プチ・ケチの研究

●疑惑の「食パン」 ~値段を上げて、品質を下げた~

 昨年8月20日の「プチ・ケチ研究」記事の中で、食パンの美味しさは目方で決まる、と書きました。美味しい、まずいの境目は一斤400グラムであるとも書きました。当時は原材料である小麦の価格が上がって、どのメーカーも一斉、かつ大幅な値上げをしました。ま、仕方ないか・・と消費者は納得したはずです。

量産品では上級タイプである、敷島パンの「超熟」やヤマザキの「超芳醇」などは、それまでの130円くらいから190~200円まで値上げされました。しかし、その後、原油価格などと同様、小麦価格も下がり、食パン価格も下がってきています。もっかは160~170円といったところ。バーゲンで120~130円が相場。ま、それも当然でおます。

しかし、プチ・ケチ研究家はイヤらしく観察する。同じ品質を保ったまま値上げする、値下げするなら納得できますが、そうではない。上記二つの食パンは値上げ前に400~410グラムあったのに、現在は370グラム前後にまで軽くなっている。1割も目方を減らしてワンランク下の商品に品質を下げたのに、「超熟」「超芳醇」の名はそのままであります。

メーカーは「目方で判断するなんて、そんなアホな。上級品にふさわしい品質の原料を使ってるから大丈夫」というかもしれない。でも、それは信じがたい。  品質の悪い食パンは、味自体、食感も悪いけど、トーストしたときの縮み方が大きく、紙のように軽くなってしまう。こんなのが美味しいというのはあり得ない。いまの「超熟」「超芳醇」はこれに近くなっている。

このような品質低下は、ある日突然にガクンと下げるのではなく、徐々に行われるので消費者は気づきにくいはずです。「超熟」を買ったのだから「超熟」の品質のハズとの思いこみもある。味に関してはデリカシーの無い駄目男でもこう言うのだから、食通はもっと厳しい判定ができるでしょう。

先日、いつも行くスーパーに鳴門屋製パンの「和(なごみ)」という食パンが陳列されていて、この店では初登場。値段は2割引で168円。(上代は210円になる) 試しに買って食べて、超熟・超芳醇との美味しさの差、明快に感じました。下の写真で分かるように、実に80グラムの差がある。値上げ前の超熟や超芳醇はこれに近いクオリティを持っていたはず、と昔の味を思い出したりしました。食パンの品質は、とりあえず目方で判断できる。お試しあれ。

■重さに注目! 鳴門屋製パンの「和」168円(グルメシティ)
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■敷島パンの「超熟」9月26日 138円(イズミヤ)
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大阪日暮綴

●続・続・ゲージツだ、文句あっか!~大川に浮かぶ巨大アヒル~

 大川端でまたまたゲージツ作品に遭遇。
なにやらバカでかいアヒルが川面にぷかりと浮かんでいます。
ゲージツの冗談。冗談のようなゲージツ作品。どっちゃでもええけど、これほど目立ちたがりな作品は珍しい。有名アヒルといえば、ディズニーのドナルド・ダックがピカイチでしたが・・近頃、保険会社のキャラクターにもいるけど・・ドタバタ気ぜわしいドナルドに比べて、こちらは、のんびり、ソフト。

「で、これがなんでゲージツ作品やねん」と言われてもなあ。
ゲージツ家がこさえたから、ゲージツ作品とちゃいまっか

サイズは高さ9,5m、巾8,0m。ゴム製。

作者はオランダの若手アーティスト、F・ホフマン。バカでかいサイズの作品制作で売り出し中らしいです。日本では今回が初登場。 
(9月22日 中央区天満「はちけんや」前にて)

でかアヒル 

でかアヒル 

でかアヒル 

大阪日暮綴

●シルバーウイーク  貧乏人の楽園、ここにあり

 五日間もの大型連休とあって、観光地はホクホクだそうです。こんなに不景気でも旅行に行ける人がたくさんいるということで、すべて世はこともなし、でございます。では、ヒマあり、カネなし、クルマなしの、ピュアな○ビ人はどこへも行けないのか。

そんなことはありません。千円札一枚あれば、一日のんびり過ごせる楽園が大阪市内にあります。下の写真の舞洲緑道(此花区)、ここのあずまやでベンチに寝転がっておれば、一日じゅう優雅に過ごせます。なにも渋滞覚悟で遠くへ出かけなくても楽園気分は十分味わえます。

もう千円あれば、天然温泉に浸って帰ることもできます。○ビ派にとって、これ以上、何を望むことがありませうか。灯台もと暗し・・極楽は近場にあり。

コースは「湯めぐりウオーキングマップ③」に紹介しています。
カンタンに行くには、大阪駅前から市バス「北港ヨットハーバー」行きにのり、終点下車(所要40分程度・200円)。写真の所へはここから徒歩20分。現地にはコンビニも自販機もありません。バスは毎時2~3本あります。温泉は、同じ路線の「酉島(とりしま)5丁目」下車、西へ100mで「上方温泉 一休」があります。

■上方温泉 一休の案内はこちら
http://www.onsen19.com/iky_kodawari.html

大阪市内の「快道」ナンバーワンは、この道です。
舞洲緑道1
休日でも通行人は一時間10人くらい。休憩所、トイレ完備。昼寝に最高。
舞洲緑道2 

 

大阪日暮綴

●続・ゲージツだ、文句あっか!

 用件で中之島のロイヤルホテル前を通ったら、なにかデザイン関係のイベントをやっていて、まだ工事中の建物のなかで見つけた「作品」がこれ。

いつだったか、渡辺橋駅の構内で催された前衛作品展でプラモデルのレールを素材にした作品をここで紹介しましたが(既に削除)あれよりずっと面白い。 懐かしいLPレコード盤をレーザー加工で円周にそってカットし、その上をセンサーと電池とスピーカーの入った小箱を走らせると「ガガガガ~」と音がでるのあります。見た目はレールと模型電車らしきモノですが、そんな通俗的連想では作者が嘆くでありませう。

では、何を表現したいのか。それを具体的に説明できるようでは、これまたゲージツにならないのであります。要するに、何がなんだかワカランけど、とりあえず面白い。(無理に面白がる必要もありませんけど)
 真実一路、はたまたリアリズムでしか世間を見ることができない人にとって、脳にガツンと一撃的面白作品でありますが、そんな人はここに来ませんね。

作者はスズキ ユウリ。日大芸術学部デザイン学科卒。明和電機勤務を経て現在ロンドン在住。(9月19日)

同2 

レコード盤 ゲージツ1

同3おわり 

 

読書と音楽の愉しみ

●皇后美智子著「橋をかける」
           
~子供時代の読書の思い出~ を読む

 皇后陛下がかなりの読書家であることは何となく伝わってるものの、本にどのような思いを託されているのか。本書は、インドのニューデリーとスイスのバーゼルで行われた児童書に関する国際組織、IBBY総会における、美智子妃殿下の講演を収録したもの。子供時分の読書体験についての思い出などを英語で話された。

正田家のような大金持ちでも、戦時中は家に子供の読める本は乏しかった。さらに疎開先では本など望むほうが贅沢だったという環境だった。
 それでも、美智子妃の父は「世界名作選」「日本名作選」などを工面して疎開先へ届けてくれた。戦前生まれの誰しもが経験する、本とのなれそめだった。子供だから子供向きの本を、なんてのは厚かましいのもいいところで、活字であればなんでも読んだ時代。駄目男も小学生のときに「講談倶楽部」なんか普通に読んで、野村胡堂?の「銭形平次」シリーズのファンでしたね。物語は全部忘れたけど、岩田専太郎?の艶っぽい挿絵の数々は未だに記憶に残っている。

そんな時代に、美智子妃は子供向きに書かれた「古事記」や「日本書紀」も読む。後に、世界各国の歴史、伝説、民話も熱心に読み、これらが外国訪問のときの予備知識として役だったと述べておられる。子供のときに「古事記」に出会った・・が、なんか運命的であります。そして「古事記」を読んで一番心打たれたのは「自己犠牲」の尊さだったと述べている。

美智子妃も語っておられるが、子供時分に本が好きだった人は、たとえ物語の世界とはいえ、幼くして「生きていくことのつらさ、悲しさ」を代理体験する。「フランダースの犬」や「オリバー・ツイスト」に涙した子供は、世の中、楽しいことばかりではないということをINPUTされるわけです。もちろん、楽しいことや、大冒険物語でわくわくする経験もあります。しかし、今の幼い子に「マッチ売りの少女」を読ませても、マッチそのものが理解できるの?・・とヘンな心配もしてしまいますね。

IBBY(国際児童図書評議会)を通じて美智子皇后に会われた各国の人が一様に美智子皇后の人柄に魅せられ、たちまちファンになるのは、性格や外見だけでなく、やはり、なんとも言いようのない「オーラ」のせいかもしれない。
 聡明さ、謙虚、慈悲・・そんな表現を越えて、一瞬に人を魅了してしまう「オーラ」こそ皇室の方に必要な資質かもしれない。(文春文庫 933円+税)

美智子妃の本 

大阪日暮綴

●「姉様キングス」~桃色演芸ホール~

 いつぞやここで紹介した「一心寺」の隣に「三千佛堂」という仏さまだらけの講堂があり、その地下に、この寺が経営する小さいホール「倶楽(くら)」があって興味をもっていたところ、桂あやめさんから案内のメールが来て、ここで染雀さんと「姉様キングス」公演をするとのこと。早速、出かけてまいりました。

客席は150くらい、階段状で座席はとても原始的な方法(笑える)で取り外すことができる設計。前の二列はテーブルが使えて、おお、てんのじの「ビルボード」かい?って感じ。飲み食い自由です。

今月はいろんなキャラクターが、大人向けピンクネタを公演。未成年者お断りとは書いてないけど、中身はそこそこの濃さ。しかし、なぜか客は女性のほうが多かったので、オジサン達はゲラゲラ笑いにくく、クスクス遠慮がちに笑わなければなりませんでした。しかし「三千佛堂」の真下でこんなことやって委員会?と素朴な疑問を・・持つほうが時代遅れなのか。

「姉様キングス」はいつものパターンですが、今回はあやめがシャンソンも歌い、染雀がピアノを弾くというコテコテサービスもあり、十分にキモチワリイ~ショーでございました。

この真上が祈りと説教の「三千佛堂」。えらい違いです。
一心寺シアター くら 

閑人帳

●これって、大問題ではないの?

 昨日(9月17日)の新聞の片隅に「花王がエコナ商品販売自粛」という記事が小さく出ていました。エコナクッキングオイルなどの商品に発癌性物質が含まれている懸念があり、当分、販売を自粛する。しかし売れたぶんの回収はしない。食用油やドレッシングなどたくさんの商品に使われていて、年間の売り上げは200億円程度あるらしい。(メーカー価格だから小売では2倍以上になるはず)

敏感な人は「わ、えらいこっちゃ」的反応を示す問題です。何しろ、毎日のように口に入れてる食材ですからね。老い先短い駄目男も戸棚の食用油ボトルを出して見ました。SHOWAというブランドでした。

何を言いたいかというと、これって十分大きなニュースなのに、マスコミでデカデカと報道していないのでは、と察してるからです。新聞で義理のように小さく扱っているところをみると、テレビでもほとんどニュースにしていないのではと想像しています。(TV見ていないので、あくまで想像です)

もし、テレビで報道していないとすれば、その理由はカンタンです。花王はテレビCMの広告量がダントツでナンバーワンの会社だからです。テレビ会社にとっては「神さま、仏さま、花王さま」の大お得意さまです。そんな会社のイメージを一気に落とすような「事件」の報道なんかできない、したくない。あの問題多々「アリコ」の報道をしないのと同じです。

もし、問題が世間で広まり、花王が広告まで自粛すると、テレビや新聞は、それでなくても売り上げがた落ちで苦境なのに、さらにマイナス巾が大きくなる。下のURLを開ければ分かりますが、花王の7月のCMは3586本。2,3位のハウス食品やキリンビールの1,5倍、トヨタの4倍という、すごい広告量です。これが無くなったら大変だあ~・・が分かります。

本当に有害なのかどうか分からない段階で販売自粛した花王の判断は正しいと思います。古手幹部のなかには、あの「カネミ油症」事件がチラリと頭をよぎった人もいるかもしれない。(食用油からダイオキシンが見つかり、奇形児が生まれるとかの大事件でした)

一方、うがった見方をすれば、販売自粛発表の日を鳩山新政権発足に合わせたのがグッドアイデア。新政権関係のニュースで紙面が埋め尽くされたら、この記事は必然的に小さく扱われます。運良く、酒井法子保釈云々の大?ネタもありますし・・で、さらにニュースヴァリューは小さくなって助かります。

ほんとうはかなり大きな問題だけど、各社各様、いろいろ事情がございまして、できれば「小問題」で終わらせたい。そのためのアイデアと気配り。それをまたウラ読みする閑人駄目男でありました。

■花王HP「エコナ関連製品の一時販売自粛についてのお知らせ」
http://www.kao.com/jp/corp/important/20090916_002.html

■7月の各社TV・CM放送本数(PDF)
http://www.zeta-bridge.com/cmdata/ranking/200907cm_ranking.pdf 

大阪日日新聞(17日)社会面
花王エコナ回収 

アジア ウオッチング

●30年で追いつける?

 数年前に本やHPで読んだ中国人の罪悪感の乏しさ、マナーの悪さはその後の北京オリンピック開催や経済成長によって相当改善されたのでは、と思いきゃ、相変わらず低空飛行のままらしい。
 経済力(規模)では日本に追いつき、追い越すがまもなく現実のものになるけど、人間としての常識や品位向上は遅々として進まないようですね。下のブログを読むと「おいおい、そんなにこそぼらんといて」と言いたくなります。

■引用元 サーチナニュース
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0915&f=national_0915_035.shtml

【中国ブログ】
私には理解できる「中国人の素養は30年遅れ」

中国人ブロガーのxueman123.loveさん(ハンドルネーム)が「日本には学ぶべき点が非常に多い」とする文章を自らのブログに掲載した。

それによると、ブロガーは「日本人の住宅には防犯ドアが装備されておらず、大部分の住宅は薄い木のドアやガラスの引き戸になっている。また、窓に防犯用の鉄格子がある家もない。日本人は空き巣の心配をしないのか?と驚いてしまった」と綴る。

また、日本のホテルではチェックアウトの際に部屋の点検をしないことを挙げ、「中国のホテルでは退室点検は必ず行われるうえ、部屋の各設備に対する損害賠償金が定められている場合も多い。中国では客がどれだけ信用されていないかが分かるだろう」と述べる。

さらに、日本では「他人に迷惑をかけない」という言葉があり、日本人の一人ひとりがこの信念を持っているため、社会全体の素養は非常に高い。日本人は近くにゴミ箱が無ければ、ごみを自分のポケットに入れるほどだ。犬の散歩をしている人は犬の糞を入れるためのごみ袋を持ち歩いている」と述べる。

続けて、「私は社会の文明程度とごみ処理の方法には緊密な関係があると考察している。第一段階はどこでも痰を吐く段階。ゴミも同様にどこでもポイ捨てする。第二段階はゴミをまとめて捨てる段階。現在の北京市はこの段階に属する。第三段階は分類処理が出来る段階。最も高いレベルになると、詳細に管理・分類ができるようになる。例えば、ペットボトルでも本体とラベルとを分類するといった具合だ」と指摘。

ブロガーは最後に、「かつて米国、中国、日本の三カ国の大学で教鞭を取ったことのある教授が『日本人と中国人の素養は30年の差がある』と語ったことがある。我々にとっては耳に痛い言葉だが、私にはその言葉の意味が理解できる」と結んでいる。(編集担当:畠山栄)

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中国人ブロガー様、嘆くことはありませんよ。日本人にも、痰の吐き捨て、ゴミのポイ捨て、犬の糞の不始末・・を平気でやらかす輩が十人に一人はいる。彼らは社会のお邪魔虫であり、反面教師でもある。決してゼロにはならないのでご安心くだされ

大阪日暮綴

●運河の風景に変身中・・道頓堀川

 かれこれ10年以上にわたって護岸、遊歩道工事を続けている道頓堀川。このほど、遊歩道工事が日本橋まで完成し、残るは戎橋~湊町の数百メートルになりました。

川幅は同じままで、両岸に遊歩道をつくったため、川というより、運河、水路のイメージになっています。遊覧船も運行するので、よけいそんな感じがするのでしょう。今後は川に面した飲食ビルの見苦しい背面をなんとかカッコよく変えることが大事です。これは中之島界隈でも問題になりましたが、小さいビルが密集した道頓堀はエアコン機械が壁面に設置されてる建物が多く、これの対策だけでも相当時間がかかりそうです。

「百年河清を待つ」のことわざになぞらえば「百年壁清を待つ」ってところですか。

日本橋上から西を見る。眺めは大変身しました。
どうとんぼり 

遊覧船ははや客の奪い合い状態です。
同 

なんとかしてくれ~、このみっともないビル裏風景。南側のほうがひどい。
どうとんぼり3 

戎橋きわにあった「キリン会館」消えて1年?
今度は凡庸なデザインのビルが建ちました。白い壁面はコテコテ看板やディスプレイが設置されるはず。 
どうとんぼり4 

閑人帳

●ミュージアム巡り

■やなぎみわ展  国立国際美術館

 名前は知っていたけど、作品鑑賞ははじめて。1990年代にデビューしているのに、こちらが知らなかっただけ。今年のベネチア・ビエンナーレに日本代表の作家として出品している旬のアーティストであります。

 作品はすべて写真画像として作られ、実物の人間をCG加工したり、モデルに特殊なメイクアップをしたりして、空想と現実がないまぜになった不思議な画面ばかり。対象は女性だけで、幼女から死にかけの婆さんまで登場するけれど、作家の想像による「未来の記念写真」みたいな、老い果てて、あの世の玄関を覗いてるような人物像が多い。同じ発想で男を描いたら・・と想像しましたが、ま、絵にならないだろうと思います。「女の一生」だからアートになる。むろん、勝手な判断に過ぎませんが。

一番奥の部屋には下の写真のような巨大かつグロテスクな女性像が並べられ、ギリシャ神話からヒントを得たのかと思わせます。
 ワンフロア下では「ルーブル美術館」展が開催中で、これを鑑賞してから「やなぎみわ」作品を見たら、目まいを起こすかもしれませんね。残念ながら、客の入りはルーブルの十分の一くらいです。(同展は9月23日まで 420円)
やなぎみわ展覧会 


■未来をひらく 福沢諭吉展  大阪市立美術館

 美術館にしては珍しい企画です。「大阪生まれ、適塾育ち」というキャッチフレーズがうたうように大阪とのご縁もあって企画されたのでしょう。地味な催し物なので閑古鳥啼いてるかと思いきゃ、なかなかの盛況で嬉しくなりました。それも若者の姿が多く、福澤ファンの層の厚さを知りました。

活字以外のモノや画像で福沢諭吉の生涯を展示しています。突飛な感想を言えば、その影響力の大きさにおいて、明治時代の「聖徳太子」ではないかと。聖徳太子が中国の文化を積極的に導入しようとしたように、福澤サンは欧米の文化、思想を取り入れ、日本の近代化を進めようとした。無論、そっくりコピーではなくて、日本流にアレンジして。

聖徳太子と並べるのはヨイショしすぎかもしれませんが、もし、彼がいなければ、文明開化はもっと血なま臭い進め方になったかもしれない。元気人はすぐ武力に訴えたくなりますからね。
 ものすごい勉強家、良き指導者、人望厚く、よき家庭人でもあって、なお権力欲が起きなかったのが不思議です。やろうと思えばなんでも出来た境遇なのに権力志向はなかった。一番上り詰めて塾頭。すなわち後の慶應義塾の創始者です。(名誉職的な立場にはなったかもしれない)

彼が死んだとき、国葬に値すると誰しも考えたが、(遺言したのかどうか不明ながら)彼は自分の葬儀は「私事」にすぎないからかまってほしくないという意志だった。しかし、実際の葬儀は盛大なものになり、葬列に参加した市民は一万人以上になった。今の東京の人口なら10万人以上になるかもしれない。その惜しまれ方、やはり聖徳太子に似ている。(同展は9月6日に終了)

これは友人にもらった「一万円札煎餅」 諭吉のふる里大分県中津市の土産。
福沢諭吉せんべい 

■福沢諭吉「脱亜論」を読む
 かねてより関心があったのでネットで読んでみました。
穏健でとてもバランス感覚の良い福沢諭吉がなぜこんな過激ともいえる論説を書いたのか。後年いろんな人が解釈、推論を述べているみたいですが、う~ん、なんとも言いにくいですなあ。

内容は「日本は今やシナやチョウセンのような劣等国ではない。西洋諸国から見て、日本もかの国と同列視されるのはいささか不満である。もう、あんなダサイ国と付き合う必要はない」つまり「脱亜」であります。
 当時のシナは清、チョウセンは李氏朝鮮という、ほとんど国家の体すらない、情けないザマをさらしていた時代ですから、福澤センセイの慨嘆ぶりはよくわかります。

■「脱亜論」全文
引用元=
http://www.jca.apc.org/kyoukasyo_saiban/datua2.html

閑人帳

●年寄りはデフレを歓迎、しかし・・・

 この10年ほど続いてきたデフレ基調 がここへ来て一段と進みそうだという。いわゆる「デフレ・スパイラル」で不況の度合いは深刻になりそうという観測です。
 年金を頼りにしみじみと暮らしてる老人にとって、デフレは歓迎すべきことで、インフレより10倍は有り難い。だから、一段と進むデフレは歓迎・・では余りにエゴ丸出し。自分さえ良ければ、不景気なんて知ったこっちゃないとほくそ笑んでると、息子一家が会社倒産で失業して実家に転がり込んで来たりする。ちゃんとお返しは来るものです。

あれこれ情報を読むと、景気回復、経済成長をするためには、基本的にはGDPを増やす、すなわち、投資と消費でお金の流れを良くする(モノやサービスが売れ、所得が増える)経済全体のパイを大きくする以外に方法はなさそうです。じゃ、増やそう・・といっても簡単なことではありません。

民主党の言うように、無駄な公共事業を廃止して浮いた金を子供手当の財源にする、という政策は一見納得できそうに見えて実はアウト。これはお金をAからBに移すだけであって、各家庭がその金を「とりあえず貯金通帳に」とストックしてしまえば、お金はまわらないままです。逆に、公共事業を廃止したぶん、確実に経済活動は低下し、会社の売り上げがなくなって社員解雇とか倒産に至る。(だから無駄な公共事業を実行せよということではない)

まして、子供手当を支給するぶん、該当者以外の家庭では手当の廃止、増税が行われると、さらに金の回りは悪くなります。
 だったら、無駄な公共事業をやめて子供手当財源にするより、例えば「学校の耐震化工事」を一気に勧めるとか、防災と美感向上を兼ねて市街地の電線の地中化工事に集中投資するとかのほうがずっと「金回り」には役立ちます。これらは非難されるような無駄な公共工事ではないでしょう。田舎に不要な高速道路つくるよりはよほどマシです。

まんべんに子供手当を配るという政策が不要とは言わないけれど、基本は世帯の所得が増えるほうがベターな解決策であり、そのためには経済活動が活発になる(景気が良くなる)ことが必要です。ここんところで名案出す人がいたら有り難いんですけど。今の民主,自民の先生方にはいませんね。

■参考情報(産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090830/fnc0908300913000-n1.htm

読書と音楽の愉しみ

●第141回芥川賞受賞作
磯崎憲一郎著 「終の住処」を読む

 久しぶりに中年男性の受賞。著者は三井物産人事総務部次長という、パリパリのサラリーマン。こんなお堅いところに勤めながら「純文学」作家をめざすという。作家をめざす人はどこか世間にアンチであったり、世の中を斜に眺めたりするタイプが普通でありますが、この人はそうじゃなく、すべて肯定派であるところが面白いというか、つまらんというか・・。

内容は中年サラリーマンの人生の移ろいを淡々と描き、喜怒哀楽いろいろあるけど、世の中、まあこんなもんですわ、みたいな話で、感動押し売り物語でないのはいいが、インパクトもない。そこんところが「純文学」でおますといいたいのかもしれない。ま、大成しないでせうね。(して欲しいけど)文学界にもイチローみたいなスーパースターが現れないかなあ。

毎回、作品だけでなく、著者インタビューや審査員の評も全部読む。これが芥川賞作品を読むときの愉しみでもあります。ゆえに、立派な装丁の単行本になったら全く読む気がしない。出版社の敵みたいな読者であります。
 しかし、毎度ながら誌面はすごく読みにくい。印刷コストを下げるため?段落がほとんどないレイアウトで、ページを開けたトタンにうんざりする。読みやすくすると単行本が売れないから、こんなイジワルするんでせうか。

芥川賞というブランド価値は年々下がっている、と感じてる読者が多いのではありませんか。2000年以後は不作の連続で、何人が作家稼業でメシ食えてるのか案じるくらい。まさか、ハローワークに通ったりはしていないと思いますけど。(文藝春秋 09年9月号に掲載)

■芥川賞歴代受賞作家一覧
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/list1.htm

なんとかしてくれ、このベタ文面
芥川賞 藤崎 

閑人帳

●ウレシイ! ブログ(HP)の文字が見やすくなりました

 日経の記事を検索していたら、たまたま下の記事に出会って、さっそく試すと、WEBの文字が俄然読みやすくなりました。今まで目をショボつかせて見ていた苦労がなくなりました。ビスタをお使いの方は一度お試し下さい。XPでもフォント(書体)に「メイリオ」があれば使えるかもしれないので、こちらもお試しを・・。

ブログの原稿は「一太郎」で書き、書体はメイリオだけ使っているので、この見やすい文字をブログでも再現できたら読みやすいのになあと思っていました。しかし、書体をチェンジする方法がわからず、というか、不可能だと思いこんでいました。今回、下記の記事で教えてもらったわけですが、自分みたいなローレベルのユーザーには思いつかない操作です。以下、日経の記事をそっくりコピーしますので、標準のMSゴシック書体が読みにくいと感じてる方は
変更をおすすめします。(注)当ブログの文字は一斉に変わりましたが、タイトル文字の一部で行替えが乱れている記事があります。

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日経ネットPlusの中の「ネットナビ」から引用
http://netplus.nikkei.co.jp/netnavi/

フォントを変えホームページ読みやすく
2009年9月7日更新

「メイリオ」は通常のフォントより輪郭線が滑らかで、行間も広くなる 。
ホームページを読むとき、思わず目を細めながら読んでしまうことはありませんか。これは、液晶ディスプレーが大型になるにつれて表示が高精細になり、文字が細くて小さくなるためです。

 ビスタは画面での読みやすさを重視してデザインしたフォント(書体)、「メイリオ」を用意しています。通常のフォントに比べて輪郭線が滑らかで、行間を広く表示します。ホームページをメイリオで表示する設定に変えれば、格段に読みやすくなるでしょう。

 表示の設定は、次の要領で変更します。インターネット・エクスプローラ(IE)の「ツール」メニュー→「インターネットオプション」とクリック(マウスの左ボタンを押す)します。次の画面で「全般」タブをクリックし、画面下の「フォント」ボタンをクリック。次に「Webページフォント」欄で「メイリオ」を選び、「OK」をクリックします。「全般」タブの画面に戻ったら、「ユーザー補助」ボタンをクリックし、次の画面で「Webページ指定されたフォントスタイルを指定しない」にチェックを付けて「OK」をクリック。これでホームページをメイリオで表示できます(ページによっては、表示が乱れることがあります)。

 この設定を元に戻すには「ユーザー補助」の画面で付けたチェックを外し、「フォント」の画面で「ゴシック」など以前に使っていたフォントを選びます。

(日経PCビギナーズ編集部 鈴木 陽子)

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■只今コメント欄はOFFにしています。投稿はメールでお寄せください。
kai545@violin.ocn.ne.jp


大阪日暮綴

●気ぜわしいなあ・・長居植物園でコスモス満開

 選挙の日の数日前にコスモス満開の報があり、ほんまかいな?てな感じでしたが、今日(5日)行ってみると、本当に満開でした。ダイナミックな夏雲の下に満開のコスモス。帰宅すると汗びっしょりでした。そのうち、朝顔といっしょに咲くかも知れませんね。

長居公演コスモス 

読書と音楽の愉しみ

●大阪クラシック 第71公演
 モーツアルトPC20番と「運命」 ザ・シンフォニーホール

臨時の企画で宣伝も行き届いてないから空いてるはず・・と思いきゃ超満員、補助席も出る有様。500~1500円という安さがウケたのかなあ。

モーツアルトのピアノ協奏曲20番の第二、第三楽章を弾くピアニスト、小林夏衣(かい)さんは障害者です、とプログラムにあったので、てっきり盲目のピアニストだと思っていたら、彼女は先天性の疾患で左手の指が2本(親指と小指)しかない。7本の指でピアノを弾く。

ウソ!・・聴衆の誰もがこんな反応だった。だから・・第一楽章を弾かない(弾けない)のかと勘ぐって、第一楽章の旋律をアタマの中で歌ってみたけど、どの辺で左手の負荷が大きいのか、この辺?・・ここんところ? なんとなく想像はつくが、よく分からない。要するに、低音部での早いパッセージが弾けないということでしょう。ひょっとしたら、単に時間的制約のせいかもしれない。

オケとの協演は今日がはじめてというにしては立派な演奏で、とにかく「凄い人がいるもんだ」と感心するばかり。彼女いわく「私は生まれたときから7本の指で暮らしてきた。それが当たり前だから別に不自由はない」4歳のときピアノに興味をもち、6歳からプロの先生に教わってきたというから、もう趣味の域を超えている。(小林さんは現在高校三年生)

アンコールでショパンの夜想曲集から20番の「遺作」を演奏。こういう場面ではピッタリの曲ですが、う~ん、技術的にイマイチでした。情緒纏綿の風情で弾きこなしたら、500人くらいは泣いたかもしれません。でも、ご本人も親御さんも立派というしかない。ひるがえって、丸出駄目男の軟弱ちんたら人生、情けなや。

ベートーベンの「運命」って意外にナマで聴くチャンスがないので、(いや、金が無いので)隅から隅までしっかり拝聴しました。大植さんの熱演で、キレもコクもある「運命」でした。(9月3日)

■小林さんの紹介情報(産経ニュース)
 
http://www.sankei-kansai.com/2009/09/03/20090903-014170.php

プチ・ケチの研究

●B級の愉しみ・・・上方歌舞伎会鑑賞

 政治家どころではない、きつい「世襲制度」が固定している歌舞伎の世界では、下っ端は一生下っ端のままで終わるのですが、20年くらい前、これじゃ彼らの人生マックラやと、年に一度だけ下っ端だけで演じる歌舞伎公演が企画されました。このときばかりは「その他大勢」の通行人や切られ役がお殿様やお姫様、泥棒でも主役の泥棒になれるのです。

そんなの、誰が見に行くねん・・とバカにされそうですが、どっこい毎回満員盛況、チケットをとるのに苦労してるのが実状です。
 今年は19回目で8月下旬に昼夜4公演、国立文楽劇場で催されました。自身の鑑賞は5~6年目になります。今回のダシモノは「修禅寺物語」「双蝶々曲輪日記」から「引窓」そして「京人形」の三本。演技指導は片岡仁左衛門、秀太郎、我當氏です。

一番出来が良かったのは「引窓」でした。義理が二重三重にかさなった、いかにもの人情ドラマですが、愁嘆場でのセリフの間の取り方など、ほんとうに見事で「その他大勢」さんを忘れるくらい、緊迫感のある演技でした。この日のためにいかほど懸命に練習したのだろうと苦労が忍ばれます。もちろん、指導者の優れた演技指導の賜でもあります。

ふだんの公演では絶対語ることのないセリフを年に一回だけ口にするチャンスです。熱が入らないはずはありません。それに仲間との競争意識も熾烈です。ダメな人はこの芝居でも「その他大勢」にまわされてしまう。そんなこんなが生むテンションの高さが大人気を博する大きな理由でしょう。
 まあ、それと3500円というチケットの安さも魅力です。本公演の3割以下の値段。歌舞伎はこれしか観ないファンもいるかもしれない。もちろん、自分もこのネダンに釣られてる貧乏人の一人です。

歌舞伎鑑賞なんて金持ちの道楽みたいなイメージがあるけど「プチ・ケチの研究」をすれば、こんなに満足度の高い「B級」にも出会えます。(8月23日)

■指導者の一人、片岡秀太郎氏が公演の思い出話を綴っています。
http://hidetarok.exblog.jp/12191724/

閑人帳

● 駄目男ノ予想デス・・・鳩山政権の寿命は2年未満

 9月16日に新政権の発足が決まったようで、いよいよ鳩山丸の船出となります。しかし、順風満帆とはいかず、はじめから航路はジグザグ、風波強く船は大揺れ続きになり、おまけに船底に穴をあけるフトドキモノまで現れて・・あえなく沈没というのが駄目男の予想です。

昨日、小沢サンが幹事長就任を受諾した、の一件で民主党に投票した人は不安になり、自民党支持者はニンマリしたのではないでしょうか。「壊し屋」の表舞台への登場で民主党の運命はキマリって感じです。(舞台裏にいても同じですけどね)
じっさい、まだ政権発足前だというのに、もう民主党の前途に不安、頼りなさを感じてる人、民主党支持者の3割くらいいるのではありませんか。
 
 党内人事、政権移行、政策実行、すべてにおいて問題山積で、もたつき、迷走、不協和音、もしかしたらスキャンダルも出て、鳩山さんは毎日、冷や汗、脂汗をかきっぱなし・・のしんどい日程になりそうです。その上、鳩山、小沢両人とも献金疑惑で検察の捜査対象になってる身です。これを忘れてはなりません。新政権のトップ二人が捜査対象なんて不名誉そのものです。

政権発足3ヶ月後の今年末にはや船体が3度くらい傾くかもしれない。半年後、予算審議では野党の抵抗はかわせても、民主党の案が国民の多数から反感をもたれる可能性大。ここで内輪もめが噴出、混乱に輪をかける・・船はさらに傾く。

なんぼなんでも、そんなに早く民主党がオシャカになることあらへんで、が普通の感覚だとしても、アンチ民主党の駄目男はどうしても点が辛くなります。
その辛口予想のなかで、寿命は2年とするのはむしろ甘いか? という気もします。ただ、2年間をなんとか乗り切ったら、そこそこ安定するかもしれません。その間にNO,2が育てばメデタシです。
 いや、それこそ甘いか。小沢サン、100人の子分を連れて自民と連立を画策・・。ならば民主208、自民と小沢一派で229。そんなアホな・・。

国民にとって一番切実な課題、景気が良くなって、雇用が増えて、モノがよく売れるようになった・・今の民主党政策では、こんな「世直し」は絶望的です。自民党時代よりもっと悪くなりそう。ヘタしたら再びマイナス成長に転落します。ここんとこを理解出来ていない人がかなりいます。あれやこれや、そんな民主党のダメぶりをマスコミはどれくらい擁護するか、楽しみです。
これじゃ政権が変わった意味はないじゃん。こんな国民の不満が世論調査の数字で表れ出すのはいつからでしょうか。

とはいえ、二大政党による政治は支持したいので、自民党は公明党と絶縁し、民主党も社民などチンピラは追い出して、スッキリした体制で実力をつけ、4年後の選挙では、どちらが買っても6対4くらいの勢力で議場を占める。そんな国会になってほしいと願うのであります。(注)寿命2年は鳩山政権の寿命で、民主党政権の寿命ではありません。(9月4日)

毎日ボケ~~と暮らしてたら認知症になるかもしれへん・・そんな不安がある人は、アタマの体操のつもりで、こんなしょーもない政治ネタをあれこれ思い巡らせてみては如何でせうか。無責任でも「予測」することで興味を継続させることができます。結果が大ハズレでも警察にタイホされる心配はありません。 ブログ読者はすぐ忘れるから心配無用です。
  それに、文章を書き、ブログで公開することで、少しは物事を論理的に考えるクセもつきます。これもアタマの体操になります。(この文のどこが論理的やねん、と突っ込まれそう)