の目玉(関宿のミュージアム)になっています。民家の10軒に1軒くらいはデザインがペケで惜しまれますが、でも、全体としては褒めたくなる出来映えです。住民の多くが高齢化していて、整備事業でワガママを言う人が少なかったのが成功の理由のひとつだと聞きました。


もう一つ、ここの町並みの魅力は規模が大きいことです。東の追分から西の追分まで1,8キロもあり、十分歩きごたえがあります。旧東海道の町並みでは最大のスケールだそうで、この長い区間にわたって電柱がない。それだけでも旧街道の風情に大きく寄与しています。休憩所やトイレの整備も十分で、飲食店も数軒あるので、ビジターの満足度は高いのではと思いました。


だったら、中山道の木曽の妻籠宿くらいに賑わってもいいはずなんですが、そうではないらしい。妻籠のような、昔ながらのつくりの宿がないからかも知れません。これといった名物がないのも弱みか。せっかく、ここまで頑張ったのだから、もう少し欲を出してほしい。JRも、もっと宣伝に力を入れてもいいのに、こちらも商売気がありませんね。
 大阪駅あたりからだと「ジパング倶楽部」の割引が使える距離であり、青春18きっぷも使いがいがあるエリアです。(9月7日)


関西本線の車窓風景の美しさ、もっと見直されてもいいと思います。
加茂から関まで、のどかな田園や森林、渓谷風景が楽しめます。
関宿 


関 


町並みは十分美しくなったけど、店屋の少ないのが惜しい。
関 


「眺関亭」から西の方、地蔵院を望む
関 


復元された「玉屋」関宿ではベスト3に入っていた有名旅籠。
関 


こんなにゆったりした部屋で寝られるのは金持ちの旅人だけで、6畳に10人詰め込むなんてのが普通だった。旅人は、どの宿でも蚤や虱に悩まされたらしく、対処方法を書いた案内書もある。
関 


和菓子の店で「白玉と冷やし抹茶」で一服しました。
関




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追記:「18きっぷ」のヘビーユーザー
        たなかよしゆきさんからの便りによると・・・

■一日、二日目は新潟県への往復に利用
■三日目は比良・蓬莱山登山に利用
■四日目は但馬の竹田城跡への往復に利用
■五日目は広島県、呉へ日帰り(大和ミュージアムの見学)に利用。
この日は午前5時30分に自宅出発、帰宅は午後11時10分。
往復14時間くらい電車に乗っていた勘定です。タマラン!

(注)青春18切符は5日(5回)分で11,500円です。

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●日本最後の秘境へ・・「尖閣クルーズ」は、どない?

 尖閣諸島問題で、政府は相変わらずの弱腰、ヘタレぶりを曝していて、国民のイライラは募るばかり。そこで、正々堂々にして、政府へのイヤミ満点の企画を思いつきました。標題の尖閣クルーズ企画です。中国のイチャモンにびびらないツーリストにプランをつくってもらって参加者を募ったらどうでせう。
 今どきの沖縄旅行は飛行機利用オンリーで、ゆっくりクルージングを楽しむプランは皆無では、と思います。ならば「日本最後の秘境」をうたい文句に、絶海の孤島、尖閣諸島をめぐるクルーズは人気を博すのではないかと・・とりあえず、捕らぬ狸の皮算用をしてみた次第です。


産経新聞「談話室」に投稿したら採用されましたので、コピーを掲載します。ただし、タイトルも本文も編集部で添削されて、少し変わっています。以下の文は投稿した原文です。(茶色文字)


■尖閣諸島への海上観光ツアーを提案
 9月7日に掲載された「尖閣資料館でアピールを」の提言に賛同します。さらに積極的なアピールの方法として、私は尖閣諸島への観光クルーズを提案します。この二つの企画が実現すれば、国民の尖閣諸島に対する関心と愛着は一層高まると考えます。今まで政府の意図で情報提供をなおざりにし、地元民でさえ島へ近づくことを阻んできましたが、日本人が日本の島を海上から観光周遊することに問題はないはずです。
 先頃の東京都の調査船の活動をテレビで見て、尖閣諸島の自然景観のすばらしさに惹きつけられた人がたくさんおられたでしょう。国民のほとんどが知らない島という点で、日本最後の秘境と言えるかも知れません。ツアー企画としては、那覇港から大型船で一泊二日、石垣港からは高速船で日帰りプランなどが想定できます。もし実現すれば、沖縄の観光振興と愛国意識の高揚という、一石二鳥の効果が期待できます。


掲載は9月14日紙面
産経投稿文


魚釣島
魚釣り島写真 

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●超閑散期の一泊節電旅行

 ジパング倶楽部のチラシで「大津プリンスホテル」一泊二食付き8600円から・・を見つけ、5月に予約しておきました。食事代が夕食4500円、朝食2000円なので、計6500円。ならば、部屋代は2100円ということで?・・。オプションは「観光船ミシガンクルーズ」が2000円なり(通常2500円)。もうヤケクソ的ダンピングです。


残暑厳しい9月5日~6日に出かけましたが、ホテルで寝て、メシ食べただけのシンプルプランでした。なんか、旅行というより家出したみたい。
 湖畔に建つ高層のホテルは眼下にびわ湖が見渡せて、市街地なのにリゾートの雰囲気は十分です。レストランは36~38階にあり、ロケーションは申し分なしです。


明くる日は、ホテル専用の桟橋からミシガンに乗って一時間足らずのクルージング。定員750名の船に30人くらいしか乗ってなくて、なんだか申し訳ない気がするくらいでした。この時期、年間で最悪の閑散期なのかも知れません。年寄りは、しんどい目して遠くの観光地へ出かけるより、近場でゆっくり過ごすほうが楽ちん。京阪神からの親孝行ツアーにも向いてると思いました。


■大津プリンスホテルの案内
http://www.princehotels.co.jp/otsu/


20階の部屋からの眺め
大津 

ツインは36㎡・・駄目男の兎小屋とおんなじや。ぐぬぬ・・。
大津プリンスホテル 

ふだんの朝メシにはあり得ないリッチなメニュー。
大津 

観光船「ミシガン」で一時間ほど湖上を周遊。
大津 

船から見た大津プリンスホテル。
大津 

時速10キロくらいで、ゆるゆる進みます。 昼前に浜大津港へ。
大津


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●今年も「大阪クラシック」開催

 大フィルの前指揮者、大植英次氏の肝いりではじまった大阪クラシック、今年は7回目で、ほぼ例年通りの90公演、動員数5万人を目指して実施されました。駄目男が聴いたのは二回きり。中央公会堂、中集会室の有料公演と中之島ダイビルロビーでのトランペット演奏です。


ダイビルの一階はかなり高い吹き抜けになっていて、金管楽器の響きが良いのではと想定しましたが、まあ、予想通りの音でした。願わくば、プログラムをもう少しポピュラーなものにしてほしかった。予定の「カルメン組曲」が変更になってガッカリした人がたくさんいたと思います。クラシックは一曲だけ、あとはジャズ、ポピュラーでもええかな、と思います。(9月4日・9月6日)


中央公会堂 中集会室。バッハとヴィヴァルディ「四季」の秋と冬を演奏。
大阪クラシック


中之島ダイビルの南側玄関 。解体した旧ダイビルの装飾をコピーして新ビルで再現している。
大阪クラシック


同一階のロビーで演奏。聴衆200人くらい。椅子がないので床へ座り込む。演奏は相愛大学のメンバー。
大阪クラシック

プチ・ケチの研究


●ふとんの出し入れに「コロンブスの卵」の発想を

 掛け布団のカバーへの出し入れが面倒くさい・・と思ったことありませんか。特に入れるときが面倒。不器用な駄目男はこれが苦手です。
 ふつうのカバーはサイドにファスナーがあり、上面はナイロンのネットが付けられています。実は、この仕様・・ファスナーを開けて横から入れるというのが面倒なのです。

そこで「コロンブスの卵」的発想の転換を。ファスナーは閉じたままにして、ネットをハサミでジョキジョキ切り取ってしまいます。で、大きな開口部からふとんを入れる。これなら30秒で入ります。
 要するに、ファスナーもネットも不要なパーツなのです。なんでこんな商品がまかり通ってるのか。これらをなくせば、当然コストダウンができ、ユーザーの手間も省けます。もしや、昔のカバーはこのシンプル仕様が普通ではなかったか? 


開口部が大きくて、ふとんが飛び出してしまいそうなら、ネットを全部無くさず、10~15センチ巾を残して切り取ります。少々ブサイクですが、便利さには代えられない。このばあい、洗濯は洗濯ネットに入れて洗わないと、残したネットが破れやすくなります。


メーカーの言いつけどおりにやってる人も、ファスナーが布を噛んで動かなくなった、のトラブルが起きた場合は、ためらわずにこの方法をお試しあれ。カンタンに解決します。すでに実行してる人もおられるでせうが、ふとん版、プチ・ケチの研究でした。


ふとんカバー


ウオーキング・観光


●「青春18きっぷ」でミュージアムめぐり 

~その3~ 長良川 うかいミュージアム見物と
      中山道 赤坂宿散歩

 JR神戸線で人身事故があってダイヤが大巾に乱れ、岐阜に着いたのは午後1時。まずは金華山の麓、長良川右岸に今年8月1日にオープンしたばかりの「うかいミュージアム」へ行きます。着いた途端に大雨。
 鵜飼いは5月~10月の半年間の営業なので、オフの期間は当地への観光客が減ってしまいます。そこで、鵜飼いに関する資料展示や、鵜飼いの場面を映像化することで鵜飼いを「疑似体験」してもらおうというのが,この施設の狙いです。


なにしろ出来たばかりのピカピカ施設で、しかもガラ空きだからとても快適ですが、展示内容はイマイチ物足りない。見せるべきモノが乏しいからです。凝った映像による鵜飼い場面の再現も、よく出来てはいるのですが、まあ、こんなもんか・・な印象。仕方ないですね。
 でも、ここと、岐阜公園や岐阜城、川原町の散策を合わせれば、ほぼ一日は観光で費やせるので、無いよりはあったほうが良いと、やや消極的な評価をする駄目男であります。


■うかいミュージアムのHPはこちら・・。
http://ukaimuseum.jp/


ミュージアムから徒歩10分、長良橋の下流側に鵜飼い見物舟の乗り場があり、その西側に川原町の古い町並みがあります。長良川の舟運が盛んだった時代、ここが物流の拠点になって栄えました。その名残の立派な民家がかなり残っています。しかし、店屋が無いので、賑わい感はなく、車も通るので、町並みの風情としては、なんとなく中途半端な感じです。


岐阜の観光案内はこちら・・・ 
http://www.gifucvb.or.jp/


長良橋から見た長良川と鵜飼い舟
うかいミュージアム 
 


うかいミュージアム 外観
うかい 


実寸模型と映像で鵜飼いの場面を再現
うかい 



うかい 


鵜飼いで使う腰蓑 工芸品の趣がある
うかい 


きれいどころがCM用?の撮影をしていました。
うかい 


川原町の中心部
うかい 



うかい 


通りに面した壁面だけ和風のデザインにしているマンション
うかい 


これはイタリア料理のレストランでした
うかい 


川べりに川端康成の像があり、ここを旅したときの印象を「篝火」という作品に書いた、とあります。
うかい 




未乗線「美濃赤坂線」に乗る
岐阜駅から大垣駅へ戻って未乗の美濃赤坂線に乗り換えます。たった6分の短い盲腸線なのに、JTB時刻表の巻頭案内地図では「東海道本線」と表示してあり、現地看板などにも、「東海道線(美濃赤坂線)」の表記があります。なんでかなあ。
 終点の美濃赤坂駅は終着駅の風情があり、ガタピシの木造駅舎も魅力的です。資料によると一日の乗客数は365人(降車客は含まず)。しかし、沿線風景を見ると新興住宅街といった感じで、田舎路線のわびしさはありません。要するに、過疎地ではないけれど、住民はみんなマイカーしか使わないということでせう。遠からず廃線になる予感がしました。



駅から北へ数分歩くと旧中山道に出会い、ここは赤坂宿として本陣、脇本陣が置かれた重要な宿場でした。一部に古い民家が残っていて少し昔の面影を偲ばせますが、修景とか、景観保存するには至らないようです。こういう中途半端な「古い町並み」は集客力がないので、観光振興は難しい。


6時ごろ、米原へ戻り、新快速に乗り換えようとしたら、アナウンスで「先ほど高槻付近で信号機に落雷があり、新快速の運転は取りやめております」と。で、仕方なく各停(高槻から快速)に乗りましたが、大幅な間引き運転になったせいか、途中から積み残しが出るほどの超満員になりました。(自分は座れましたが)行きも帰りもトラブルに付き合わされ、帰宅は午後9時。節電効果が大きい日帰りツアーができました。トホホ。 



終点、美濃赤坂駅 なかなか風情があります。電車がオンボロだったら、もっと 良かったかも・・・。
美濃 


なつかしい木造の駅舎。むろん無人駅。
美濃赤坂  


美濃 


中山道の町並み。自販機にも気配りしています。
美濃 


美濃 

赤坂港跡と洋館
美濃


読書と音楽の愉しみ


●三上 延著「ビブリア古書堂の事件手帳」を読む

 齢(よわい)七十にして婦女子向けのライトノベルを読む。本人はそんなこと知らずにアマゾンへ注文して購入したのでありますが、確かに軽い。ブンガク的でもなければ、本格派ミステリーというのでもない。よって、電車の中で読むには恰好の本であります。さらに言えば、定価で買うのがちょっともったいないという気もします。(読み応えがないということ)


ビブリア古書堂という古本屋へ持ち込まれる本や大事に在庫している本が引き起こす小さな事件をミステリー仕立てにした短編集。文章はよく練れていて読みやすいし、一話を100頁そこそこでまとめているので退屈しない。登場する本は、夏目漱石「それから」、小山清「落穗拾い・聖アンデルセン」太宰治「晩年」、アントニイ・ヴァージェス「時計仕掛けのオレンジ」など。 これらの本の読者、所有者の異常なこだわり、偏愛がトラブルの元になり、それを店主の篠川栞子が抜群の記憶力と明晰な判断で解決してゆくのであります。実在の本をネタにして、こういう小説をつくるという手があったか。そのアイデアはヨシとしませう。


この本、なぜか女性に好まれ、すでに300万部を売ったそう。出版社は著者に続編、続編をと注文するでせうが、アイデア探しが大変だと思いますよ。
(第一巻 2011年3月発行  第二巻 2011年10月発行)


本・ビブリア堂の事件簿 


ウオーキング・観光(旧 ア・ラ・カルト)


●「青春18きっぷ」でミュージアムめぐり 

~その2~ 播州織の町、西脇を訪ねる

 丹波の隅っこに未だ乗っていないローカル線があって、それは加古川線の谷川駅~日本のへそ駅のあいだ12キロほどです。ま、なんの用事もなかったから乗ってませんでした。
 福知山線で篠山口駅の先三つ目、谷川駅下車。一両きりの西脇行きに乗ります。昼間は3時間に1本という超閑散線ですから、時刻表でしっかり調べて出かけます。客席はほぼ満席、「18きっぷ」ファンも数人いたもようです。


少し色づきはじめた田んぼのなかを快走して西脇駅着。アシがないのでタクシーで町の中心部にある「旧来住家住宅」へ。来住は「きし」と読みます。
 国の登録文化財になっている大正初期にできた豪邸です。でも、外観はジミで、床面積も約500平米と、さほど広くはないのですが、造作の凝りようが凄い。京都御所の紫宸殿とか、あんな感じの「目立たないけど超リッチ」なつくりで、よくぞこんな希少な材料を探したもんや、と感心します。床の間の柱が白檀とか、框が柿の木とか、書院の板が神代杉とか・・・。


「そも、来住さんって、どんな出自の人でっか」と受付のおじいさんに尋ねたのがイカンガー。やおら分厚いファイルを持ち出して語ること約20分、中世の武将や領主の名が次々繰り出されて、まるで歴史の試験をされてるような気になりました。群雄割拠の時代、と一言で説明してくれたら良かったのに。で、結論を言うと、来住さんのご先祖は赤松一族とつながっているらしいとのこと。赤松といえば、赤松満祐は足利義教を陰謀を企てて殺害したテロリストであります。この事件を「嘉吉(かきつ)の乱」という。


 そんな悪党、当然、討伐されて一族皆殺しとちゃいまっか、と言ったのですが、なんせ、一族郎党がぎょうさんいて、少しは生き延びたのだと。しかし、明治、大正に至って、当家がなんでこんなにバブリーな邸宅を建てられたのか。そこんところはムニャムニャ・・でした。ハイソな身分でもなかったはずなのに、皇族の朝香の宮や伊藤博文、犬養毅、という政治家、橋下関雪などのアーティストとの付き合いがあったそうで、掛け軸や揮毫が展示されています。(入館無料)


ここから東へ5分ほどのところに「播州織工房館」があって、昔の織物工場を使った展示場になっています。繊維製品はシナやベトナムの輸入品に押されて、ここでも苦境なのですが、国産のワイシャツの素材などはシェアがトップとのことです。むろん、新製品の開発にも力を入れていて、衰退に任せているわけではないと。デニムを使ったバッグにもお洒落な商品が陳列してありました。案内の20歳代のネエサンに「ガチャ万って言葉、知ってる?」と尋ねたら、知ってますと答えました。お父さんやおじいさんから、昔の栄華のこと聞いているのでせう。入館無料です。(8月28日)


福知山線 谷川駅で加古川線に乗り換えます。1両運転のワンマンカー。
西脇 


のどかな田園風景の中を走って西脇へ
西脇 


来住(きし)家住宅の母屋
西脇 


間仕切りに下がってる御簾(みす)は新調したら一本60万円とか。5本で300万円!
西脇 

掛け軸は伊藤博文の書。
西脇 


播州織工房館。昔の工場を利用している。
西脇 


デニムを使ったトートバッグ
西脇 


20年くらい前まで主流だった大型の織機。すごく音が大きい。
西脇 


西脇 


播州織テーブルクロスを使ったカフェで一休みしました。
西脇 おわり