プチ・ケチの研究


●ケチなのか、ゼータクなのか・・古ネクタイのリフォーム

 10年くらい前に頂いたウールのネクタイ。高級品だが当時は幅広デザインが流行で、9,5センチもある。そこで、幅を細めてまた愛用しようとリフォーム業者に預け、幅を7,5センチにしてもらった。その手間賃2000円ナリ。(3本頼んだので計7500円+税)イタタタ・・。


自称「捨魔」の駄目男でも、このように愛着があって捨てられないモノがまれにある。捨てないだけでなく、リフォーム代という投資をしてまで残すのだから、プチ・ケチの研究もなんだかややこしいのであります。


いくら愛着があると言っても、いまどきネクタイをリフォームしてまで再利用する人なんかいるのか。そもそも請け負ってくれる業者があるのか。疑惑の眼でネットで探したら、けっこうありました。下の東京の業者さんは、費用が安いぶん、注文が多くて納期が遅延してる様子で、一ヶ月以上かかります。これって地味だけど、そこそこ儲かる「すきまビジネス」ではないでせうか。


地方暮らしの人は、地元に業者が見つからなければ、宅配便利用で遠方の業者に頼むしかありません。そこが目のつけどころです。それに、ネクタイリフォーム専業の業者は、そうでない業者より、技術が上達し、作業時間が短くでき、能率向上で価格を安くできます。結果、注文が増えるというわけです。ネットと宅配便の発達のおかげで、今は全国から注文がとれる。たかが古ネクタイと侮るなかれ、一本2000円で月に100本こなせば20万円。美味しい内職になりますぞ。 今回は堺市・北野田のリフォーム屋さんに頼みました。


■ネクタイメーカーが手がけるリフォームの宣伝
http://www.necktieshop.jp/shopdetail/010000000001/024/000/order/


リフォーム前
ネクタイリフォーム


リフォーム後(写真ではわかりにくい)
ネクタイリフォーム

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ア・ラ・カルト


●和敬学園後援会総会と「武家と能」展鑑賞

 なんだか堅苦しいタイトルですが、総会の行事は相国寺管長、有馬頼底師と女優、竹下景子さんの対談のみです。頼底師はつい先日、ブータン国王夫妻を金閣寺でお迎えしたので、TVニュースでご覧になった方も多いかと。竹下景子さんは近鉄のポスターでしか知らないのですが、もうすぐ還暦(1953年生)というのに、2mの距離で見ても40代後半にしか見えないのはさすがというか・・。しかし、今回の対談はイマイチ盛り上がりませんでした。

■竹下景子 オフィシャルブログ
http://www.takeshitakeiko.net/jp/profile/


総会の開かれたホールの隣が「承天閣美術館」読みはショウテンカクかと思ったら、ジョウテンカクでした。
 「武家と能」展は、肥後で長年、細川家に使えた筆頭家老、松井家の所蔵する名品を陳列した、地味ながらハイレベルの展覧会です。その展示品でいちばん面白かったのは写真の「銀箔押尖笠形兜」のデザイン。


洋の東西を問わず、戦に使う兜は、自分を強く、大きく見せるために、いかついデザインが普通なのに、これはなんとも軽薄でおもちゃっぽい形です。説明を読むと、とんがりコーンの部分は鉄のように見せかけて、実は紙に銀箔を押したもの。(変色して鉄のように見える)その後ろの赤いのはウサギの耳を模したものです。・・ということは、攻撃より逃げるのが得意の動物をまねてることになり、こんなの、カッコ悪くて、また実用にならなくて戦場では使えません。


誰がこんなしょーもない、役立たずの兜を作ってん! と訊きたくなりますが、作らせたのは、誰あろう、豊臣秀吉というからビックリです。本当なら、太閤はんこそ「いちびり」の元祖やおまへんか?
 それにしても、なんでこんなけったいなもん作ってんやろ・・興味尽きないのですが、とにかく秀吉はこれを松井家にプレゼントした。松井の殿様、ははーっ、恐悦至極にござりまする、と拝受したものの「なんじゃ、これ?」 当惑しきりであったでせう。


秀吉が天下を平定して、世の中少しは安堵の気風が漂った時代、武具づくりにもちょっと遊びごころが芽生えた?のかもしれません。家康には、こんなセンスはなかったのではと想像します。当展は12月4日まで。


美術館へのアプローチ (相国寺境内)
UNI_0380_20111128140744.jpg 

銀箔押尖笠形兜
同カブト 


カブト 

大阪日暮綴


●大阪W選挙、橋下-松井コンビが圧勝

 橋下、松井の維新組が優勢みたいだったので、独走、独占、許すまじと、駄目男は、平松、倉田に投票しましたが、あっけなくポテチン、しかも接戦の予想も外れて大差で負けました。オジンの民意はもはや時代遅れであります。

 勝敗が分かるのは午後10時以後だろうと勝手に予想していたのもハズレで、9時頃には決まっていたらしい。メディアは投票時間中に出口調査などで優劣を判断し、選挙管理委員会の発表する各候補の票数なんて、結果確認に用いるだけみたい。なんとも気ぜわしい選挙報道です。


市民の多数の支持を得て、橋下新市長さんには、市役所の組織改革など、ビシバシやってもらい、怪しい生活保護者への厳しい対応も期待しませう。さらに、老人無料パスも廃止・・あ~それ、困りますです。フガフガ。


市長選はともかく、知事選に松井候補が圧勝・・なんて、府市民は悪のりしすぎとしか思えない。この人が800万府民のトップリーダーにふさわしいと思って投票したのでせうか。いへいへさうではありませぬ。単に、橋下とのコンビというだけで、人物評価など無視して選んだにすぎない。


ついでに、ちょびっとイヤミを言えば、今回、橋下ー松井コンビを選んだ人は、かのTPPに「参加」を支持する人と同じ発想ではないか。中身はいちいち吟味しない。とにかく参加することが第一、みたいな考え。とにかく、大阪を変えよ、改革しろと。フタを開けてみれば、えらい毒が盛ってあった・・なんて、リスクはとりあえず知らん顔しておく。
 もっとも、閉塞感が強い若い人は、安定志向のジジババより改革願望が大きいのは当然で、自分も若かったら橋下さんに投票します。


「とりあえず、一度やらせてみたら?」の発想で民主党を選んで大失敗してから2年余、同じハンセーを繰り返すことの無いよう、祈るばかりです。

大阪日暮綴


●日本銀行大阪支店を見学

 庶民にはちょっと縁がなさそうに思える日本銀行、ミニコミ誌「月刊島民」の記事で見学ができることを知り、はじめて訪問しました。費用は無料ですが、見学者全員の名前の申請とか、所定の手続きが必要です。


大阪市役所向かいの古風な石造りの建物、残念ながら、西側の半分以上は解体撤去され、新館が建っています。低層でえらく地味なデザインなので目立ちませんが、敷地は大阪市役所より広い。そのどこかに大金庫があるのですが、教えてくれませんね。当たり前か。
 保存された中央のドームの下はどんな部屋なのか興味ありましたが、訪ねてみれば、予想通りとても立派なつくりで、よくぞ残してくれたと保存運動してくれた人たちに感謝します。設計は辰野金吾、日銀本店や東京駅、奈良ホテル、それに中央公会堂の実施設計にも携わった、日本建築学会の偉大なる先達です。小さな物件では、南海本線の浜寺公園駅も設計しています。


大阪市役所玄関から見た日銀旧館正面
日銀見学

見学は、現在の営業室と旧館の内部、それに資料室で、資料室では「一万円札×一万枚=一億円」の札束の試し持ち?ができます。一枚1gだそうで、一億円は10kg、ということは、手で持って逃げられるのは三億円くらいが限度ですか。宝くじで三億円当たったら、ぜひ現金で受け取りたいと密かに夢想している人は、三億円の重さとかさを実感できますぞ。


毎日の金庫での出し入れ作業は、一億円の束を40個、400億円をワンパックとして、一人で操作できる油圧式の手動のキャリヤーで行います。三億とか十億とかのハンパな金額(笑)はプラスチックのカゴに入れて出し入れします。札束の山も、こちらさまでは、とりあえず「お荷物」であります。


見学所要時間は約一時間二十分。人数が多いときは二つの班に分かれて案内します。場所柄、警備がきびしいのは仕方ない。グループの前後に案内係二名、別に警備員がピタリと張り付いての移動です。また、最初に空港のように金属探知機によるチェックがあります。むろん、敷地内は撮影禁止です。


フツーの市民は、日本銀行の取引先という立場はあり得ないので、用事で訪ねることは全くないのかといえば、そうでもない。唯一の用事は、破損したお札や硬貨の交換。それがここで出来ます。ちゃんと窓口も用意されていて専門の係員がいます。しかし、検知器くぐって、背中に警備員が張り付いて・・のさまを想像すると「ほな、行ってみよか」なんて気分にはなれませんね。(一般銀行の窓口に申し出た場合は日銀に転送されるので時間がかかります。早く交換したい方はどうぞ・・と言ってましたけど)


工場見学とちがって、お土産も試食もない(当たり前や!)無愛想な対応でありますが、一つだけ持ちかえり自由の土産がありました。写真の「お札の細片」です。古いお札をシュレッダーで刻んだもので、サイズは1ミリ×10ミリ。内容量約2gですから、一万円札ならこれで2万円ぶん・・のゴミであります。ぎょうさんもらって帰ってパズルよろしくつなぎ合わせてみる・・? んな、アホな。(11月25日)


■日銀大阪支店の見学案内
http://www3.boj.or.jp/osaka/a.htm#kengaku


お札の裁断屑 これで約2万円ぶん
日銀見学 

「古道紀行おおばこの会」新プランご案内


●古道紀行おおばこの会 
    
 2012年(1~8月)のプランができました

 たなかよしゆきさんの主宰する「古道紀行おおばこの会」は、旧街道や農山村の里道を歩くグループです。毎回10~20人の参加者があり、誰でも参加できます。会費は一回500円。申し込み、問い合わせは田中さんまで・・

電話・ファクス 0745-79-6452
携帯  090-3485-6452へ。


文字が読みにくいときは、表示→拡大→125%又は150%に
拡大してご覧下さい

古道紀行2012年プラン一覧

読書と音楽の愉しみ


●プラトン著「ソクラテスの弁明」 ~関西弁版~を読む

 この書名を見ただけで、めまいや眠気を催す人がいるかもしれない。大方の人にとって、とりつく島も無いような、南海な、いや難解な書物でありますが、世間には奇特な人がいるもんで、何回読んでも難解と敬遠されるのは、翻訳文がガチガチに硬すぎるからではないか。だったら、関西弁で翻訳したらどないや、と思いつき、ほんまにやってしまった。その人が本書の著者、北口さんであります。ミナミの料亭の息子、大阪大学中退・・ま、関西弁操るのは得意でありませう。プラトンが天上で知ったら「なんちゅうことしてくれんねん、高邁な哲学をわやにしよる」とぼやくかもしれませんけど、とにかく読みやすいことでページ繰りはすいすい進みます。


            ソクラテス  


実際、どんな文章になっているのか。たとえば67ページを開けると・・・
「もし、みなさんがわたしを死刑にしはるんやったら、それはわたしよりみなさんが損することになりますやろ。ちゅうのは、メレトスもアニュトスも、わたしに損させるようなことは何もできひんからです。そんなこと、できるわけあれへん。そんな劣った人間が、立派な人間を損させるようなことは、あってはならんことやと思うからです」

(略)「アホなこと言うてる思われるかもしれんが、わたしは、神がこのアテナイっちゅう国にくっつけた人間ですわ。たとえたら、この国は品格のある立派な馬で、せやけど大きすぎてぼーとしとるから、しゃきっとさせるには、蜂や虻みたいなもんが必要で、わたしがそれっちゅうわけですわ。せやから、わたしは一日中、いろんなところへ出かけてって、説得したり、非難したりすることをやめへんのです」(引用ここまで)


どないです? こんな文章なら読めまっしゃろ。なーんも難儀なことあらしまへんがな。北口はんは、でけたら「船場ことば」で通したいと思ったらしいけど、それはどないでっしゃろ。ちょっとあかんみたいな気がしまっけど。・・にしても、ソクラテスが関西弁でグダグダ演説するやなんて、いちびりもええ加減にしいや。


ところで、閑人の、いや肝心の「ソクラテスの弁明」ってなんのことか。
 紀元前400年ごろ、アテナイの賢人といわれたソクラテスが、自分より賢い人間がいるかを知りたくて、いろんな人に議論をふっかけ、「知」とは何か、「死」とは何か、いろいろ探求するのでありますが、次第に世間からうっとうしがられ、キモイじじい扱いされたあげくに告発されてしまう。その裁判の席で延々と語った「弁明」のことであります。(ソクラテス自身は何も書き残さなかったので、弟子のプラトンが著した)


驚くべきことに、陪審員は投票によってソクラテスに死刑を決めてしまう。その判決理由が「なんかしらん、言うてることがええ加減で世間をたぶらかしてる。若者に悪影響を与えた」というものでありました。この超不当な裁判結果を彼は受容する。死刑を免れるハウツーはいろいろあったのですが、有名な「悪法も法なり」の言葉を残し、牢屋で用意された毒物をぐいとあおって亡くなった。


このとき、日本はどうであったか。まだ「弥生時代」でありました。日本という国家もなく、王様もおらず、文字すらなく、農耕と狩猟でしみじみ暮らしていた。そして、日本のエース、聖徳太子が出現するのは、ソクラテス裁判の1000年後でありました。(2009年5月 パルコ出版発行)

ソクラテス

★快道ウオーカーからの便り


■やまねこさんの「さざなみ快道を往く」⑭

JR近江中庄駅~JR永原駅 15,0km (11月20日)

 11月20日 日曜日 現地の天候、くもり時々小雨、雲間から太陽に光が差すのくり返し。京都より普通電車で近江今津まで行き、次の中庄へ行くのに、新快速の待ち合わせ時間50分かかる。朝10時から16時までの間の列車は1時間に1本のみ 中庄浜11時10分。雨の装備完全。


マキノキャンプ場近くの東屋で11時45分~12時10分まで昼食 海津大崎12時50分 桜並木があって、みんな古木。春はさぞ綺麗だろうなぁー。猿や鹿に木の皮がかじられて根元が倒れている若木があり、養生の金網を巻きつけている人(ボランティアの人や市から頼まれた男の人)達が軽四輪で来て雨の中を作業しているのを見る。本当にご苦労様です。


その先の所で猿が道路を横断しているのを見る。車が徐行していた。浜の遊歩道で「義経の隠れ岩」などを見る。その後、大崎寺拝観。階段の上り口に賽銭箱あり。通過するのに一人100円、二人分投入する。上り階段に比べて下り階段の狭くてきついこと。傘をさして手すりにつかまり漸く下山する。


二本松水泳場14時15分。三位の浜の東屋で休憩。14時40分~15時10分。 オヤツと靴下のはきかえ。
 JR永原駅へ向う途中、大浦の信号で方向を見間違えて途中で気付き本来の道を歩く。道路の真中を車やオートバイの集団とすれ違っても、道路が整備されているので雨の飛沫の心配はあまりなかった。JR永原駅16時00分着。京都方面の新快速16時45分に乗車、帰途につく。


海津大崎の「義経隠れ岩」
 やまねこ 海津

琵琶湖の北端、大浦の湖岸遊歩道
やまねこ 大浦 

たまには外メシ


●だるまのカツサンド

 新世界で行列のできる串カツ店を商っている「だるま」があちこちに店舗展開していることは既に書きましたが、そのうちの一軒、北新地店ではカツサンドを店頭販売しています。肉とソースの仕入れ、仕込みはお手のものであることから思いついた商品だと思います。


試しにワンパック買いました。紙箱入りで680円ナリ。安くはないけど、中身で250gくらいあり、肉は厚くやわらかい。肉だけで150gくらいあるのかもしれない。ソースは控えめです。ランチならこれだけで十分おなかがふくれます。珍しく、満腹感の味わえるサンドイッチでした。

一日100食の限定販売です。場所は永楽町通りの西端あたり。

だるまのカツサンド 

だるまのカツサンド

読書と音楽の愉しみ


●河名秀郎著「ほんとの野菜は緑が薄い」を読む

 農薬も肥料も使わない「自然栽培野菜」にこだわり、試行錯誤のあげく、ようやくビジネスとして軌道にのせることができた著者の開発苦労物語。学者とか研究者ではなく、一般人がひたすら現場「修行」した上での経験談だから説得力がある。良い野菜、ダメな野菜に関する常識の多くがひっくりかえされる刺激的な内容です。


題名の「ほんとの野菜は緑が薄い」というのも常識と反対のように思えます。大きく実って、緑が濃い野菜のほうが栄養価が高いと思い込んでませんか。著者の論では、それは消費者に媚びた危険な野菜なんだそうですよ。
 また、健康、美容のために「野菜をたっぷり」食べることが良いことにしても、その野菜に毒もたっぷり入っていたら・・どうします? そう、緑濃い野菜をたっぷり食べて体に毒を蓄積させていく。どう考えても不健康ですけど。


農薬を使わず、ゆえに虫食いだらけの野菜を自家栽培して「自然の力で育った野菜=安心な野菜」と思い込むのは当人の勝手ですが、それも間違い。虫が寄ってくる畑は不健康なんだそうです。・・・などなど、いちいち気にしてたら、明日から野菜が食べられなくなります。ついでに言えば、割高な「有機JAS」栽培野菜も「毒入り」では同じこと。気休めにしかならないそうです。だったら、安くて怪しい野菜しか買えない○ビ人間は、もう開き直って「毒を食らわば皿までも」と、ふつうに毒入り野菜を食べるしか無い。


著者の言う自然栽培とはどんなものか。畑の土から農薬や肥料の成分を徹底的に除く。これが基本です。むろん、簡単にできるはずがない。普通の畑を自然栽培に適した土の成分に変えるためには5年、10年かかります。その間、収入がないのだから貧乏農家には無理。よほどの覚悟と経済的ゆとりが無いとできません。それに、まだ完成された技術とは言えない段階だから、思わぬ障害に出会うことも覚悟しなければならない。


しかし、苦労してピュアな自然に戻した畑で野菜をつくると・・驚くべきことに、虫がこない。雑草も生えない。ホンマか?と疑いますが、ホンマだそうです。要するに、農薬も肥料もナシで栽培できる。だから自然栽培なのです。なんだか夢のような話でありますが、著者は仲間と連携して、安全な野菜作りの輪を広げようと啓蒙活動に力を入れてます。但し、一般的な栽培に比べて面積当たりの生産量は少なくなり、価格も高い。これは仕方ないでせう。


農薬や肥料、種子の改良など、研究が進むほどに自然の摂理から外れていってるのが実情です。近年は「遺伝子組み換え」なる手法も普及して、便利な一方、リスクも高まるばかりです。いつまでそんなイタチごっこが許されるのか。ものすごいしっぺ返しが来るのではないか。
 今、問題になってるTPP。日本が参加し、条約が成立すれば、農薬や遺伝子組み換えに関わるリスクが高まること必然です。食料の輸入が大巾に増える日本は、国内規制ではガードできず、国民の健康不安が高まります。賛成派は、こんなリスクへの対処を合理的に説明できない。


本書の最後のほうで、著者の会社に入社した、重度のアトピー性皮膚炎を患っている青年が、土を自然に戻すのと同じ発想で体内の毒素成分をクスリを使わずに排出する闘病記も紹介している。クスリをやめた後の苦しさたるや尋常ではなかったみたいですが、無事に健康な身体を取り戻します。もし、著者との出会いがなかったら、生涯クスリ漬けで寿命が縮まっていたかもしれない。自然栽培の発想が人命をも救った例といえるでしょう。(日本経済新聞出版社 2010年7月発行)


本・ほんとの野菜は緑が薄い 

閑人帳


●「すでに関税ゼロだ、文句あっか」

      ~日本自動車工業界会長のフンマン~

 TPP賛成派の主たる言い分に「お互いに関税を撤廃すれば、日本の輸出が伸びる」というのがありますが、日米間に関しては、米などごく一部の例外品を除いては十分に自由化(開国)されており、関税をゼロにしたところで、車や家電製品の輸出がグンと伸びるはずがない。


以下の自工会会長、志賀氏の見解は、輸出産業のモデルのようにいわれている自動車産業界においても、TPPなんか何ほどの価値も無いことをあらわしている。(茶色文字が引用文)

 日本自動車工業会の志賀俊之会長は11月15日の会長会見で、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)で米国政府が日本に自動車の市場開放を求めている点について「どの点で日本市場が閉鎖的と言っているのか、おうかがいしたい」と述べた。
 
日本政府がTPP交渉への参加を決めたことから、米国通商代表部は自動車と牛肉の市場開放、日本郵便のかんぽ生命保険の見直しを求めたとされる。
 
志賀会長は、このうちの自動車を問題視し「日本への自動車の輸入関税はゼロで完全に解放されている。むしろ輸入車は認証プロセスでPHP制度によって特別に優遇されており、日本のディーラーも輸入車を扱うことを制限していない」と反発。「どこを閉鎖的と言っているのか、具体的な中身を知りたい」と述べた。
 
さらに日米自動車摩擦の再燃になるとの指摘については「輸入車の中で欧州車は増えている。我々も輸出したい市場では積極的に市場での顧客のニーズに照らして計画を作って販売している。(米国車の)台数が出ていないから閉鎖的とはならない」と述べ、日本での米国車のシェアが低いのは米国メーカーの努力不足や競争力の無さが原因と指摘する。(引用おわり)


■引用元 自工会のHP
http://response.jp/article/2011/11/16/165489.html


いま「外車」といえば欧州車のことというのが常識になっていて、アメリカ車なんてイメージ浮かばないし、実際、街で見かけなくなった。つまり、ぜんぜん売れてないってことで・・。なぜ売れないか、といえば顧客のニーズにあうクルマがないからです。関税なんか関係ないってことですね。

 自工会はメーカーが集まってつくっている団体だから、本来はTPP賛成派になるわけですが、その会長自らが以上のような見解を述べています。賛成派のメディアや評論家諸氏にはイヤミ満点の反TPP論です。

犬町・猫町情報

 private

            12月号表紙 by ぽんさん


一二月号表紙 

             
             あり得ないシリーズ
             「野焼き体験ツアー」


   ================================

●12月例会 ご案内

須磨・源平ゆかりの道   担当 サウダージさん

■日時・・・・12月10日(土) 雨天中止
■集合・・・・山陽電鉄須磨浦公園駅改札口 10時集合
■コース・・・公園駅~敦盛塚~須磨浦公園~一の谷町(安徳帝内裏跡)
      ~鉢伏山~旗振山(昼食)~山腹路~須磨寺~山陽須磨寺駅

■アクセス・・阪神電鉄特急梅田9時発 須磨浦公園駅 9時58分
■見どころ・・NHK大河ドラマ「平家物語」放送予定もあり、須磨に散在する源平ゆかりの史跡をたどり、大阪湾の眺望と六甲連山西端の山腹路のウオークを楽しむ。
距離約9キロ 高低差 約250m
■その他・・ 原則弁当持参、ただし寒い時でもあり希望者は山上の食堂も利用可。(この案内はメールでもお知らせします)

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●お知らせ
11月下旬から1月上旬までの各会例会案内と公募催事の日程

11月25日 金曜日・・日銀大阪支店見学(募集済)
11月27日 日曜日・・ウオーキング娘例会
12月10日 土曜日・・のらくろ会例会
12月18日 日曜日・・石仏の辻例会
12月23日 祝 日・・古道紀行納会
12月25日 日曜日・・XmasJAZZコンサート(募集済)
01月07日 土曜日・・新春コンサート(募集済)
01月09日 祝 日・・のらくろ会 初詣と新年会(担当 駄目男)

■初詣と新年会の予定・・・午後・祇園四条駅集合~平安神宮参拝~三条駅~京橋駅~新年会会場=OBP・MIDタワー「T'sガーデン」(中華料理)会費5000円
詳しい内容は追ってお知らせします。(1月例会を兼ねています)

読書と音楽の愉しみ


●最近の演奏会から・・

大フィル11月定期演奏会

マーラー 交響曲「大地の歌」

 この曲は、マーラーの交響曲では第2番「復活」に次いで好きな曲。めったに演奏されないが、レアなぶん、聴く方は真剣、期待が大きい。今回、改めて詩の成り立ちをプログラムやネット情報でおさらいしたものの、何が何してなんとやら・・良く分からないというのが感想です。


マーラーは、李白など唐時代の有名詩人の作品をネタにして、かなり自分流にアレンジ、オリジナルから変身してしまった詩に曲をつけた。そのネタも中国語~フランス語~ドイツ語と意訳されたもので、加工が大きい。第一楽章の人気フレーズ「生は暗く 死もまた暗い」も、マーラーの考えた一節だという。あと、日本語翻訳の上手下手によっても曲のイメージはかなり変わる。どのみち加工してしまうのなら、昔のヴェルレーヌ~上田敏みたいな、カッコイイ訳を読みたい。


全6楽章のうち、駄目男のお気に入りは第一楽章と第六楽章。
当日のプログラムに掲載された訳文をちょっと書き写すと・・・

第一楽章 「大地の悲愁を詠える酒席の歌」
黄金の杯満たす酒 はやくも、飲めよと誘いのまたたき
されど しばし待ちたまえ、口触れることは。

まずは一曲この席にて我が吟をば聴きたまえ!
深き憂愁より飛来する歌を君達の心の底ふかく
哄笑のひびきあげて高鳴らせむ。

いずれの心の園も荒び果て
歓びの情も歌の声もしおたれ 滅びゆくもの。
生は暗く 死もまた暗い・・・

(以下略)


第二楽章 「秋に独りいて淋しき者」
第三楽章 「青春について」
第四楽章 「美しさについて」
第五楽章 「春にありて酔える者」
第六楽章 「告別」


なんの因果か、若い時分から厭世観にさいなまれたマーラーにとって、遠い東洋のこんな詩との出会いは「ピッタシ」感があったのかもしれない。
 オケの曲もすごく魅力的で、よくもこんなにきれいで洗練された旋律が書けたもんだと思わせるシーンが多々ある。しかし、オケはオケ、ヴォーカルはヴォーカル、全く別々のメロディやリズムで進行するから歌手は大変です。ポピュラーミュージックのように伴奏が歌の出入りをサポートするような配慮がない。書いたマーラー自身「なんとかなるんとちゃう?」なんてプレイヤーに下駄を預けた?


第六楽章のエンディングは、こんなフレーズで締めくくられる。

大地も春来たりなば百花舞い緑萌えいず。
何処に往くとも遙けき彼方は光り青めり。
永遠に・・永遠に・・・・・・
し~~ん。


Ewig(永遠)という言葉が何回か繰り返されて、最後は弦がゆっくり、消え入るように曲を閉じる。ほんとうは永遠の沈黙が続いてほしかったのに、拍手でフライングしたバカが50人くらいいた。切腹せよ。


メゾソプラノのナタリー・シュトウツマンがなぜかキャンセル、がっかりしたが、急遽、代役に起用された小川明子がすごいがんばりで難曲を見事に歌いきり、やんやの喝采。指揮者、大植英次と珍しい「日本人同士の抱擁、キスシーン」を演じたのでありました。なお、テノールは、ジョン・ヴィラーズ。
(11月10日 ザ・シンフォニーホール)


大地の歌

プチ・ケチの研究



●芽が出るかな?

 どんぐりなど、木の実が成る季節。散歩のおりに目についた木の実を拾って土に埋める。こんなの趣味とも言えないし、もとより園芸には興味がない。来春に芽がでるかどうかという好奇心だけでの、いちびり土いじりです。土や植木鉢に1000円ほどの投資をしましたが、本体は拾いものという「プチ・ケチの研究」の一環であります。


ベランダ 


昨年の冬まえ、ザ・シンフォニーホール前のラクウショウの並木道で拾った種が今春めでたく芽をだし、ほうっておいたら、ヒョロヒョロ、草みたいに70cmまで 伸びた。あまりにブサイクなのでちょん切って来年は樹木らしく整形?しませう。


今回、土に埋めたのは、クヌギ、シラカシ、アブラギリ、イチョウ、ナンキンハゼ、クスノキ、サルスベリ、コバナノシナノキ。半分は長居公園で拾ったものです。


ナンキンハゼの実を拾ったのは、奈良の旧志賀直哉宅ちかく。杉幸園(さんこうえん)という、オバサンたちに人気のある食事処の隣の空き地です。

ベランダ雑木林

クヌギ
ベランダ


アブラギリ
ベランダ・・


コバナノシナノキ
ベランダ

★快道ウオーカーからの便り


■やまねこさんの「さざなみ快道を往く」⑬

JR新旭駅~JR近江中庄駅 12,0km (11月13日)

 当日の天気、降水確率10~20%。京都発 今津行 8:40乗車。新旭駅を出てすぐに地場産業センターの催しがあり、9時50分。高島帆布で出来た帽子や衣料品など売り出していた。約1時間、屋台で豚汁一杯50円也でお腹を温めて歩き出したら11時すぎから小雨が降りだし降ったり止んだりの雨の中を歩く。雨の用意をしていたのであまり心配はしていなかったが、土地の人は慣れているらしく、平気で傘もなしに行動しているのには驚く。水鳥観察センター12時15分。


私設の東屋で昼食をする。小屋の持ち主が自動車で現れたので無断で使用させてもらったので断りの挨拶をする。聞けば大阪の高槻の人でボートを作り、その収納小屋も自分一人で作ったとか、箱館山の方に店もあるとかで悠々自適の生活の方と見うけられた。


雨も少し小止みになったので、13時に腰を上げ今津駅へ向う。二つ石大明神の鳥居が浜辺に立っているのが珍しい。ヴォーリズの今津教会の「今」が左向きになってるのを見る。14時30分。 浜分橋15時00分。
 今津浜水泳場の東屋で小休止。ぬけがわ橋16時00分。近江中庄駅着16時30分。16時54分に乗車 新快速で京都まで64分。今日のハイキングはいろいろ変化があって大変楽しかった。


新旭~今津間の湖岸風景
やまねこ さざ波 今津

閑人帳



●鳥越ゆり子 絵画展&詩の朗読会のご案内
(再掲載)


鳥越ゆり子個展案内 

鳥越・・

大阪日暮綴


●NOW・新世界点描  
~11月14日~

 先月、知り合いのおばあさんから電話あり「わてら、5,6人で動物園へ行って、帰りにうわさの串カツも食べたいんやけど、みんなお酒飲まへんし・・、串カツをご飯で食べれる店ありますやろか」の問い合わせ。

 え!? これって難問とちゃうか、と一瞬、身構えましたね(大げさ)新世界で串カツをおかずにご飯を食べてる場面なんて「想定外」でありました(笑)。あわててネットで調べて「あります」の返事をして一件落着。でも、ほんまにあるんか?と疑う人もいるでせう。以下は2011年11月14日の最新新世界風景。


■老舗の履物屋?・・実は、ジャズ音源の発信地です
 澤野工房。いまやヨーロピアンジャズ情報の発信地として有名になっていますが、本社?は写真のような履物屋さん。下駄と草履を主に商っている、ほとんど絶滅危惧種に近い古典的店屋さんです。
 新世界本通りにあり、店は5坪?くらい。奥の一部にCDの陳列が見えますが、これはサンプル。大半はネットで販売しているのではと思います。(なんばパークスにも店があるそうです) 最近はジャズライブの企画もしていて、12月には兵庫芸センの小ホールでオランダのトリオの公演があります。好きこそモノの上手なれ・・の成功例でしょうね。秋の夜長には、エレガントというか、上品系のサウンドがウリのヨーロピアンジャズが似合います。EJTとか、けっこう多くのグループがあるみたい。

澤野工房のHPはこちら・・・
http://www.jazz-sawano.com/about.php


新世界



■無料送迎バス運行
 いつのまにか、こんなサービスが出来ていました。難波~新世界~あべのを結ぶマイクロバスです。ご覧のように、もう「コテコテ、ド派手の限界」窓までべったりイラスト描きまくっているので、車内は暗い、外は見えない、であんまり心地よいとは思えませんけど。こんなサービスができるくらい、観光客が増え、業者が潤ってるのでせう。

新世界


■行列のできる串カツ店
 ブランドで言えば、写真のだるまと、てんぐ、八重勝の3店です。中でもだるまの出世ぶりがすさまじく、近隣各地にドスドス店舗展開しています。かつては肉体労働者ご愛用だった串カツ店も、今や大半が観光客。小学生も串をほおばってます。


だるまのHPはこちら・・・
http://www.kushikatu-daruma.com/


新世界



■ふぐの「づぼらや」が苦境?
 新世界風景といえば、ふぐの大提灯があたりを睥睨していたのに、それはもう昔のはなし。だんだん影が薄くなって・・づぼらやは新しく大きな新館を閉店してしまいました。大丈夫かい? オンボロの旧店と東向かいの小さな新館で営業していますが、活気は今一つ。串カツ連合軍に包囲されているなかで、メニューからふぐを外すと「づぼらや」ではなくなってしまうのが苦しい。○○定食など、一般的なメニューもありますが、結局、酒が飲めない人、串カツが苦手という人しか集客できない。そんな人は少数派だから、周辺の活況から取り残されてしまった感があります。

閉店した新館
新世界 

新館の向かいの旧店は営業中
新世界



■大衆演劇の「浪速クラブ」がリニューアル
HPでうたうキャッチフレーズが
日本一、粗末な建物で
日本一、安い入場料で
日本一、入場者の多さと、出演役者の芸熱心が当館の誇りである
という、なんだかヤケクソ気味なのが面白い。しかし、今年「日本一、粗末な建物」も限界に来たのか、写真のように小ぎれいに改装しました。イカンガー。


日本一安い入場料は1200円。ショータイムなら600円。これが劇場や劇団にとっていかに厳しい価格であるか。たとえば、平日にして雨天といった悪条件の日は、昼夜2回公演で観客が100人未満とかが普通にあります。ならば、1200円×100人で売り上げは12万円。たった12万円ですよ。これで出演劇団と劇場従業員併せて15~20人の食い扶持をまかなわなければならない。光熱費や宣伝費その他経費を考えれば、もう目先マックラになります。なのに日本一粗末な劇場を改装・・どこにそんなゼニがあるのでせうか。興味あれば、現場へお運び下さいまし。

浪速クラブの素朴派HP・・・
http://www.naniwaclub.jp/


新世界



■まだあった、映画館の手描き看板
 浪速クラブのすぐ隣の「新世界国際劇場」の入り口には、小さいながら懐かしい手描きの看板が生き残っています。思わず見とれてしまうけど、絵はヘタ、文字も色が透けて絵の具代もないんかいと思わせる粗末なできばえです。しかし、残ってることにネウチあり。いつまで続くでせうか。建物もデザイン的には登録文化財くらいの価値がある立派なものですが、そんな目で見る通行人はゼロだし、とても勿体ない気がします。

新世界 

閑人帳


●6ch「TVタックル(11月14日放送分)」を見て・・

 三橋貴明氏のブログに「TVタックルに出演しています」のお知らせがあったので約50分の番組、全部見た。
 内容は、TPP賛成派と反対派の討論。「TPPに参加するべき」の賛成論はもう空疎な観念論や精神論しか述べられず、特に民主党、松原某議員の論は、あんた国会議員を何年やってるのと訊きたくなるような次元の低い話ばかりで、明らかに反対派に軽蔑と嘲笑の眼で見られていた。その反対派の席に原口議員が座ってるというのもなんだかなあ・・民主党のお粗末さを象徴する場面です。


同じく賛成派の三宅久之じいさんも、今回はほとんど発言の機会がなく、やられっぱなしだったのは、TPPの内容の不勉強のせいかと思えます。三橋氏やビデオで出た中野氏の解説がとても論理的でわかりやすいのに比べ、賛成派の反論が空疎な精神論でしかなかったことは、視聴者の大方の認めるところでせう。


番組では、先日ここでも書いた、野田首相がISD条項のことを知らなかったことも紹介していたが、たった一行のフレーズで世論調査の数字が変わります。言葉使いにはずいぶん慎重だったのに、えらい失点をしてしまった。後々まで悪影響を引きずるでせう。年末には内閣支持率が30%そこそこに堕ちる可能性もあり、鳩山、菅に続いて三代連続無能宰相の評価が確定されそうです。


ところで、各社の世論調査では、TPP賛成が約6割くらいあります。一方、TPPについて政府は国民にきちんと説明しているか、の問いには約7~8割が説明不足と答えている。要するに、TPPって何なのか良く分からないけど、貿易の自由化は良いことにちがいないといった軽率な思考、判断で「賛成」している人が多いということです。


これには当然、マスコミの「賛成」への誘導報道の効果もあります。新聞では、朝日、読売、毎日、日経、産経の全社、それに地方紙に大きな影響力をもつ共同通信も一貫して「TPP参加賛成論」を唱えてきました。マスコミを信じる愚かな国民が賛成論になびくのは仕方ないでせう。


にも関わらず、反対派の勢いがこれだけ大きくなったのはネット情報の普及効果です。マスコミが総力をあげて「TPP参加賛成」を唱え、世論を誘導してきたはずなのに、せいぜい5割しか取り込めなかった。いま、新聞社の論説委員や編集委員の多くは無力感にとらわれているのでは、と察します。ネット情報なんて取るに足らないミニコミと見下げていたのに、堂々と立ちはだかっている。
 さらに、今後、TPPへの参加交渉が始まり、難儀な課題がうじゃうじゃ湧いてきても、なお参加賛成の姿勢を変えるわけにはいかないというしんどさも抱えている。ま、せいぜい悩んで下さいまし。今や、ネット環境の無い人とは、TPP問題に関してまともな議論はできないと考えます。情報の質量に差がありすぎるからです。


新たにカナダやメキシコやフィリピンなどもTPP参加の意向という報道があり、ならば中国はどうするのだとか、混乱に輪をかける懸念が生まれた。もしや、EUの立ち上げと同じくらいの困難、紆余曲折があるかもしれず、そのうちにアメリカの大統領も日本の首相も代わって、もうグチャグチャになり、結局、成立をみずに「カイサーン」てなことになるやもしれない。個人的にはそれが望ましいと考えます。


■三橋貴明氏のブログ「新世紀のビッグブラザーへ」
ブログランキングで総合第一位になっています
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11079089554.html

読書と音楽の愉しみ


●坂口安吾著「堕落論」を読む

 無頼派とあだ名され、自称、ぐうたらをウリ?にしたこの作家、執筆態度もAクラスのぐうたらだったらしく、下の写真なんか、もうゴミに埋もれて書いてるって感じです。いやあ、オモロイおっちゃんですね。


          坂口安吾写真


終戦直後の昭和21年に発表された「堕落論」は戦前の軍国主義政治の価値観、もっと前の武士道精神や、古代からの天皇制までまるごと「くだらん!」と切って捨てた刺激的な内容で、大いに売れたそうであります。これに気を良くして続編も書いています。別の作品「日本文化私観」では、日本の伝統文化の象徴たる法隆寺や桂離宮なども、そんなもん、いらん、何の役にも立たん、とゴミ呼ばわりの過激さ。


たとえば、天皇制についてはこう書いている。(茶色文字が引用文)
 
 私は天皇制についても、極めて日本的な政治的作品を見るのである。天皇制は天皇によって生み出されたものではない。天皇は時に自ら陰謀を起こしたこともあるけれども、概して何もしておらず、その陰謀は常に成功のためしがなく、島流しとなったり、山奥へ逃げたり、そして結局政治的理由によってその存立を認められてきた。社会的に忘れられたときにすら政治的に担ぎ出されてくるのであって、その存立の政治的理由は、いわば政治家たちの嗅覚によるもので、彼らは日本人の性癖を洞察し、その性癖の中に天皇制を発見していた。これは天皇家に限るものではない。代わり得るものであれば、孔子家でも、釈迦家でも、レーニン家でも構わなかった。ただ、代わり得なかっただけである。


少なくとも日本の政治家たち(貴族や武士)は自己の永遠の隆盛を約束する手段として絶体君主の必要性を嗅ぎつけていた。(略)
 彼らは本能的な実質主義者であり、自分の一生が愉しければよかった。その癖、朝議を盛大にして天皇を拝賀する奇妙な形式が大好きで、満足していた。天皇を拝むことが自分自身の威厳をしめし、また自ら威厳を感じる手段でもあった。(略)


もう2年早く、戦争中にこんな文を書いたら即刻タイホでありませう。ただし、こんな天皇観は何も彼だけでなく、戦前はともかく、戦後においては庶民でさえ抱いていたのではないか。ただ、思いを公にしなかっただけで、たまたま坂口安吾がエッセーで発表したにすぎない、とも思えます。


政治家が天皇を担いで利用する、の伝統はこの敗戦で途切れるかと思いきゃ、継続が決まりました。憲法でポジションが定められ、国民もおおむね了とした。継続はチカラなり。


生きよ、堕ちよ。この敗戦を機にとことん堕ちよ。個人も国家も、どん底まで堕ちて、ご破算で願いまして・・の原点から這い上がれ。と安吾センセイはのたまうのでありますが、しかし、人間は堕ちぬくためには弱すぎる。堕ちぬけずにまた武士道を編み出したり、天皇を担いだりして愚行を繰り返す、とも言う。そんな日本人の本質が変わらないのであれば、政治による救いなど、上っ面だけの愚にもつかないものだと。


とことん堕ちる、堕落する、の見本は自ら示してやる・・なんてつもりはなかったのでせうが、安吾センセイはぐうたら生活も災いして、アドルムやヒロポンなどクスリの常用者になり、しばし発狂状態に陥り、心身ボロボロになって48歳で他界した。(中央公論新社 2011年7月発行の「日本文化私観」に収録)


■坂口安吾のプロフィール
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E5%8F%A3%E5%AE%89%E5%90%BE

閑人帳


●はやばや揃いました。駄目男が勝手に選ぶ

「2011年 日本の大企業 ワースト10」

 9月11日の「閑人帳」に載せた上記の記事、当時は8社まで選んでいました。年末までにワースト10が揃うでせうか、とも書きましたが、心配無用、大王製紙とオリンパスに名乗り出ていただいて、はやばや10社完結です。年末までまだ一ヶ月半あるけど、もうワルはこれで十分です。もし、出てきたら、次点扱いでは無く、サントリーと入れ替えしますかね。


個人で勝手に選んでいるので、客観的評価ではなく、嫌いな企業も選んでいます。ネット世論で投票しても、あまり変動はなさそうに思えるのですが、いかがでせうか。

駄目男が選ぶ 2011年 ワースト10企業(時系列)

★みずほ銀行・・大規模ATMトラブル
★ソニー・・7200万人分情報流出
★東京電力・・原発事故
★九州電力・・やらせメールほか
★ソフトバンク・・太陽光発電利権問題
★フジテレビ・・韓流ゴリ押し・反日思想
★花王・・反日思想・不買運動再燃
★サントリー・・反日思想
★大王製紙・・前会長による巨額不正融資、使い込み
★オリンパス・・巨額粉飾決算。刑事訴訟の可能性あり。

閑人帳


●野田総理大臣の恐るべき無知蒙昧ぶり 
~国会中継録画~

 下の動画を開くと、TPPに関する国会の集中審議の場面で、佐藤ゆかり議員の質問にきちんと答えられず、トンデモ発言をしている。


総理の答弁
「ISD条項は、あまり寡聞にして詳しく知らなかった」

■15分30秒あたりに「知らなかった」発言あり。(全編34分)
http://www.youtube.com/watch?v=XJtWmYBNKck  
(早晩、削除されそうです)

オイオイ、総理がTPPの内容を知らないでどーする?しかも、TPPのなかで最も危険な内容(日本が不利に陥る懸念が高い内容)であるISD条項を、寡聞にして知らないなんて、こちらが発狂しそうになりますよ。ペーペーの国民でさえ知ってるのになあ・・ボーゼン。この重大発言を報じたメディアがあったのか?


その前の質問にも、思いっきりトンチンカンな答弁をしていて、さんざんヤジられている。TPP条約を締結したら、国内の産業を守るための規制や法律は無意味になるが、どう考えるか、の質問で、総理は「国内法でしっかり守る」と答えるが、そんなの不可能だ。国内法より国際条約のほうが優位であるから、国内法は役に立たない。こんなイロハの知識もない。


松下政経塾で政治や国際法を学んで、何十年も国会議員やって、なんだこのザマは。条約の中身や運用さえ知らずに、国家を代表して「ウチも入れて下さい」ってお願いに行く。もう日本に帰ってくるな。(録画は11月10日) 


ノダ「TPPって何のことやら分かりませんが、ウチも入れて下さい」
オバマ「飛んで火に入る夏の虫、いや、秋のブタか、ガハハ」

TPPごますりポスター

犬町・猫町情報

 
●11月例会レポート

河内長野「花の文化園」と高野街道探訪  ~11月6日~

 降水率50%という天気予報、雨を覚悟で実行したら、幸い降りませんでした。南海高野線河内長野駅から高野街道、烏帽子形山公園をへて「花の文化園」へ。日曜日なのに天気のせいで人出が少なく、ゆっくり見物、昼食を楽しむことができました。
 河内長野市は国の補助を得て旧高野街道の景観整備をはじめており、長野駅前~三日市町駅前まで、部分的に工事が済んでいます。メインは天野酒蔵元まえの道の石畳舗装ですが、これは未着工。あと3~4年かかりそうな感じです。木造交番の建物も解体されており、これらが完成すると、楽しい散歩コースに生まれ変わるでしょう。(担当 うぐいすさん、からたちさん)


天野酒の蔵元 西条合資会社の小売り所
花の文化園 

この道が石畳になります。
花の 

歴史資料館へ寄り道。収蔵庫にある昔の甕。向こう側が酒用、こちら側6個は肥だめ用。似てるけど、中身はえらい違いです。
花の 

文化園の「ネリネ」というアフリカ産の花。ヒガンバナ科で色彩がとても鮮やか。
花の 

花の 

高野街道 花で飾られた民家
花の・・おわり 

閑人帳


●「週刊文春」拾い読み  ~11月17日号~

テレビはなぜつまらなくなったのか

 週刊文春が行ったテレビ視聴に関するアンケートの結果を報じる記事。(対象は16歳以上の男女2000人)一番おもしろいのは「ゴールデンタイムに何を見ていますか」のデータで・・

第1位・・・テレビを見ていない、という回答。
      テレビ局の人たち、ガチョーン!(ふる~~)

第2位・・・NHKニュース7
第3位・・・お試しかっ!
第4位・・・相棒
第5位・・・ニュースウオッチ9
第6位・・・南極大陸
第7位・・・ホンマでっか!?TV
第8位・・・めちゃ2いけてるッ!
第9位・・・Qさま!!
第10位・・ロンドンハーツ    以下、略

太字は駄目男が知ってる番組です。ニュースウオッチは月に1~2度しか見ませんけど。


見たくないタレントランキングというのもあって・・

1位・・・和田アキ子
2位・・・沢尻エリカ
3位・・・みのもんた
4位・・・楽しんご

5位・・・芦田愛菜
6位・・・マツコ・デラックス
7位・・・ローラ
8位・・・明石家さんま
9位・・・出川哲朗
10位・・久本雅美   以下略

駄目男が顔を知ってるのは、和田、みの、明石家の3人。なんで嫌われているのか、見当がつかない。見たくないタレント1位の和田アキ子が、嫌われて失業という話も聞かないし、みのが不人気で引退というのも知らないから、嫌われるってのも人気の要素なのかもしれませんね。


アンケートによると、1週間の視聴時間が2時間以下、という人が4割に達しているそうな。一方、見たいからではなく、なんとなくテレビの前に座ってる高齢者も視聴者には違いないけど、こういう人が視聴率を支えてるともいえる。10月3日~9日の週間視聴率でトップをとったのは「笑点」だった。じいさん、ばあさん愛用の老舗番組であるが、これを超える魅力ある番組が無かったことになります。テレビ離れ、いよいよ深刻。


テレビ見ない アンケート

ア・ラ・カルト

~写実の天才~ 磯江毅=グスタボ・イソエ展

 「わしらの後輩に、どえらい天才がおるで」同窓のTY君からのメールでこの展覧会を知り、後日、Tマサさんからも「感動した、ぜひお出かけを」のメールをもらって、これはもう義理でも出かけなければなりませぬ。しかし、そこは貧乏性、ついでに秋の奈良を散歩もしようとリュック姿で出かけ、若草山ハイキングの帰りに県立美術館へ参じたのであります。


スーパーリアリズムと呼ばれる細密描写の作品をかなり見てきたつもりですが、技術的には、これが限界かと思えるくらいの、究極のハイテク作品です。肝心なことは、この人の手にかかれば、対象物だけでなく、空気や音まで「写生」されてしまうのではと錯覚するくらい、空間、空気感までが平面上に醸成されています。カメラのレンズが及ばない「心眼」で対象に迫る。納得するまで何度も描き直す。


たいていの絵は、筆やペンの軌跡が読み取れるものですが、彼の作品にはそれがない。髪の毛一本をを描けば、画面には髪の毛があるのみです。果物に生えたカビを描けば、カビの胞子が画面についている・・としか思えない超絶リアリズム。まあ、こんなこと、くどくど書いてもキリがないので、興味ある人はぜひご覧下さい。


以下は、Tマサさんからの鑑賞おすすめメールです。

 先日10月30日(日)礒江 毅(ツヨシ)=グスタボ・イソエ展を鑑賞しました。大阪出身で、大阪市立工芸高校卒業後30年余り、主にスペインで活動、2007年急逝されたかたです。(享年53歳)
 
 人物及び静物画は、まるで写真が掲載されているのかと見間違うほどです。「新聞紙の上の裸婦」は、裸婦そのものを崇高に描写し、新聞もこれが絵画なのかと繊細に描かれています。また、ブドウは一粒一粒ごとに色が違い、白い粉がふいているのもきちっと描写されています。リンゴやシャケの身の中もものすごく繊細です。また、ワインや酒びんもほこりやよごれが見事に表現されています。こんなリアルな絵画を鑑賞したのは、初めてです。スーパーリアリズム礒江 毅展は、同所で12月18日まで開催されています。是非一度見学してください。
 なお、10月30日は、1時間ほどジャズ演奏がライブでありました。夫婦で約3時間堪能しました。


展覧会は12月18日まで。奈良県立美術館 料金1000円
■詳しくはこちらで・・・作品写真もあります。
http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_itemid-71445.htm


同展の絵はがきをコピー
グスタボ 

大阪日暮綴


●野の幸、ムカゴで一献

 Tさんからムカゴを頂いたので、さっそく夕餉に使いました。
まず酒肴用に煎ってみました。フライパンにごま油を垂らし、弱火で煎って塩をパラパラ・・で出来上がりです。先日、河内長野で買ったばかりの地酒「天野酒」生原酒のアテにしたらピッタリ。ええ気分でございます。(大粒のは3分くらい茹でてから煎ったほうが良いらしい)


この天野酒、えらく濃くてパンチがきいた味わいで、久しぶりに個性的な日本酒に出会いました。ラベルを見たら、アルコール度数が19~20度の表示、パンチあるはずです。(普通の日本酒は12~15度くらい)「蔵元限定販売」だそうで、市販しない商品。残念。


ムカゴご飯をつくるのは初めてだから、塩加減を間違えないよう気をつけて炊きました。結果、上出来。野趣豊かな晩メシになりました。秋の夕暮れ、しみじみ幸せ気分、Tさん、ごちそうさまです。

 ムカゴってどんな漢字なのか、調べてみたら、なんか難しい字です。
ついでに、うんちくも掲載しておきます。(茶色文字が引用文)


むかご(零余子)とは植物の栄養繁殖器官のひとつ。主として地上部に生じるものをいい、葉腋や花序に形成され、離脱後に新たな植物体となる。
 
葉が肉質となることにより形成される鱗芽と、茎が肥大化して形成された肉芽とに分けられ、前者はオニユリなど、後者はヤマノイモ科などに見られる。両者の働きは似ているが、形態的には大きく異なり、前者は小さな球根のような形、後者は芋の形になる。いずれにせよ根茎の形になる。
 
ヤマノイモなどで栽培に利用される。
 
食材として単に「むかご」と呼ぶ場合、一般にはヤマノイモ・ナガイモなど山芋類のむかごを指す。灰色で球形から楕円形、表面に少数の突起があり、葉腋につく。塩ゆでする、煎る、コメと一緒に炊き込むなどの調理法がある。また零余子飯(むかごめし)は晩秋・生活の季語である。


■引用元
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%80%E3%81%8B%E3%81%94


煎りムカゴと天野酒 
むかごのアテと天野酒  

ムカゴご飯
むかごご飯 

大阪日暮綴


●30年ぶりに観た映画「第三の男」 すばらしい!!

 今日はスゴイ体験をしました。上記の映画を観に行ったら観客は自分一人だけ! なんと、映画館借り切りでの鑑賞でありました。むろん、初体験。小屋は十三のシアターセブン。もっとも、イスが全部で30席のミニ映画館だから、ま、ありうるか。それでも、駄目男が行かなければボーズだったのですから、いやはや・・・。


「第三の男」今や手軽にDVDが買えるから、なにも映画館へ行かなくても観られるのですが、そこはスクリーンへのこだわり、家でちんまい画面でなぞ観たくない。印象、感銘の度合いがぜんぜん違いますからね。
 この映画が日本で公開されたのは1953年、駄目男が高校生の時だったのに、なぜか観ずじまいで、そのご幾星霜をへて1980年ごろに観たような気がします。(記憶あいまい)


だから30年ぶりの鑑賞です。タイトルバックに流れるアントン・カラスのテーマ曲だけで、もうシミジミ感200パーセント、ラジオだけでも何百回聴いたことか。音楽だけでなく、作品全体に今観ても古めかしさを全く感じさせないのがこの映画のすばらしい点で、60年経った今でも、古さを割り引いて観る必要はない。初めて見る若い人でもカンドーすること請け合いであります。但し、家のちんまい画面で観るぶんには「感動保証」しませんけどね。ぜんぜんカンドーしなかった人は、映画が悪いのではなく、観る人のアタマが悪い、鑑賞能力が無いと思し召せ。


今更、中身の説明はしませんが、有名なラストシーン、べつに悲しい場面ではないのに、なんともいえない寂寥感に打たれます。一言のセリフも無く、音楽も無く、直線路の向こうからヒロイン(アリダ・ヴァリ=下の写真))がトコトコ歩いてきて、道ばたのクルマにもたれかかる男(ジョセフ・コットン)には一瞥だにせず通り過ぎる、ノーカットの長回しシーン。お能の演技が終わったあとの、えも言えぬ空白感に似た趣です。

第三の男    第三の男


今回、はじめて気がついたけど、室内の場面の2割くらいは画面が15度くらい傾いている。なんのために? しかし、フツーに撮ってる場面もあり、ウイーンの市街地では石の質感を強調するためか、路面を濡らせたり、光と影を上手く使ってとても美しい画面に仕上げている。駅の風景でも、蒸気機関車をナマで写さず、蒸気だけ写して駅の雰囲気を表している。地下道の追っかけシーンも、現実にはあり得ないライティング、すなわち、インチキ丸出しなのに、すごく魅力的な絵造りでほれぼれします。


帰宅してから、ウイーンの観覧車のなかでやりとりされる、皮肉てんこ盛りのセリフを確かめてみたら、語っているオーソン・ウエルズの提案したセリフだと書いてありました。ゼニもうけのためなら平気で悪事を働くハリー・ライムが言う。「ボルジア家の30年の圧政はミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチのルネッサンスを生んだが、スイスの500年のデモクラシーと平和は何を生んだ? 鳩時計さ」。スイスの方々「ほっといてんか、気分わるー」だったでせうね。


■アントン・カラスのチター演奏「ハリー・ライムのテーマ」
http://www.youtube.com/watch?v=QbTS2aXMLsw


■淀川長治さんの「第三の男」案内
http://www.ivc-tokyo.co.jp/yodogawa/title/yodo18038.html


■映画館の案内はこちら・・「第三の男」は11日まで。
http://www.theater-seven.com/

大阪日暮綴


●川島恵美子さんのギャラリーがオープン

 ここで何度か紹介した、大阪市港区在の画家、川島恵美子さんが、このたび地下鉄中央線朝潮橋駅近くにギャラリー「ガレリア・リバリア」を開設されました。世界中の山岳、農山村の風景を訪ね歩き、現地写生して、50~100号の作品に仕上げておられます。油彩中心ですが、水彩の小品も素敵です。


ヒマラヤ、チベット、ブータン、中国奥地、南米、アラスカ・・70歳過ぎてからも、国境なんか気にせず?ぶんぶん訪ねまわって、まだ描き足りないそうです。一番の高所はエベレスト山麓の標高5000mまで、ゼーゼーハーハーしながら上ったとか。そこらへんの山ガールなんかとスケールが違うヤマンバでおられます。


八十路を迎えて、さすがに近頃は腰がイテテ、膝がイテテと人並みにローカが進んで参りましたが、今回、アトリエも二階にできて制作環境絶佳、まだまだ「描いたるねん」と意気軒昂でおられます。気さくなばあちゃんなので、一見さんでも、近くにおいでの節は、訪ねてみて下さい。



オープン展は11月13日(日)まで。11時~19時 以後の展覧会は未定です。朝潮橋駅から歩いて3分、みなと通りに面したわかりやすいところです。「金山歯科」さんの隣。(港区三先2-13-28 電話06-7502-4188)


川島アトリエ   

川島 

川島 

川島 

UNI_0230.jpg  

川島 

川島 

川島おわり 

   

   

   

 

閑人帳


●エガッタ~・・東海林さだおさんが旭日小綬賞受賞

 アサッテ君やタンマ君など、サラリーマン漫画の第一人者であるだけでなく、「コロッケの丸かじり」とか、全面的に平和なエッセイも数十冊を書いたヘビーライター。漫画の上ではぜんぜん年をとらないけど、作者はもう74歳、十分におじいさんであります。人生丸ごとマンガ漬け、さぞや苦労も多々かと思えば、ご本人は「好きなことやってるので苦しいなんて思ったことない」そうであります。その上にこのたびの国家による顕彰。嗚呼、うらやましい。


ん年か前、このブログで、物理学者、竹内均氏(故人)の言葉を引き合いに出して、フツーの人の理想の人生とは・・

1・好きなことをして
2・それでメシが食え
3・しかも世間にほめられる

そんな人だと書いたことがありますが、東海林サンはこの三つをクリアしてること間違いなく、万人が見て「理想の人生」ではないでせうか。たいていの庶民は、一つか二つはかなえられても、満点にはならない。運の悪い人は三つともアブナイことすらありますね。すなわち、きつい仕事を強いられ、生活はカツカツ、会社でも世間でも評価されない・・エライ違いです。


東海林さんは、さぞかしサラリーマン人生の喜怒哀楽には通じているのだろうと思いがちですが、実は会社員生活の経験が全くない。これも驚きです。ぜんぶフィクション、想像で描いています。想像というより妄想によって架空のサラリーマン生活を送ってるのかもしれません。


手塚治虫や宮崎駿が文化的功労によって顕彰されるのはすんなり納得できるけど、若いころはエッチ漫画を量産していた東海林サンが国家から勲章を授与されることに「なんでやねん」とイチャモンつけたくなる人がいるかも知れないが、駄目男は異論ナシ、珍しくお役所の柔軟なセンスをほめるのでありました。「面白くてタメにならない」漫画の作者として、質と量の双方を考えると、不動のチャンピオンでは、と思います。


■東海林さだお プロフィール
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E6%9E%97%E3%81%95%E3%81%A0%E3%81%8A


未だに捨てないで残してある、東海林さだお著「新漫画文学全集」2冊。
 古いほうは昭和48年(1972年)発行だから、もう40年たつ。今読んでもメチャ面白い。
東海林さだお 

東海林さんが描く昭和時代のスナックのママさんは、これが標準スタイルでした。
東海林さだお

ア・ラ・カルト


●舞子公園の文化財邸宅見学 ~その2 木下家~

 駄目男のような、生涯○ビ暮らしをする人間は、「数寄屋」造りの家に招かれて歓談のひとときを・・なんて場面はあり得ないので、こういう「見学用物件」へ出向くしか内部を見る機会がありません。住まいのしつらいを通して日本人の洗練された遊び心を再認識できる空間です。

 この先、個人で数寄屋建築をつくる人は皆無なので、これは貴重な文化財と言えます。復元、整備に4億円もかかったそうですが、それだけの値打ちはあるでせう。兵庫県にあったことが幸いで、大阪府の元知事だったら、こんな文化事業にはハンコを押さなかったでせうね。


建物は昭和16年築、約70年経た、和風に一部洋室を取り入れた、当時の流行の設計です。洋服を着る人が増えて、接待は洋室のほうが便利ということが分かってきた時代、それにハイカラ趣味が後押ししたと思われます。(ハイカラの意味が分からない人増えてるかも)


舞子 

舞子 

舞子 

洋風の応接間から庭を見る。
舞子 木下家 

応接間のインテリアは全く洋風につくられている・・と思いきゃ、左上の棚は 数寄屋の造作になっていた。
舞子  


さりげなく、おしゃれなデザイン
 小さい欄間にさりげなく彫られた模様・・どこかで見たような、と思って係の人に尋ねると、香道で使われる符号をアレンジしたものでした。いろんな香りにそれぞれ名前があり、それを符号にしたものです。これに月と星が二つづつ彫られていて・・施主は何を表現したのでしょうか。
舞子


■「源氏香」で使われる符号のデザイン一覧
http://homepage2.nifty.com/ukifune/Genji/ggenjiko.htm



戦前の金持ちも「プチ・ケチの研究」をしていた
 台所や浴室も復元されていますが、当時は、水回りはタイル貼りにするのが「上等の仕事」でした。しかし、どう見ても寒そうな感じです。
 注目したのは浴室のアイデア。洗い場の床に木のフタがあり、何かと思ったら、洗濯場でした。入浴後、抜いたお湯をここに貯め、洗濯すれば、水洗いより汚れがよく落ち、冷たい目にもあわず、水道代の節約にもなる、一石三鳥のアイデアです。但し、しゃがむ姿勢で洗ったら辛そうですが。

舞子木下家 

スノコ型のふたを外して浴槽から湯を引き込み、洗濯に利用する。
舞子木下


■木下家の詳しい案内はこちら・・・
http://www.hyogo-park.or.jp/maiko/contents/sisetsu/area_kinoshita.html

ア・ラ・カルト


●舞子公園の文化財邸宅見学 ~その1 武藤山治邸~

 神戸・舞子公園には、孫文ゆかりの「移情閣」がありますが、近年、近くに「武藤山治邸」と「木下家」の二邸宅が新たに整備、公開されました。これで同じエリアに和・洋・中・3タイプの文化財価値高い昔の邸宅がそろったわけで、古建築ファンにおすすめの「物件」です。今回は武藤邸と木下家を紹介します。


武藤山治邸は、鐘紡中興の祖と言われた武藤山治が明治40年に建てた別荘。もう100年以上たち、移築を繰り返したために、材料等は原型通りというわけにはいきませんが、現場を見れば、よくぞ、ここまで「そっくりさん」に復元したもんだと感心します。内装の壁は漆喰仕上げですが、いまどき、こんな仕事は注文ゼロなので、職人を探すのに苦労したそうです。


 家具、調度品はほとんどオリジナルだそうで、とても風格があり、映画のロケにも使えそうなカッコいいインテリアです。繊維産業が栄えた時代は日本を代表する大企業だった「鐘紡」も戦後は波瀾万丈の経営を余儀なくされ、後発の「カネボウ」も今は化粧品があの「花王」に買収されてかろうじてブランドを残すのみです。カネボウ化粧品のユーザーで、カネボウの原型が鐘淵紡績だったってこと、知ってる人、どれくらいおられるでせうか。

武藤山治邸
武藤 

舞子公園 武藤 

武藤 

武藤 

武藤 



■詳しい案内はこちらで・・・
http://www.hyogo-park.or.jp/maiko/contents/sisetsu/area_mutou.html