●今年も盛況・・高槻ジャズストリート 2012
先週はびわ湖ホールの音楽祭、ラ・フォル・ジュルネを紹介しましたが、規模や動員数においては、高槻のジャズストリートこそ本当の「熱狂の日」音楽祭でせう。606団体、3000人のミュージシャンが集い、10万人の聴衆を動員するというのだから、ギネス記録とは言わないまでも、日本有数のビッグな音楽イベントではないでせうか。
・・と、持ち上げながら、今回は4グループしか聴けなかったのだから、エラソーなこと言えません。しかし、一日中つきあう元気が無いことも本当で、ま、こんなとこでええかと。
■ザ・ニューウエーブ ジャズオーケストラ
JR高槻駅の東に新しくできた関西大学のキャンパス、その学生食堂を会場にして、演奏するこのバンドは大阪大学の学生16名によるビッグバンドです。なんでも、カウントベイシーのスタイルを踏襲するのがウリだそうですが、学生バンドなのになんだか「保守反動」みたいで笑ってしまいそう。
しかし、まあ皆さんの腕達者なこと、感心しました。達者といえば、今年一月だったか、大阪大学交響楽団の演奏を聴いて、上手いのに感心したばかり。クラシックとジャズの違いはあるけど、両方ともプロみたいな音を出す。それはいいけど、これって部活でせうが。で、今度も「あんたら、勉強してんのか〜」と余計な一言を言いたくなるのでした。
■ジャズスペース オデッセイ
46箇所もの会場には、当然、ピンとキリがありまして、このバンドの会場は気の毒にキリ、サイテーでした。商店街の中の更地にベニヤ板を敷いてテントをかけただけの、西成的スペース。遠路横浜から来たバンドですが、「おたくの会場はここです」と案内されたときはガクゼンとしたでせう。しかも演奏したら両隣の民家には大騒音迷惑必定。喧嘩せんといてや〜。
メンバーは、サックス2本、キーボード、ベース、ドラムという構成ですが、これで何を聴いてほしいのか、いまいち分からないのがもどかしい。これでメシを食うのは大変やなあというのが率直な感想。
■ぼてQ
大阪人はすぐに「ぼてじゅう」をイメージしてしまうけど、関係あるのかな。ないでせうね、たぶん。コテコテのエレキバンドで、ついさっきまで、カビくさい部屋に引きこもってたようなにいちゃんが・・ややや、パシッとメリハリのきいたサウンドを聴かせてくれるではありませんか。ちょっとミキサーをいじりすぎて音が歪んでるところもあるけど、腕はなかなかのもの。ほぼオリジナル曲だけを演奏しているとのことで、なにか一曲でもブレイクしたらええのになあ、と応援したくなります。
昔々、1970年ごろ?・・三棚、いや「サンタナ」というラテンロックのバンドがあって、好きでしたねえ。ふる〜〜〜。
■スガ部
このしょぼい名前、なんとかなりまへんか〜。名前がしょぼいと演奏までしょぼく聞こえてしまいますがな。神戸で活動する社会人のビッグバンドで、ビッグを通り越して22人もの大所帯、トランペットが7人もいる。
曲は「スターダスト」など、スタンダードばかり。さすがにPAは使わず、ナマ音で演奏しますが、ビルの空調騒音と折からの強い風の音で演奏音がマスキングされてしまい、さっぱり迫力が無い。楽しくない。・・で、お客さんはパラパラと席を立ち、なんとなくシラけてくるのでありました。
なにしろ、参加606団体。こんなふうに玉石混淆なところもまた音楽祭のおもしろさです。ヘタでも一所懸命の姿を見て、次は上手になって登場しいやと応援したくなります。今年は宇崎竜童や中本マリ、スコット・ハミルトンといった有名人も登場するそうですが、そんな公演は席取りがたいへんみたい。1時間も前から並んで・・は、自分にはできない。
64ぺーじもある、無料配布のパンフには公演情報のほかに、昨年度の収支報告も掲載されていて、昨年は売り上げ2362万円、黒字223万円とあります。運営のほとんどをボランティア活動に頼るとしても、すごい立派な数字です。もし、お役所の企画なら、ン千万円の赤字でせう。この企画力や実績、金力より人力での運営のノウハウは、もう他の町に売り込めるくらいの、中身の濃いソフトになってるのでは、と思います。事務局、ボランティアの皆さんに感謝!(5月3日)
■高槻ジャズストのHP
http://www.0726.info/%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%82%ba%e3%82%b9%e3%83%88%e3%81%a3%e3%81%a6%ef%bc%9f/
JR高槻駅から関大キャンパスへの長いデッキ
ジャズスペース オデッセイ(芥川商店街の空き地)
ぼてQ(西武百貨店玄関)
スガ部(松阪屋百貨店屋上)